双極性障害の相談はどこに?信頼できる窓口と訪問看護の活用方法を徹底解説
双極性障害は、躁状態と抑うつ状態を繰り返す精神疾患で、気分の波によって日常生活や仕事・人間関係に大きな影響が出ることがあります。
自分でもコントロールが難しく、「これって双極性障害なの?」「今のつらさをどこに相談すればいいの?」と感じていても、どこに相談すればいいのか分からず不安を抱え続けてしまう方も少なくありません。
双極性障害の相談は、医療機関だけでなく、公的な相談窓口や電話・SNSなど複数の場所で受けることができます。
この記事では、双極性障害の具体的な相談先、病気の特徴、そして通院だけでは不安なときに役立つ訪問看護というサポートについてわかりやすくご紹介します。
ご本人だけでなく、ご家族の方にとっても役に立つ内容をまとめていますので、ひとりで抱え込まず参考にしてみてください。
双極性障害の相談はどこにできる?

「気分がハイになって眠らなくても平気な時期と、何もやる気が出ず起き上がれない時期をくり返す」「イライラして周りと衝突してしまうことが増えた」など、日常の中で気になる変化が続くと、双極性障害ではないかと不安になる方は多いです。
そんなときは、早めに相談できる場所を知っておくことがとても大切です。
双極性障害の相談先は大きく分けて、医療機関・公的な相談窓口・民間団体や支援サービスの3つがあります。
早めに相談することの大切さ
双極性障害は、躁状態と抑うつ状態という大きな気分の波があるのが特徴です。
この波はご本人の努力や気持ちの持ち方だけでコントロールするのが難しく、放っておくと生活リズムの乱れ、仕事のトラブル、浪費、対人関係のこじれ、さらには抑うつ期の強い落ち込みなどにつながることもあります。
早めに相談することで、症状の傾向を整理し、治療につなげたり、周囲のサポートを受けたりといった対策がとれます。
これはご本人だけでなく、支えるご家族にとっても安心材料になります。
「まだ病院に行くほどじゃないかも…」と思う段階でも、まずは誰かに状況を話してみることが、つらさを軽くする第一歩になります。
医療機関や専門家に相談するメリット
双極性障害が疑われる場合、精神科や心療内科といった専門の医療機関に相談するメリットは、正確な評価と治療方針を提案してもらえることです。
薬物療法や心理的なサポートを受けることで、気分の波を安定させ、再発を防ぐことが期待できます。
また、医療機関だけでなく、保健所・精神保健福祉センターなどの公的窓口では、仕事・お金・生活リズムなどの実生活の悩みも含めて相談できます。
さらに、当事者や家族同士で話せる場(家族会・サポート団体など)では「自分だけじゃなかった」と感じられる安心感を得られることも多いです。
こうした支援につながることで、双極性障害の相談を一人で抱え続ける状態から抜け出しやすくなります。
→精神科・心療内科などで、薬物療法や心理療法など専門的な治療・助言を受けられます。
診断や治療方針を明確にしたいときに役立ちます。
地域の相談窓口
→市町村の障害者福祉の担当課、保健所・保健センター、精神保健福祉センターなど。
症状や治療だけでなく、生活・仕事・福祉制度など幅広い相談に対応してくれます。
民間団体・支援サービス
→当事者会や家族会などの支援団体では、似た悩みを持つ人とつながり、当事者同士の情報交換や、精神的な支えを得たりすることができます。
双極性障害の具体的な相談先一覧

精神科・心療内科の医師
双極性障害が疑われる場合、まずは精神科や心療内科の医師に相談するのが基本です。
診察では、症状の経過や生活の様子などを詳しく聞いたうえで、適切な診断と治療方針を提案してもらえます。
医師による診断を受けることは、正しい治療と回復への第一歩です。
薬物療法や心理療法など、症状に合わせた治療を進めることで、気分の波を安定させ、再発を防ぐことができます。
また、通院を続けることで医師との信頼関係が築かれ、より安心して治療に向き合えるようになります。
精神保健福祉センター
各都道府県に設置されている精神保健福祉センターでは、精神疾患に関する無料相談を受け付けています。
相談員は臨床心理士や精神保健福祉士などの専門職で、病気のことだけでなく、生活の悩みや家族の対応など幅広い内容に対応してくれます。
電話相談や面談のほか、必要に応じて医療機関や支援機関の紹介も受けられるのが特徴です。
匿名で相談できる場合も多く、「いきなり病院に行くのは不安…」という方にも利用しやすい窓口です。
保健所や自治体の相談窓口
保健所や市区町村の福祉担当窓口でも、こころの健康相談を行っています。
地域の保健師や精神保健担当職員が、症状の様子を聞きながら、医療機関への受診や福祉サービスの利用についてアドバイスをしてくれます。
場合によっては、就労支援・生活支援・家族支援など、自治体が連携する機関を紹介してもらうことも可能です。
地域に根ざした支援体制が整っているため、生活全体のサポートを受けやすい点がメリットです。
電話・SNSでの相談窓口
最近では、電話やSNSを使って匿名で相談できる窓口も充実しています。
代表的なものに、全国共通の「こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)」や、家族向けの「みんなねっと相談室」などがあります。
時間や場所を選ばずに相談できる手軽さがあり、外出が難しい方や人と直接話すことに抵抗がある方にもおすすめです。
また、SNS相談では文字を通じて気持ちを整理しやすく、「話すのは苦手」という方にも利用しやすい手段です。
・こころの健康相談統一ダイヤル(全国共通)
・みんなねっと相談室(家族の悩みに対応)
・いのちの電話(24時間・匿名での電話相談)
・自殺予防いのちの電話SNS相談
・地域の精神保健福祉センター・保健所相談窓口
そもそも双極性障害とは?

躁状態と抑うつ状態を繰り返す病気
双極性障害(躁うつ病)は、「気分の波」が非常に大きいことが特徴の精神疾患です。
気分が高揚し活動的になる「躁状態」と、強い落ち込みや無気力が続く「抑うつ状態」を周期的に繰り返します。
躁状態のときには眠らなくても平気になったり、衝動的な行動が増えたり、発言が早く止まらなくなることもあります。
一方、抑うつ状態では何をしても楽しく感じられず、食欲や睡眠のリズムも崩れてしまうことがあります。
このように、両極端な気分の波が繰り返されるため、日常生活や人間関係に支障をきたすことが多いのが特徴です。
双極性障害の主な症状と特徴
双極性障害には主に「双極Ⅰ型」と「双極Ⅱ型」があり、Ⅰ型は躁状態が強く出るタイプ、Ⅱ型は軽い躁状態(軽躁)とうつ状態を繰り返すタイプです。
特にⅡ型では、うつ状態の期間が長く続くことが多く、うつ病と間違われることも少なくありません。
症状は人によって異なりますが、次のような特徴が見られます。
・気分が異常に高揚し、自信に満ちた行動をとる
・睡眠時間が短くても疲れを感じない
・浪費や衝動的な買い物をしてしまう
・考えが次々に浮かび、話が止まらなくなる
抑うつ状態の主な症状
・何をしても楽しく感じられない
・強い無気力感や自己否定感
・食欲・睡眠の乱れ(寝すぎ・眠れないなど)
・集中力の低下、仕事や勉強への支障
このように、双極性障害は単なる気分の浮き沈みではなく、脳の働きや神経伝達のバランスが崩れることによって起こる病気です。
環境の変化やストレスがきっかけになることも多く、正しい理解と治療が欠かせません。
うつ病との違い
双極性障害と混同されやすいのが「うつ病」です。
うつ病は抑うつ状態のみが続く病気ですが、双極性障害では抑うつ状態に加えて躁状態または軽躁状態が見られます。
「元気すぎる時期」と「落ち込みが強い時期」が交互に現れることが最大の違いです。
治療法も異なり、双極性障害の場合、抗うつ薬のみを使用すると躁転(気分が高揚しすぎる状態)を招くことがあるため、気分安定薬を中心に治療が行われます。
この違いを正しく理解し、専門医の診断を受けることが早期回復につながります。
双極性障害に訪問看護を活用するという選択肢

訪問看護を利用できる対象とは
双極性障害の方は、症状の波によって通院が難しくなったり、外出が負担になることがあります。
そんなときに活用できるのが、精神科訪問看護です。
訪問看護とは、看護師や作業療法士などの医療専門職が自宅を訪問し、体調や服薬の管理、生活面のサポートを行うサービスのことです。
医療保険を利用して自宅で支援を受けられるため、継続的な治療を無理なく続けたい方に最適です。
訪問看護を利用できるのは、医師の指示書がある方で、双極性障害・うつ病・統合失調症・発達障害など精神疾患をお持ちの方が対象になります。
また、ご家族への支援も含まれるため、本人だけでなく支える方の負担を軽減できる点も大きなメリットです。
症状が安定している時期も、定期的な訪問によって再発を防ぐサポートを受けられます。
通院だけでは補えないサポートが受けられる
通院治療では、診察時間が限られており、日常生活の悩みや体調変化を細かく相談するのが難しいことがあります。
一方で、訪問看護では、実際の生活環境の中で支援を受けられるのが大きな特徴です。
例えば、服薬の確認、睡眠や食事のリズムの調整、気分の変化の観察など、医師の治療方針を踏まえたサポートを受けられます。
また、訪問時には、症状の兆候を早めにキャッチして悪化を防ぐ「再発予防」や、社会復帰に向けたリハビリ的な支援も行われます。
これは、双極性障害のように再発リスクが高い疾患において非常に重要です。
「調子が良い時も見守ってくれる安心感」があることで、安定した生活リズムを維持しやすくなります。
さらに、訪問看護を行うスタッフは、精神疾患への理解が深い看護師や准看護師、作業療法士などの専門職です。
ご本人だけでなく、ご家族への関わりも大切にしており、「どう接すればいいかわからない」という家族の悩みにも寄り添います。
双極性障害は長期的なサポートが必要な病気だからこそ、通院+訪問看護の併用という形で、よりきめ細かい支援を受けることが有効です。
→外出するのが億劫な場合でも、自宅で安心して療養を続けることができます。
孤独感の軽減
→定期的な訪問を通して、孤独感を軽減し、心の支えになります。
地域社会との連携
→医療機関や地域包括支援センターなど、様々な機関と連携し、切れ目のない支援を提供します。
家族の負担軽減
→看護師などのスタッフが訪問することで、家族の負担を軽減することができます。
双極性障害の方への訪問看護でできること

→薬を適切に服用できるよう、サポートします。
症状の観察
→躁状態や抑うつ状態のサインに気づき、早期に対応します。
日常生活のサポート
→食事や入浴、掃除などの日常生活のサポートを行います。
精神的なケア
→傾聴や共感を通して、心の健康をサポートします。
家族への支援
→家族への相談対応や、病気に関する情報提供を行います。
服薬管理や体調確認
双極性障害の治療では、気分を安定させるための薬を適切に飲み続けることがとても大切です。
しかし、調子の波があると、服薬を忘れてしまったり、「もう良くなったから」と自己判断でやめてしまうケースも見られます。
訪問看護では、服薬状況の確認や副作用の相談などを通して、治療の継続をサポートします。
看護師が訪問することで、体調の変化を早めに把握でき、必要に応じて主治医と連携を取りながら対応します。
また、血圧測定や睡眠リズムの確認など、健康管理の面でもきめ細かい支援を受けることができます。
症状悪化のサインに早めに気づける
双極性障害は、気分が大きく変動する特性があり、再発や悪化のサインを見逃さないことが重要です。
訪問看護では、日々の会話や表情・行動の変化から、躁状態や抑うつ状態の兆候を早めにキャッチし、医療機関へつなぐ役割を担います。
たとえば、睡眠が減って活動的になっている、話すスピードが早くなっている、逆に無気力で食事が減っているなど、細かな変化を観察してくれます。
こうした早期対応ができるのは、定期的に関わる訪問看護ならではの強みです。
また、再発予防のためには「自分のサインを知る」ことが大切です。
訪問看護スタッフと一緒に、自分自身の体調変化を記録し、振り返ることで、次第にセルフケア力を高めることができます。
「調子の波とうまく付き合う」ためのサポートを継続的に受けられるのは、訪問看護の大きなメリットの一つです。
生活習慣や社会復帰のサポート
双極性障害の方にとって、安定した生活リズムを保つことは再発予防の鍵になります。
しかし、気分の波によって睡眠時間や食事のタイミングが乱れやすく、社会復帰への不安を抱える方も少なくありません。
訪問看護では、日常生活のリズムを整えるサポートや、無理のない生活計画の立て方を一緒に考えてくれます。
さらに、就労支援機関やデイケアなど外部サービスと連携し、社会復帰を目指すサポートも行います。
調子の良し悪しを見ながら段階的に生活の幅を広げていけるよう、訪問看護師が寄り添いながら支援を続けてくれるのです。
一人では難しい「日常の安定と社会とのつながり」を取り戻すサポートを受けられるのは、訪問看護の大きな魅力です。
シンプレ訪問看護ステーションのご紹介

シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレ訪問看護ステーションでは、精神科に特化した訪問看護を行っており、双極性障害の方の回復と安定した生活を全力でサポートしています。
看護師・准看護師・作業療法士などの専門職がチームで関わり、ご本人の状態や生活環境に合わせた支援を行います。
躁状態・抑うつ状態のどちらの時期にも適切に対応できるよう、医師やご家族とも連携しながら、一人ひとりに寄り添った看護を実施しています。
また、双極性障害では「気分の波」によって生活が不安定になりがちですが、シンプレではその変化に合わせて柔軟に訪問内容を調整します。
服薬のサポートや体調確認はもちろん、日常生活のリズムを整えたり、社会復帰を目指すステップづくりもお手伝いします。
ご家族への支援にも力を入れており、関わり方のアドバイスや不安の相談も可能です。
利用できる制度には、自立支援医療制度(精神通院)、心身障害者医療費助成制度、子ども医療費助成制度、生活保護などがあります。
介護保険をお持ちの方でも、精神科訪問看護は医療保険の適用となります。
これらの制度を上手に活用することで、費用面の負担を軽減しながら安心して利用できます。
さらに、シンプレでは土日・祝日も訪問対応しているため、仕事をしている方やご家族が多忙な場合でも安心です。
「自宅でも安心して療養を続けたい」、「家族だけでは支えきれない」と感じている方にとって、心強い存在となるでしょう。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。
該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また、上記以外のエリアにお住まいでも対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
シンプレ訪問看護ステーションでは、「一人で抱え込まないでほしい」という想いのもと、双極性障害を含む精神疾患の方が穏やかに過ごせるよう支援を続けています。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。
電話やメールなどで相談を受け付けていますので、まずはお気軽にご連絡ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ|双極性障害は相談と訪問看護の活用が回復への第一歩

双極性障害は、気分の高揚と落ち込みを繰り返す病気であり、自分の力だけでコントロールするのは簡単ではありません。
ですが、「早めの相談」と「継続的なサポート」を受けることで、症状の安定や再発予防が十分に可能です。
まずは精神科・心療内科などの医療機関、精神保健福祉センター、保健所、電話・SNS相談など、信頼できる場所に相談してみましょう。
一人で抱え込まず、話すことで見えてくる解決の糸口があります。
また、治療を続けていく中で、通院だけでは補いきれない部分を支えてくれるのが訪問看護です。
自宅で体調のチェックや服薬のサポートを受けられるほか、生活リズムの調整や再発予防にもつながります。
ご本人だけでなく、ご家族にとっても安心感のあるサービスです。
シンプレ訪問看護ステーションでは、双極性障害をはじめとした精神疾患の方に対し、「自分らしく生活できる環境づくり」を支援しています。
医療機関との連携のもと、週1~3回の訪問から柔軟にサポートを行っています。
土日・祝日などの訪問も可能ですので、忙しい方でも安心してご利用いただけます。
双極性障害の回復には、「病気と上手に付き合うこと」が大切です。
シンプレでは、あなたのペースを尊重しながら、穏やかな生活を取り戻せるよう丁寧に寄り添います。
不安や迷いがあるときこそ、まずはご相談ください。
回復への第一歩は、「相談する勇気」から始まります。
ご相談の問い合わせはこちら▼
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