自閉症っていったいどんなもの?自閉症の特徴をチェック
自閉症は、ある特定のことに強いこだわりがあったり他人とのコミュニケーションを苦手としたり、子どもによってさまざまな特徴があります。
成長とともに変化することもありますが、自分の子どもにはどんな特徴があるのか知りたいですよね。
自閉症の基本的な情報や症状、併存症との関係も紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね!
自閉症はどんな疾患?
自閉症とは
自閉症は、社会性・コミュニケーション・イマジネーションの3つの領域に質的な偏りが見られる発達障害です。
社会性とは、人との関わり方や関係づくりのことで、自閉症の人は相手の気持ちを理解したり、自分の気持ちを表現することが苦手です。
コミュニケーションとは、言葉や身振り手振り、表情などを使って意思疎通を図ることです。
自分の考えや気持ちを言葉でうまく伝えられなかったり、相手の言っていることを理解するのが難しかったりします。
イマジネーションとは、想像力や創造性のことで、自閉症の人は想像力が豊かだったり、特定のことに強いこだわりを持っていることがあります。
自閉症のサイン・症状
自閉症は生まれてから早い段階で症状が表れるのが特徴的です。具体的な自閉症のサインや症状を解説していきます。
1歳を過ぎた頃から症状が現れ始める
自閉症は生まれつき脳の発達が通常と違っているために、1歳を過ぎた幼児の内から症状が表れ、通常の育児ではうまくいかないことが多くなってきます。
典型的なものですと1歳台で、人の目を見ることが少ない、指さしをしない、ほかの子供に関心がない、などの様子が見られます。
また、言葉を話し始めた時期は遅くなくても、自分の話したいことしか口にせず、会話がつながりにくいことがしばしばあるなどのケースがあるのです。
成長するにつれて症状は変化する
思春期や青年期になると、自分と他の人との違いに気づいたり、対人関係がうまくいかないことに対して悩んだり、不安症状やうつ症状を合併する場合があります。
中には就職してから初めて、仕事を臨機応変にこなせない事や対人関係などに悩み、自ら自閉症ではないかと気づく人もいます。
子供のころに診断を受け、周囲からの理解を受け成長した人の中には、成長とともに症状が目立たなくなる対照的なケースもあります。
自閉症になる原因
自閉症の原因は、詳しくは解明されていないのが現状です。しかし多くの遺伝的な要因が複雑に関与して起こるのではないかと考えられています。
それにより脳の機能障害が起き、自閉症を発症してしまうと考えられており、また体内環境や周産期のトラブルなども関係している場合もあります。
自閉症になった原因を親の育て方などに問題があったのではないかと思う方が多いですが、決して親の育て方が原因ではありません。
自閉症の併存症とは
併存症とは?自閉症との関係性
自閉症は、精神疾患や医学的疾患などの併存症がよくみられます。
ASDの人の約70%以上が、1つ以上の精神疾患を併存しているといわれています。特に知的障害を伴う方が多く他にも、ADHD、不安症、抑うつ障害、学習障害などの併存症がよくみられます。
また、自閉症の人は、てんかん、睡眠障害、便秘などの医学的疾患を併存しやすい傾向があります。
知的障害
知的能力障害とは知能指数が70未満で、知的機能の遅れによって、日常生活や学業に困難が生じる発達障害です。知能指数とは、知的能力を数値で表したもので、一般的にIQと呼ばれます。
幼児期には、言葉の遅れや理解力の乏しさ、特定のことに強いこだわりなどがみられることがあります。また、自閉症の症状が先に気づかれて、後に知的能力障害が判明することもあります。
日常生活や社会生活に困難をきたす具体的な例としては、学校の授業についていけない、一人で身の回りの世話をできない、社会人として働くことが難しいなどが挙げられます。
ADHD
ADHDとは、「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害の一つのことを言います。
症状の特徴としては、活動に集中できない・気が散りやすい・ものをなくしやすいなどの「不注意」。
じっとしてられない・静かに遊べない・待つことが苦手の「多動・衝動性」が発達水準に比べてより頻繁であることが認められることです。
ADHDを持つ子供の治療は、「環境への介入」「行動への介入」「薬物療法」などを組み合わせて行うと、効果が高いといわれています。
発達性協調運動症
発達性協調運動症は、知的発達や身体機能に異常がないにもかかわらず、日常生活や運動に必要な協調運動が困難な発達障害です。
具体的には、歩行や走行、登り降り、跳躍、ボール遊び、食事、着替え、筆記などの動作がぎこちなかったり、不器用だったりすることがあります。
発達性協調運動症は、自閉症の方の約80%程度併存すると言われています。発達性協調運動症があると、自閉症の症状がより目立ったり、生活や学習に困難が生じたりすることがあります。
自閉症の治療方法や学校での教育方法
自閉症の治療方法
少人数のグループ
個別療育
専門スタッフとマンツーマン
自閉症の治療の基本は「療育」です。一人一人の子供の状態や特性に合わせて「集団療育」や「個人療育」によって、本人の力を引き出してできることを少しずつ増やしていきます。
集団療育は、少人数のグループでゲームをしたり、遊んだりすることにより、集団活動の中でのルールや、コミュニケーション能力、社会性を身につけることが可能です。
個別療育は子供と専門スタッフが1対1ですので、一人一人の発達段階やニーズなどに合わせられ、指導を自分のペースで受けることができます。
学校での療育方法
障害の程度や教育的ニーズに応じた教育
特別支援学級など
生徒の学習ペースに合わせた教科学習
自閉症の子どもは特異なことや苦手なことが一人ひとり違います。知的な発達に遅れがある子もいれば、別の併存症を持っている子もいるので、一人一人に合った学校での療育が必要です。
通常の学級での授業が適している子どもに対しては、一人ひとりの障害の程度や教育的ニーズに応じて「合理的配慮」を受けることができます。
より個別性の授業を受けるのが適している子供を対象として、通常の学級のほかに「特別支援学級」などで自閉症特有の対人関係を身につけるための授業を行ったりしています。
自宅での療育方法
自宅での自閉症の子どもの子育ては、当たり前の育児ができないことを嘆くのではなく、特別な育児が必要であることを前向きに捉えましょう。
発達障害のある子の育児は、自分の経験やマニュアル通りにはいきません。
そのため、保護者の育児に自信が持てず、自分を責めてしまうこともあるでしょう。しかし、試行錯誤を繰り返してその子にとって最適な育児を見つけることが大切です。
まずはこれまでの育児を振り返り、その子の成長につながったことを自信にしましょう。
自閉症の相談場所と受診の流れ
自閉症の相談場所
市役所や区役所などの福祉課
保健相談・発達障害などの心身障害相談を行う
子育て支援センター
育児に関する不安の相談に応じてくれる
発達障害者支援センター
発達障害者の総合的な支援を行う
精神科訪問看護
訪問看護スタッフによるサポート
児童相談所は各都道府県や政令都市に設置されている施設で、児童に関する様々な問題について、家庭や学校などからの相談に応じてくれます。
子育て支援センターでは、育児不安などについての相談指導も行っており、電話相談も可能。必要に応じて適切な機関の紹介を行っています。
精神科訪問看護は、自閉症による精神疾患を抱えている子どもが、自宅で健やかに療養するために、看護師や作業療法士などのスタッフが訪問し、支援をしてくれる看護サービスです。
受診の流れ
面接・行動観察
検査
1歳半と3歳の乳幼児健診、就学前の就学時健診で自閉症の可能性を指摘されたら、小児科や児童精神科を受診するか、地域の療育センターや発達障害者支援センターに相談しましょう。
発達障害の専門外来がある医療機関もありますが、医療機関によっては、発達障害の専門外来を設けているところもあります。
しかし、予約を入れても診てもらえるのが数か月先になることもあるので、まずはかかりつけ医に相談するのがおすすめです。
精神疾患をお持ちならシンプレへ
シンプレ訪問看護ステーションって?
精神科訪問看護は、社会復帰に向けてこころの病気や障害をお持ちの方をサポートするサービスです。
シンプレ訪問看護ステーションは、外に出ることが難しい方や、なるべく自宅で過ごしたいという方が安心して療養できるように、スタッフが定期的に自宅を訪問し、利用者さまの状態にあわせた支援をおこないます。
子供からお年寄りの方まで対応しております。自閉症の併存症による精神疾患などにに悩んでいる方の、日常生活の介助や心のケアだけではなく、服薬の管理や、ご相談があればご家族様へのサポートなども行っています。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションは、基本的にリストに記載している地区を中心にサービスを展開しています。
自閉症の子どもを抱えているご家族さまは、自分を責てしまったり、抱えて悩むのではなく、医療機関や、訪問看護の利用を検討してみてください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合もありますので、お気軽にお問い合わせください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ
自閉症は脳の機能に異常が見られることにより、知能障害や発達障害など様々な精神疾患を引き起こしてしまう可能性がある疾患です。
詳しい原因はわかってはいませんが、早期に適切な治療や支援を行うことによって、症状が緩やかになる場合があります。
シンプレは、利用者様へのサポートを通じて社会復帰に向けての一歩をお手伝いします。
どこに相談をしたらいいかわからなくて困っていた、訪問看護のサービス内容について一度話を聞いてみたいなどござましたら、お気軽にわたしたちまでご連絡ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
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