双極性障害2型の症状とは?うつ・躁の特徴と1型との違い・治療法を解説
「双極性障害2型 症状」は、〈いつもより少し調子がいい・気持ちが高揚する〉といった軽躁(ハイになりすぎない躁)と、〈憂うつで気分が重い・楽しめていたことが楽しめない〉などのうつを繰り返すことが特徴です。
まずは誤解されやすい軽躁の実像を押さえ、双極性障害1型との違いも含めてポイントを整理していきます。
ご自身や家族に思い当たる「双極性障害2型の症状」がある場合は、早めに専門家へ相談するきっかけにしてください。
双極性障害2型の躁症状とは?

双極性障害2型の躁の特徴的な症状
・少し調子がいい
・いつもより眠れていないが活動できる
・いつもより活動的になっている
・いつもより気持ちが高揚する
・買い物が増える
・お金遣いが荒くなる
双極性障害2型は、うつ状態と軽躁状態(ハイになりすぎない躁)を周期的に繰り返す疾患です。
「いつもの自分と違う行動や気分の高まり」が数日〜数週間続くとき、軽躁エピソードのサインである可能性があります。
例えば、寝不足でも妙に元気で動ける、予定を詰め込みすぎる、アイデアが次々浮かんで話が止まらない、財布の紐がゆるむなど、こうした変化が重なると本人は“調子がいいだけ”と感じがちでも、周囲から見ると普段とのギャップが目立ってきます。
なお、軽躁時は達成感や快さが強く、困りごととして自覚しにくいのが特徴です。
そのため記録(睡眠・活動量・支出・連絡頻度など)を振り返ると、後から「時期的に偏りがあった」と気づけることがあります。
軽躁では判断が楽観的になりやすく、買い物や契約、対人トラブルの火種が生まれることもあります。
仕事や学業が一見はかどるように見えても、集中が散ってミスが増える、予定を詰めすぎて疲労を溜める、といったリスクも。
双極性障害2型の症状を早期に見極めるには、
- 睡眠時間の短縮と朝の目覚めの良さが続く
- 普段より会話・メール・SNSの量が増える
- 計画外の支出が増える
といった“客観的なサイン”を家族・同僚とも共有しておくことが役立ちます。
特に「4日以上、上向きが続くか」を目安に、カレンダーやアプリで気分・睡眠・行動を簡単にメモすると、受診時の説明にもつながります。
双極性障害1型の躁症状との違い
双極性障害1型の躁は現実検討力の低下や行動の大幅な逸脱が強く出て入院が必要になることもあります。
一方、双極性障害2型では躁が軽躁にとどまるため、学校や仕事が一見回ることも多く、「問題ない」「性格の一部」と誤解されやすいのが相違点です。
とはいえ、軽躁でも睡眠不足や過活動が続けば、その反動としてうつへ転じやすくなります。
つまり、社会的な大トラブルは起きにくくても、波の振れ幅が生活の質をじわじわ削る点は共通しているのです。
加えて、双極性障害2型は「うつの比重が大きく、軽躁は見逃されやすい」傾向があります。
周囲が“元気な時期”をポジティブに評価してしまうほど、本人も病気として認識しづらく、受診まで時間がかかることに。
軽躁を早めに捉え、休息・予定調整・服薬アドヒアランスを整えることで、次のうつの落ち込みを軽減できる可能性があります。
違いを知り、「双極性障害2型 症状」を波として理解する視点が、無理を避けて安定を保つ第一歩です。
双極性障害2型にみられるうつ症状

双極性障害2型のうつ症状の特徴
・楽しめていたことが楽しめない
・自分には価値がないと感じ自分を責める
・憂うつで気分が重い
・何も手につかなくなる
・死にたくなる
・食欲がなくなる
双極性障害2型のうつ症状は、気分の落ち込みだけでなく、「体の重さ」や「興味・意欲の低下」といった身体面の変化も伴うことが多いです。
例えば、朝起き上がれない、食欲がない、何をしても楽しく感じられない、集中できない、というような状態が続くことがあります。
また、気分の波があるため、昨日は少し元気でも今日は全く動けないという日も珍しくありません。
特徴的なのは、双極性障害2型のうつが「重く長引きやすい」点です。
一般的なうつ病と似ていますが、薬の効き方が異なることがあり、抗うつ薬のみの治療では症状が悪化する場合もあります。
そのため、双極性障害と単極性うつ(うつ病)を正確に見分けることが重要です。
うつ状態が続いている人の中には、実は軽躁のエピソードを過去に経験しているケースも多く、「元気な時期もあったけど病気とは思わなかった」と振り返る人も少なくありません。
また、うつの時期は自己評価が極端に低くなり、過去の失敗を繰り返し思い出す、将来への希望を持てないなど、否定的な思考が強くなります。
このような状態が続くと、「もう治らないのでは」「生きていても意味がない」と感じるほどに追い詰められることもあります。
周囲ができるサポートとしては、「頑張れ」と言うよりも、「一緒に休もう」「今日はここまでで十分だよ」と寄り添う言葉をかけることが効果的です。
双極性障害1型と2型におけるうつ症状の違い
双極性障害1型と2型はどちらも「うつ状態」を伴いますが、性質には違いがあります。
1型では、激しい躁状態の後にうつが訪れることが多く、比較的短期間で回復するケースも見られます。
一方、双極性障害2型のうつ症状は慢性的で、軽躁との境界がわかりにくいという特徴があります。
そのため、2型の方は“うつばかり続く”印象を持ちやすく、病気の全体像がつかみにくいのです。
また、2型では「エネルギーの質」が不安定で、体は動けても気持ちがついてこない、頭がぼんやりするのに眠れないなど、心身のギャップに苦しむこともあります。
さらに、感情の波が穏やかであるがゆえに、職場や家庭では「気分のムラ」「やる気の問題」と誤解されることもあります。
こうした特徴を踏まえ、医師との面談では「過去にハイテンションだった時期があるか」「睡眠時間や行動パターンの変化があったか」を詳しく伝えることが、正しい診断につながります。
双極性障害2型のうつ期には、生活リズムの乱れを整え、ストレスの少ない環境を作ることが回復の鍵です。
朝日を浴びる、決まった時間に食事をとる、過度な刺激を避けるといった小さな工夫が、気分の波を安定させる助けになります。
さらに、再発を防ぐためには、服薬の継続と、周囲の理解を得ることが欠かせません。
双極性障害2型の注意点

「症状が軽い」という誤解に注意
双極性障害2型は「軽躁」と呼ばれる比較的軽い躁状態を示すため、「症状が軽い病気」だと誤解されやすいですが、実際には長期間にわたるうつ症状に苦しむケースが多いのが特徴です。
軽躁の時期には活動的になり、周囲からは「調子が良さそう」「元気で明るい」と見られることもありますが、その後にくるうつの落ち込みが強く、生活リズムや人間関係に支障をきたすことがあります。
このように「表面的には元気に見えるけれど、内面では疲弊している」状態が続くため、本人も病気であることに気づかず、治療を先延ばしにしてしまうケースも少なくありません。
さらに、軽躁が「自分の好調な状態」と感じられるため、治療によって気分の波を穏やかにすると「元気がなくなった」と感じてしまうことも。
こうした心理的なギャップが、治療の継続を難しくする要因の一つです。
また、周囲が「頑張り屋さん」「前向きな人」と評価してしまうほど、本人のSOSが見えにくくなります。
家族や職場の人が気づけるサインとしては、「急に予定を増やす」「夜更かしが増える」「話すスピードが早くなる」「集中力が続かない」といった小さな変化です。
これらが見られたときは、休息を促したり、早めに専門家へ相談することが大切です。
診断が難しく見逃されやすい
双極性障害2型のもう一つの特徴は、診断が難しく、うつ病と誤診されやすいという点です。
多くの場合、軽躁エピソードが軽度で短いため、本人も医師に伝えそびれたり、家族も気づかないことがあります。
その結果、「長引くうつ病」として治療され、抗うつ薬によって気分の波がさらに不安定になるケースもあります。
診断のポイントは、過去の「気分が上がっていた時期」を丁寧に振り返ることです。
例えば「寝なくても平気だった」「普段より多弁になった」「予定を詰めすぎた」などのエピソードがある場合、軽躁の可能性があります。
こうした情報を記録しておくと、医師がより正確に双極性障害2型を判断できます。
また、周囲の理解不足によって、「怠けている」「気持ちの問題」とされてしまうこともあります。
しかし、双極性障害2型は脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることで起こる疾患であり、
本人の性格や努力ではコントロールできません。
正しい診断と治療を受けることが、再発予防や社会生活の安定につながります。
気分の波が見られたときは、「うつだけでなく、ハイな時期があったか」を確認し、必要に応じて精神科・心療内科へ相談しましょう。
診断に時間がかかっても、焦らずに自分のペースで向き合うことが回復への近道です。
双極性障害2型の治療方法

生活習慣を見直して症状を安定させる
双極性障害2型の治療では、薬物療法と同じくらい重要なのが「生活リズムの安定」です。
特に睡眠・食事・運動のバランスを整えることが、気分の波を小さくし、再発を防ぐための基礎になります。
規則正しい生活は、脳内のリズムを一定に保ち、情動のコントロールを助けてくれるのです。
例えば、毎日同じ時間に起きて朝日を浴びる、食事時間を一定にする、軽いストレッチや散歩を日課にするなど、小さな習慣の積み重ねが大きな効果をもたらします。
「波のある病気だからこそ、波に流されない生活リズムをつくる」ことが、回復の第一歩です。
また、カフェインやアルコールの摂取を控える、就寝前のスマホ使用を減らすといった工夫も有効です。
家族や職場の協力も欠かせません。
特に軽躁期に活動量が増えすぎた場合、本人が「まだ大丈夫」と感じていても、休息を取るよう促すことが重要です。
生活リズムの乱れは次のうつ期を引き起こすきっかけになるため、調子の良い時ほど“休む勇気”を持つことが安定への鍵です。
薬物療法による治療の基本
双極性障害2型の治療では、気分の波をコントロールするために「気分安定薬(ムードスタビライザー)」を中心に用いられます。
代表的な薬にはリチウム、ラモトリギン、バルプロ酸などがあり、躁と抑うつの両方を安定させる効果があります。
抗うつ薬を単独で使用すると、躁転(軽躁への切り替わり)を引き起こすリスクがあるため、医師の指示のもと慎重に組み合わせることが大切です。
薬の効果が現れるまでには数週間かかることが多く、副作用の調整も必要です。
そのため、途中で自己判断による中断をせず、医師と相談しながら継続的に服用を続けましょう。
定期的な血液検査や診察で薬の濃度・副作用を確認しながら、最適な治療バランスを見つけていくことが回復への近道です。
また、心理教育(病気の理解を深めるプログラム)やカウンセリングも効果的です。
病気の特徴を理解することで、気分の変化を早めに察知し、自分で対処する力を身につけられます。
家族にも参加してもらうと、再発のサインを一緒に見つけやすくなります。
病気とうまく付き合い長期的に支える
双極性障害2型は完治を目指すよりも、「症状と共に安定した生活を続ける」という長期的な視点が大切です。
症状が落ち着いても、無理に元の生活リズムへ戻すと再発のリスクが高まるため、焦らず段階的に社会復帰を目指すことが重要です。
再発を防ぐためには、
- ①睡眠時間の管理
- ②ストレスのコントロール
- ③服薬の継続
- ④医師や支援者との連携
を意識しましょう。
特に、季節の変わり目や生活環境の変化は再発のきっかけになりやすいので、事前に対応策を立てておくと安心です。
また、社会的なサポート制度を活用することで、治療や生活の負担を軽減できます。
自立支援医療制度や障害者手帳、訪問看護などのサービスを利用すれば、通院・服薬の支援や生活リズムの維持をサポートしてもらうことができます。
こうした制度は、本人だけでなく家族にとっても心強い支えになります。
双極性障害の方への接し方のポイント

双極性障害2型の方と接する際に大切なのは、「病気の波を理解し、責めずに支える姿勢」です。
気分の浮き沈みがあるのは本人の努力不足ではなく、脳の働きに関係することを周囲が理解しておく必要があります。
特に、うつ期には励ましすぎず、軽躁期には過活動を抑えるサポートを意識することがポイントです。
うつ状態のときは、「頑張って」「元気を出して」といった言葉がプレッシャーになってしまうことがあります。
それよりも、「今日はゆっくり休もう」「できる範囲で大丈夫だよ」と受け止める言葉をかけるほうが安心感を与えます。
“寄り添う姿勢”が本人の自己否定感を和らげ、治療意欲を支える力になります。
一方、軽躁期は本人が「絶好調」「アイデアが湧く」と感じやすく、無理をしてしまうことがあります。
その際は直接注意するのではなく、「最近忙しそうだけど休めてる?」「睡眠時間、少し短くなっていない?」と穏やかに声をかけることが大切です。
周囲が過剰に反応すると、本人が否定されたように感じて反発してしまうことがあるため、あくまでサポートする姿勢で接しましょう。
また、家族や同僚など身近な人が気分の変化を記録しておくことも有効です。
睡眠時間や食事、会話のトーン、行動パターンを一緒に振り返ることで、再発のサインを早めに察知できます。
特に「最近、話が早口になってきた」「予定を詰めすぎている」といった変化は軽躁の兆候かもしれません。
支える側も無理をしないことが大切です。
本人を支えようとするあまり、家族が疲弊してしまうケースもあります。
カウンセリングや支援団体を利用し、サポートする側も安心して話せる環境を整えましょう。
双極性障害は長く付き合う病気ですが、適切な支援と理解があれば、安定した生活を送ることが可能です。
双極性障害に関する相談・支援窓口一覧

双極性障害2型は、気分の波が長期間続くため、本人や家族だけで抱え込まず、専門機関や支援窓口に早めに相談することがとても大切です。
症状の悪化を防ぐには、早期の相談と継続的なサポート体制の確保が欠かせません。
ここでは、代表的な相談窓口や支援サービスを紹介します。
①精神保健福祉センター
各都道府県に設置されている公的な相談機関で、精神疾患に関する悩みや治療・支援制度の案内を行っています。
相談は無料で、電話・来所どちらも可能です。
家族からの相談にも対応しており、地域の医療機関や福祉サービスへの橋渡しも行ってくれます。
②保健所・市区町村の福祉課
地域の保健師や精神保健担当者が、生活面や医療面での支援を行っています。
自立支援医療制度や障害福祉サービスの申請方法、利用可能な支援制度などを丁寧に教えてもらうことができます。
特に「どこに相談すればいいか分からない」という方は、まずここに連絡するのがおすすめです。
③精神科・心療内科の医療機関
治療方針の相談や薬の調整、再発予防のアドバイスを受けられます。
信頼できる医師を見つけて、気分の変化や生活の悩みを定期的に共有することが大切です。
双極性障害2型は長期的な経過観察が必要なため、
医師との信頼関係が治療を安定させる大きなポイントになります。
④家族会・ピアサポート団体
同じ経験を持つ人やその家族が交流できる場です。
「自分だけじゃない」と感じられることが、安心感や希望につながります。
ピアサポートは当事者目線での情報共有ができるため、治療中の不安や生活の悩みを話し合うきっかけにもなります。
⑤訪問看護ステーション
自宅での療養を支援するサービスで、
看護師や作業療法士が定期的に訪問し、服薬管理や生活リズムの安定をサポートします。
うつで外出が難しい時期でも、訪問看護を利用すれば専門的な支援を受けながら生活を整えることができます。
特に、「病院に行く元気がない」「再発が怖い」という方にとって心強い存在です。
支援を受けることは決して弱さではありません。
早期に専門家へ相談し、必要なサポートを受けながら自分のペースで回復を目指すことが、双極性障害2型と上手に付き合うための第一歩です。
双極性障害に関する相談・支援窓口一覧

双極性障害2型の治療や生活を支えるためには、公的な支援制度を上手に活用することがとても重要です。
経済的な負担を軽減しながら、医療や福祉サービスを継続的に利用できるようになります。
ここでは、代表的な支援制度を紹介します。
①自立支援医療制度(精神通院医療)
精神疾患の通院治療にかかる医療費の自己負担を、原則1割に軽減できる制度です。
対象は、双極性障害・うつ病・統合失調症などの精神疾患で通院している方。
申請は市区町村の窓口で行い、主治医の意見書が必要です。
薬代や診察費など、毎月の負担を抑えることができるため、長期的な治療を続けやすくなります。
②精神障害者保健福祉手帳
精神疾患により、日常生活や社会生活に制約がある方を対象とした制度です。
障害の程度に応じて1〜3級があり、税金の控除・公共料金の割引・就労支援サービスの利用など、さまざまな支援を受けられます。
申請には、診断書と申請書類の提出が必要です。
就労や社会参加をサポートする制度として、双極性障害2型の方にも有用です。
③障害年金
双極性障害によって仕事や日常生活に支障がある場合、条件を満たせば障害年金を受け取れる場合があります。
初診日や加入している年金制度によって受給要件が異なり、申請には医師の診断書や生活状況の記録が必要です。
症状の波がある病気だからこそ、「一時的に働ける時期があっても対象になるケースがある」ことを覚えておきましょう。
④就労支援サービス
就職や職場復帰を目指す方向けに、「就労移行支援」や「就労継続支援(A型・B型)」などの制度もあります。
自分のペースで働く練習をしながら、支援員のサポートを受けられる仕組みです。
体調に波がある双極性障害2型の方でも、無理なく働く方法を一緒に考えてもらえます。
⑤生活保護・医療費助成制度
経済的な理由で治療を続けることが難しい場合、生活保護の利用も検討できます。
また、子ども医療費助成制度や心身障害者医療費助成制度など、自治体ごとの助成制度を併用できる場合もあります。
制度を利用することで、治療の中断を防ぎ、安定した療養環境を維持することが可能です。
これらの制度は申請に時間がかかることもあるため、主治医や精神保健福祉士、訪問看護師などに相談しながら進めるとスムーズです。
制度を知り、使いこなすことが、治療と生活を両立する大きな支えになります。
精神科訪問看護は支援制度を利用できる?

精神科訪問看護とは?
・精神科・心療内科に通院中の方
・精神疾患の診断を受けた方
・診断がなくとも医師が必要と判断した方
訪問する人
・看護の専門職
・リハビリテーションの専門職
訪問時間
・医療保険
(30分から90分程度)
精神科訪問看護とは、精神疾患を持つ方が安心して自宅で生活を続けられるよう、看護師などの専門職が定期的に訪問して支援を行うサービスです。
医療保険が適用され、主治医の指示書に基づいて行われます。
対象となるのは、双極性障害・うつ病・統合失調症・発達障害など、さまざまな精神疾患を持つ方です。
訪問時には、服薬の確認や生活リズムの調整、症状の観察、ストレス対処の助言などを行います。
特に、「外出が難しい」「気分の波で受診が続かない」という双極性障害2型の方にとって、自宅で専門的な支援を受けられる訪問看護は大きな安心につながります。
また、家族への助言やコミュニケーションのサポートも行うため、家庭全体の負担を減らす効果もあります。
双極性障害2型の方にとってのメリット
- 自宅に居ながら専門的なケアが受けられる
- 自宅での様子を主治医に連携できる
- 対人関係や日常生活の支援を受けられる
双極性障害2型は、症状の波がゆるやかで「調子が良い時」と「落ち込みの時」が混ざりやすいため、定期的な見守りと支援が重要です。
精神科訪問看護を利用することで、小さな変化に早く気づき、再発や入院を防ぎやすくなります。
さらに、軽躁の兆候(睡眠時間の減少・活動量の増加・話しすぎなど)を早期に察知できるため、症状の悪化を未然に防ぐ効果も期待できます。
自宅で専門的ケアを受けられるという安心感が、日常生活の安定に大きく寄与します。
精神科訪問看護の料金の目安
| 負担割合 | 月の初回訪問 | 2回目以降 |
|---|---|---|
1割負担![]() |
1,299円/回 | 855円/回 |
2割負担![]() |
2,598円/回 | 1,710円/回 |
3割負担![]() |
3,897円/回 | 2,565円/回 |
上記は正看護師or作業療法士が訪問した料金となります。
上記は週3回までの訪問料金となります。週4回以上訪問となる場合には料金が異なります。
精神科訪問看護では、医療保険を利用することにより自己負担を軽減できるメリットがあります。
30分を一区切りに利用可能。
かかった費用については、年齢や所得によって変わり、医療費の1〜3割が自己負担となります。
また早朝や深夜などの時間外に依頼する場合や、長時間の訪問を行う場合は別途料金が発生します。
また自立支援医療制度いう制度を利用すると料金が1割負担になるほか、所得に応じて自己負担が0円になる場合もございます。
申請は市区町村の窓口で行い、主治医の意見書が必要です。
自立支援医療(精神通院医療)を活用する
| 区分 | 上限額 |
|---|---|
| 生活保護 |
0円 |
| 低所得1 |
2,500円 |
| 低所得2 |
5,000円 |
| 中間所得1 |
5,000円 |
| 中間所得2 |
10,000円 |
| 一定所得以上 |
20,000円 |
表の料金は所得に応じた医療費の月額自己負担額の上限額となっております。
表の料金を超えた場合には、自己負担なしで医療が受けられます。
自立支援医療は、精神科に定期的な通院が必要な精神疾患の方などが利用でき、
精神科訪問看護では、自立支援医療制度(精神通院)という助成制度を利用できます。
通院以外の薬代や、デイケアや訪問看護の費用も自立支援医療の対象です。
精神疾患は治療が長くなることが多いため、その間の医療費負担を軽くし、精神的にも経済的にも、安心して治療に集中できるようにする制度です。
この制度を利用すると医療保険で3割負担していたのが1割の負担となります。
また、所得に応じて負担額の月の上限額が設定されます。
上記表の料金が所得区分別の上限額金額です。
週1〜3回の訪問が一般的ですが、症状や主治医の指示により週4回以上の訪問が可能な場合もあります。
土日・祝日の訪問にも対応しているステーションもあり、柔軟に生活リズムに合わせた支援を受けられます。
また、双極性障害2型の方は気分の波により外出や受診が困難になることがありますが、訪問看護を利用することで、自宅で安心して療養を続けることができます。
「治療を続けたいけど病院へ行けない」という方にとって、精神科訪問看護は非常に有効なサポート手段です。
精神疾患のサポートならシンプレ訪問看護ステーションへ

シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレ訪問看護ステーションは、精神疾患を持つ方が「自分らしく安心して生活を続ける」ための支援を行っています。
看護師・准看護師・作業療法士が連携し、医療と生活の両面からサポート。
双極性障害2型の方にも寄り添いながら、症状の安定と社会復帰を目指す訪問看護を提供しています。
訪問内容は、服薬管理・再発予防・生活リズムの安定・退院後の支援・社会復帰サポートなど多岐にわたります。
また、本人だけでなくご家族への支援にも力を入れており、「どう接したらいいかわからない」といった不安にも丁寧に寄り添います。
さらに、自立支援医療制度・生活保護・心身障害者医療費助成制度など、さまざまな制度を活用して利用可能です。
医療保険を中心としたサービスのため、介護保険をお持ちの方でも安心してご利用いただけます。
継続的な支援を通して、症状の安定と自己管理の力を高めていけるのが、シンプレ訪問看護ステーションの特徴です。
シンプレで対象となる精神疾患の一例
シンプレ訪問看護ステーションでは、以下のような精神疾患・障害に対応しています。
- 双極性障害
- アルコール依存症
- うつ病
- 統合失調症
- ADHD
- その他精神疾患全般
対応するスタッフは精神科訪問看護の経験が豊富で、病状だけでなく生活全体をサポートできるスキルを持っています。
ご利用者の状態や生活スタイルに合わせて訪問計画を立てるため、安心して在宅療養を続けることが可能です。
「病気とうまく付き合いながら自分らしい生活を送りたい」——そんな方の思いを大切に、医療・福祉の両面から支えるのがシンプレの使命です。
ご相談やご質問はいつでもお気軽にお問い合わせください。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
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まとめ|双極性障害2型の症状は早期発見と適切な支援が大切

双極性障害2型は、うつと軽躁という2つの状態を繰り返す病気であり、「うつが長く続く」「気分の波が激しい」と感じる方は注意が必要です。
症状が軽いように見えても、生活への影響は大きく、放置すると再発を繰り返すリスクがあります。
早期発見・早期治療が安定した生活を取り戻す鍵です。
うつ期には無理をせず、休息を優先すること。
軽躁期には「自分は元気だ」と過信せず、生活リズムを整えることが大切です。
家族や職場の理解を得ながら、自分の気分の波を記録し、変化に早く気づくように心がけましょう。
気分安定薬による治療や心理教育、訪問看護などを上手に取り入れれば、波の振れ幅を小さくし、穏やかな日常を取り戻すことができます。
また、自立支援医療制度や精神障害者保健福祉手帳などの支援制度を活用すれば、経済的負担を減らしながら継続的な治療を受けられます。
制度をうまく使うことで、「治療を続けたいけれど費用が心配」という悩みも軽減できます。
そして、在宅での支援を希望される方には、シンプレ訪問看護ステーションのような専門サービスの利用もおすすめです。
看護師や作業療法士が定期的に訪問し、服薬や生活リズムの支援を行いながら、再発防止と社会復帰をサポートします。
「一人で抱え込まない」「支援を受けながら少しずつ回復する」——それが、双極性障害2型と前向きに付き合うための第一歩です。
双極性障害2型は、決して「性格の問題」や「甘え」ではありません。
少しでも不安を感じたら、早めに医療機関や相談窓口、訪問看護ステーションに相談してみましょう。
専門家の支援と正しい知識、そして周囲の理解があれば、安定した生活を送ることは十分に可能です。
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