PTSDの治療は何科の病院？症状・原因・治療法・訪問看護まで徹底解説

PTSD（心的外傷後ストレス障害）は、強いショック体験や精神的ストレスをきっかけに発症する精神疾患で、フラッシュバックや過覚醒などのつらい症状によって日常生活に大きな支障が出ることがあります。
放置すると慢性化するおそれがあるため、なるべく早く専門の医療機関に相談することが大切です。
「どの病院に行けばいいの？何科を受診すればいいの？」と迷っている方に向けて、
PTSDの治療は何科の病院で受けられるのかや、症状・原因・治療方法をわかりやすく解説します。
さらに、外出が難しい方に向けて自宅でサポートを受けられる精神科訪問看護についても紹介します。
PTSDの治療先に悩んでいて、情報収集をしているという方は、ぜひ参考にしてください。

PTSDの治療は何科の病院へ行けばいい？

精神科

精神科は、うつ病・統合失調症・不安障害・依存症・睡眠障害・認知機能の障害など、心の不調全般を専門的に診る診療科です。
自分で病名がはっきりしていなくても、「イライラが強い」「不安感が続く」「気分が落ち込み日常生活がつらい」といった心のつらさがある場合は精神科を受診できます。
PTSDはショック体験や強いストレスが原因となって心の傷が深く残ることで、恐怖・不安・悪夢・過覚醒などの症状が出ます。
そのため、PTSDの診断や治療は精神科で受けられることが多いです。
特に、フラッシュバックによって息苦しさや動悸が起きる方、強い不安で外出が難しい方、夜に眠れず生活リズムが崩れている方は、早めに精神科へ相談しましょう。

心療内科

心療内科は、心理的・社会的なストレスが原因となってあらわれる「からだの症状」に注目する診療科です。
たとえば、吐き気・頭痛・胃痛・全身のだるさ・動悸・めまいなどの身体症状が続いているにもかかわらず、内科など別の科を受診しても異常がみつからない場合は心療内科の対象になります。
PTSDでは、強いストレスの影響から自律神経が乱れ、体調不良として現れることもあります。
そのため「精神的なショックが思い当たる」「つらい出来事のあとから体調が明らかに変わった」という場合は、心療内科に相談するのも選択肢です。
PTSDかどうか自分では判断できなくても、医師が症状を整理し、必要に応じて専門的な治療につなげてくれます。

精神科・心療内科の両方を掲げる病院もある

PTSDは心の症状が中心でありながら、吐き気や動悸、眠れないなど身体面のつらさも同時にあらわれやすい疾患です。
そのため、精神科と心療内科を併設している医療機関や、両科の視点で評価・治療できる病院を選ぶと、初診から検査・診断・治療の流れが一本化され、受診段階での迷いを減らせます。
特に「どちらの科に行くべきか判断がつかない」「心身ともに不調が重なっている」という方は、両科標榜のクリニックや総合病院を選ぶと、問診時点で心身の症状をまとめて伝えやすく、適切な治療計画に早くたどり着きやすくなります。
早期治療が重要なPTSDでは、受診先を迷って時間が過ぎるよりも、
心と体の両面から診てもらえる環境でスタートすることが回復の近道です。

そもそもPTSDとはどんな病気？

PTSD（心的外傷後ストレス障害）とは、事故や災害、暴力被害、突然の喪失など、強い衝撃的な体験をきっかけに発症する精神的な疾患です。
体験した本人にとって「命の危険を感じた」「強烈な恐怖を受けた」といった出来事の記憶が、時間が経っても心身に影響を及ぼし続けるのが特徴です。
心が受けた傷が癒えないまま、無意識に再体験してしまうことで、日常生活に大きな支障をきたすこともあります。

PTSDの主な症状（フラッシュバック・過覚醒など）

PTSDの症状は大きく分けて「再体験」「回避」「過覚醒」の3つの特徴があります。
下記の症状が1か月以上続く場合には、PTSDの可能性が高く、
専門の医療機関（精神科や心療内科などの病院）での診断が重要です。

PTSDの原因とは？

PTSDはなぜ早期治療が大切なのか？

PTSDは時間が経てば自然に治るというものではなく、適切な治療を受けないまま放置すると、症状が慢性化し回復に長い時間を要することがあります。
早期に診断・治療を始めることで、心の傷を深めずに回復を促すことができるのです。
特に強い不安やフラッシュバック、睡眠障害が続く場合は、我慢せずに早めに精神科や心療内科などの病院へ相談することが大切です。
「つらさに気づいた段階で治療を始める」ことが、再発や悪化を防ぐ最も有効な方法といえます。

早期治療によって慢性化を防げる

PTSDは、発症から時間が経過するほど症状が固定化しやすく、過去の記憶が強く脳に焼き付いてしまう傾向があります。
早い段階で治療を始めれば、トラウマの記憶を少しずつ安全に処理でき、過覚醒状態や不安反応の軽減が期待できます。
特に薬物療法や認知行動療法などの心理療法を併用することで、睡眠の質が改善し、日常生活の回復スピードも早まります。
反対に、放置してしまうと慢性的な抑うつ状態に移行することがあり、「気持ちの落ち込みが抜けない」「何もやる気が起きない」といった状態が長引くケースも少なくありません。
初期のうちに専門医とつながることで、より短期間での改善が見込めます。

うつ病や依存症など他の合併症を予防できる

PTSDの症状が長引くと、心のバランスが崩れ、うつ病・不安障害・アルコール依存症・薬物依存などの二次的な合併症が起こりやすくなります。
強いストレスを抱え続けることで、自律神経の働きが乱れ、疲労感や睡眠障害、集中力の低下といった身体的な不調も目立ってきます。
こうした状態になる前に、適切な治療を受けて心身の安定を図ることが重要です。
特に、複数のストレス要因が重なっている場合や、家庭・職場など生活環境に支障をきたしているときは、
医療機関の受診とあわせて、訪問看護やカウンセリングなど外部支援を利用するのも効果的です。
早期治療によって、生活の質（QOL）を高めながら再発リスクを大きく減らすことができます。

PTSDの治療方法を詳しく解説

薬物療法

PTSDの治療は、症状の重さや発症からの経過、ストレス要因の種類などによって方法が異なります。
主に「薬物療法」と「心理療法（カウンセリング）」の2本柱で進められるのが一般的です。
精神科や心療内科などの病院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせた治療プランを立てることができます。
心と体の両面から無理のない回復を目指すことが、PTSD治療の基本です。

薬物療法で症状を和らげる

薬物療法は、PTSDの強い不安・緊張・不眠・抑うつなどを軽減するために行われます。
一般的には、SSRI（選択的セロトニン再取り込み阻害薬）やSNRIなどの抗うつ薬が用いられ、脳内の神経伝達物質のバランスを整えることで、過度なストレス反応を和らげます。
また、睡眠障害や悪夢が続く場合には、睡眠導入薬や抗不安薬を併用することもあります。
薬の効果を最大限に活かすためには、医師との定期的な相談が不可欠です。
副作用や効果の出方には個人差があるため、自己判断で中断せず、症状の変化を見ながら調整していくことが重要です。

認知行動療法で思考と行動を修正

PTSDの心理療法の中心となるのが「認知行動療法（CBT）」です。
これは、トラウマによって生じた「誤った思考のパターン」や「過剰な自己否定感」を修正し、現実的で前向きな考え方に変えていく治療法です。
医師や臨床心理士とともに、つらい記憶を少しずつ整理しながら、再び安心して生活できる心の状態を取り戻していきます。
PTSDでは「自分のせいだ」「あのとき逃げられなかった」など、出来事に対する誤った自己責任感が強くなりやすいため、認知の修正が非常に重要です。
認知行動療法（CBT）にはいくつか種類があるので、1つずつご紹介していきます。

病院以外でPTSDを相談できる場所は？

PTSDの症状があっても、「病院に行くほどではないのでは」「誰に相談していいかわからない」と感じる方も少なくありません。
そんなときは、医療機関以外の相談窓口や支援サービスを活用するのがおすすめです。
行政や地域の保健センター、NPO法人などでは、トラウマ体験に関する無料相談やカウンセリングを行っています。
身近な場所で専門家に話すことが、回復の第一歩になることも多いのです。
特に、受診に迷っている段階や、周囲に話しづらい事情がある場合は、こうした相談先が安心の橋渡し役になります。

専門家が対応する相談窓口を活用しよう

PTSDに関する相談は、全国の「精神保健福祉センター」や「自治体の保健センター」などで受け付けています。
ここでは、心理士や精神保健福祉士といった専門職が対応しており、症状の程度に応じて適切な受診先（精神科・心療内科など）を紹介してもらうことも可能です。
また、電話やオンラインで相談できる窓口もあり、匿名で話を聞いてもらえる場合もあります。
さらに、PTSDの背景に家庭問題やDV、性的被害などが関係している場合には、女性相談センターや被害者支援センター、心の健康相談統一ダイヤル（0570-064-556）など、専門機関の利用も検討しましょう。
相談を通じて、自分の状況を客観的に整理し、必要な支援や医療とのつながりを得ることができます。

PTSDの訪問看護ならシンプレ訪問看護ステーションへ！

PTSDの治療は、通院だけでなく自宅でのケアを充実させることも大切です。
シンプレ訪問看護ステーションでは、精神疾患を専門とする看護師・作業療法士がご自宅に訪問し、安心して生活を続けられるようサポートしています。
外出が難しい方や、病院への通院が負担に感じる方も、訪問看護を利用することで安定した支援を受けられます。
「自宅でも心のケアを受けたい」「再発を防ぎたい」という方に最適なサービスです。

シンプレ訪問看護ステーションの特徴

　　　　　　　　

対象者	主な看護内容
・PTSD ・双極性障害 ・不安障害など	・生活支援 ・自立支援 ・症状の悪化防止 ・服薬支援など

シンプレで対応可能な疾患はうつ病・統合失調症・発達障害・PTSD・双極性障害・適応障害・不安障害など幅広く、在宅酸素療法や褥瘡ケアなど医療処置を伴うサポートにも対応しています。
訪問スタッフは看護師・准看護師・作業療法士で構成され、医療面・生活面の両方からサポートを行います。
訪問回数は週1〜3回が基本ですが、症状やご家族の状況に応じて柔軟に調整が可能です。
祝日・土曜日も訪問しており、1回あたり30〜90分の時間で、服薬支援・生活リズムの改善・再発予防・社会復帰支援などを行っています。

訪問時にはご家族への支援も行い、「家族としてどう接したらいいかわからない」といった悩みも一緒に考えていきます。
医療保険のほか、自立支援医療制度や心身障害者医療費助成制度などの公的制度を活用できるため、
経済的な負担を軽減しながら継続利用が可能です。

シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア

<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア

<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア

シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。

また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。

サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。

精神科訪問看護の料金と利用の流れ

負担割合	月の初回訪問	2回目以降
1割負担	1,299円/回	855円/回
2割負担	2,598円/回	1,710円/回
3割負担	3,897円/回	2,565円/回

上記は正看護師or作業療法士が訪問した料金となります。
上記は週3回までの訪問料金となります。週4回以上訪問となる場合には料金が異なります。

精神科訪問看護では、医療保険を利用することにより自己負担を軽減できるメリットがあります。

30分を一区切りに利用可能。かかった費用については、年齢や所得によって変わり、医療費の1〜3割が自己負担となります。

また早朝や深夜などの時間外に依頼する場合や、長時間の訪問を行う場合は別途料金が発生します。

また自立支援医療制度という制度を利用すると料金が1割負担になるほか、所得に応じて自己負担が0円になる場合もございます。

利用開始までの流れは以下の通りです。

1. 主治医または病院で訪問看護指示書を発行
   PTSDで通院中の医師に訪問看護を希望する旨を伝え、訪問看護指示書を作成してもらいます。
2. シンプレへご連絡・面談
   ご本人またはご家族からお問い合わせいただき、訪問内容や回数などを一緒にご相談します。
3. 契約・訪問開始
   ご自宅で契約手続きを行い、初回訪問からサポートを開始します。

精神科訪問看護は、「通院だけでは不安」「日常生活の中で支援が必要」という方にとって有効な選択肢です。
症状や生活リズムを安定させ、再発予防や社会復帰を見据えたサポートを受けることで、より安心して自宅療養を続けることができます。

ご相談の問い合わせはこちら▼

まとめ｜PTSDの治療は病院の専門科と訪問看護を組み合わせるのが安心

PTSDは、強いストレス体験によって心に深い傷を残し、時間が経っても恐怖や不安が続く疾患です。
症状を放置すると慢性化しやすいため、早めに精神科や心療内科などで適切な診断と治療を受けることが重要です。
さらに、自宅での生活を支える「訪問看護」を併用することで、通院だけではカバーしきれない部分までサポートを受けることができます。
治療と日常ケアの両立が、心の回復を早める大切なポイントです。

特に、通院が難しい方や再発予防を重視したい方にとって、精神科訪問看護は非常に有効な支援です。
看護師が定期的に訪問して服薬支援や生活リズムの整え方をサポートすることで、安心して治療を続けることができます。
シンプレ訪問看護ステーションでは、PTSDをはじめとする精神疾患の方に対して、専門スタッフが一人ひとりのペースに合わせた支援を行っています。

「病院での治療だけでは不安」「一人で抱え込んでしまう」と感じるときは、ぜひ一度シンプレへご相談ください。
心と体の回復を目指す皆さまに寄り添い、穏やかな生活を取り戻すお手伝いをいたします。

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