パーソナリティ障害の治療と症状の悩み|一人で悩まず回復に向けてご相談を

私たちが日々接する患者様の中には、精神的なサポートを必要とする方が多くいらっしゃいます。
「パーソナリティ障害」と診断された方々も、長期にわたる治療と継続的な支援が不可欠であり、医療機関と地域社会が連携した支援体制の構築が求められます。
今回は、パーソナリティ障害の症状、治療方法について解説します。
パーソナリティー障害の方の治療方法
パーソナリティ障害の治療は、症状やタイプによって様々な方法を組み合わせることがあります。主に以下の治療が行われます。
精神療法(心理療法)
パーソナリティー障害に対しては、精神療法(心理療法)が治療の中心になります。代表的な療法としては以下のようなものがあります。
認知行動療法(CBT)
考え方や行動のくせを見直し、もっと現実的で前向きな考え方ができるように練習する療法です。たとえば、「自分はダメだ」と思いがちな人や、人との関係で感情的になりやすい人に役立つ方法です。
弁証法的行動療法(DBT)
とくに境界性パーソナリティー障害の方に効果があるとされる療法です。気持ちの浮き沈みが激しかったり、自傷行為をしてしまう方が、感情をうまく受け止めながら、落ち着いて行動できるようにする方法を学びます。
メンタライゼーション療法
「どうして自分や他人はこんな行動をとるのか?」といった、心の動きや気持ちの背景に気づけるようになるための療法です。相手の気持ちを想像することで、より良い人間関係を築くことを目指します。
薬物療法
パーソナリティー障害そのものを改善する薬はありませんが、併存する症状(うつ、不安、不眠、衝動性など)に対して薬物療法が用いられることがあります。
主に使用されるのは以下のような薬剤です。
- 抗うつ薬(SSRIなど)
- 抗不安薬
- 気分安定薬
- 抗精神病薬(特に妄想や強い衝動性がある場合)
服薬においては副作用や相互作用の管理が重要で、定期的な医師との診察が必要です。
生活支援・環境調整
治療と並行して、生活環境を安定させることも重要です。職場や家庭でのストレスを減らす工夫や、日常生活での人間関係を築くためのサポートも行います。
このように、治療は一つの方法だけでなく、様々な側面から進めることが大切です。
そもそもパーソナリティー障害とは?
「パーソナリティ障害」とは、その人の性格の傾向が、社会生活に支障をきたすほど偏った状態を指します。
単に「性格が悪い」とか「わがまま」と誤解されることもありますが、医学的に定義がある精神疾患です。
パーソナリティー障害は大きく以下の3群に分けられます。
→妄想性、統合失調型など
B群(感情的・情緒不安定)
→反社会性、境界性、演技性、自己愛性
C群(不安定・分類不能のものも含まれる)
→回避性、依存性、強迫性
春期から成人初期にかけて現れやすく、考え方や行動の柔軟性が乏しいために、様々な問題が起こりやすいと考えられています。
パーソナリティー障害の方の訪問看護の活用について
パーソナリティー障害の治療において、通院だけでは十分なサポートが困難な場合があります。そこで有効なのが「訪問看護」です。医療機関と自宅をつなぐ架け橋として、日常生活の中での支援を提供します。
パーソナリティー障害への訪問看護の有効性
パーソナリティ障害の治療において、通院だけでは十分なサポートが難しいと感じられる場合、訪問看護という選択肢があります。医療機関と連携し、ご自宅での生活を支援する方法の一つです。
訪問看護は、患者様が実際に生活している場面で支援を行うため、医療機関では把握しにくい日常生活での困難や、人間関係のストレスを把握し、その場に応じた対応を検討することができます。
また、感情の変動や衝動的な行動が見られる場合、定期的な訪問により、変化の兆候を早期に捉え、必要に応じて医療機関と連携した対応を検討します。
パーソナリティー障害の方への訪問看護でできること
訪問看護では、以下のような支援を行うことができます。
→自己判断での服薬の中止や過剰服薬が見られる場合、服薬状況の確認や服薬のタイミングについて助言を行います。
症状の観察と対応
→感情の不安定さや対人関係のトラブルなど、日常生活で見られる症状について情報収集を行い、医師への報告や相談を行います。
対人関係のサポート
→訪問看護師が継続的に関わることで、患者様が人との関係に対する安心感を持てるよう、関係性の構築を支援します。
日常生活の支援
→掃清潔保持や食事など、基本的な生活習慣について助言を行い、生活リズムの安定をサポートします。
家族支援
→ご家族がどのように対応すべきか、混乱しやすいポイントを整理し、情報提供や相談を行います。
訪問看護は、実際の生活の場で支援を行うことができるため、対人関係に課題を抱える方に対しても、日々の関わりの中で少しずつ関係性を築きながら、安定した生活を共に目指します。
精神科訪問看護の料金
負担割合 | 月の初回訪問 | 2回目以降 |
---|---|---|
1割負担![]() | 1,299円/回 | 855円/回 |
2割負担![]() | 2,598円/回 | 1,710円/回 |
3割負担![]() | 3,897円/回 | 2,565円/回 |
上記は週3回までの訪問料金となります。週4回以上訪問となる場合には料金が異なります。
精神科訪問看護では、医療保険を利用することにより自己負担を軽減できるメリットがあります。
30分を一区切りに利用可能。かかった費用については、年齢や所得によって変わり、医療費の1〜3割が自己負担となります。
また早朝や深夜などの時間外に依頼する場合や、長時間の訪問を行う場合は別途料金が発生します。
また自立支援医療制度いう制度を利用すると料金が1割負担になるほか、所得に応じて自己負担が0円になる場合もございます。
シンプレ訪問看護ステーションのご紹介
シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレ訪問看護ステーションでは、精神科に特化した訪問看護を提供しており、パーソナリティー障害の患者様に対しても、一人ひとりの状態に合わせた訪問看護を提供しています。
看護師や作業療法士が、患者様の自宅に訪問し、心のケアを含めた包括的なサポートを行います。
ご自宅での療養を希望される方、ご家族の負担を軽減したい方など、様々なご事情に寄り添い、心のケアから日常生活のサポートまで、個別の状態に合わせた支援を提供します。
在宅での療養生活を、少しでも穏やかに過ごせるようお手伝いいたします。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ
パーソナリティ障害は、日常生活に影響を与える精神疾患の一つです。そのため治療と並行し、日々の生活を支える継続的な支援も大切です。
私たちシンプレ訪問看護ステーションでは、医療機関や関係機関と連携し、患者様一人ひとりの症状や生活状況に合わせた支援を提供します。
通院だけでは把握しにくい日々の困りごとに寄り添い、安定した生活を送れるようサポートいたします。
もし、ご自身やご家族のことで何か気になることがありましたら、訪問看護という選択肢があることを心に留めていただき、お気軽にシンプレへご相談ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
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