疾患 2020-11-06

精神疾患と遺伝の関係について紹介

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精神疾患の発症にはさまざまな要因が関わっています。

遺伝はその要因の一つに過ぎず、精神疾患があるからといって必ずしも子供に遺伝するわけではありません。

しかし、精神疾患の遺伝についてどのような例があるのか気になっている方は多いでしょう。そこで今回は、精神疾患の遺伝について見ていきます。

精神疾患の発症要因については研究段階のものが多く、言い切ることのできない部分もありますが、興味深いデータもありますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

精神疾患は遺伝の影響を受けるのか?

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一卵性双生児と二卵性双生児の比較で遺伝の影響が明らかに

精神疾患で受診率が高い双極性障害と統合失調症は、遺伝することが確認されています。ただし、遺伝率は100%ではありません。

双子を対象とした研究では、同じ遺伝子を持つ一卵性双生児の方が二卵性双生児よりも病気の発症率が高いことが分かっています。

その確率は、一卵性が50~80%で二卵性が5~30%です。この2つの病気は、遺伝以外にも虐待やストレスなど外因的要素も原因とされています。

病気のなりやすさは1.2倍と影響は小さい

前述している通り、統合失調症と双極性障害は遺伝することが分かっています。ただし、その原因となる遺伝子があるからと言って、必ずしも病気になるわけではありません。

要因とみなされた遺伝子についての調べでは、対象遺伝子と病気との関係性は1.2倍ほどしか確認されていません。

これは、その遺伝子を持たない人と持つ人では、持つ人が持たない人よりも病気になる確率が1.2倍であるということです。

個々の遺伝子自体は病気に関わる影響が小さいということが分かります。

精神疾患の遺伝研究によって期待できることは?

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治療薬の開発

統合失調症や双極性障害などの精神障害を根本から解決する薬は開発されていません。遺伝子の研究が進むと、この根本的解決につながる治療薬の登場も期待できます。

現在の治療は、症状を改善させる薬の処方や精神科のリハビリテーションでの治療が主です。さまざまな治療を組み合わせて、症状の緩和や再発を防いでいます。

治療期間も長く必要で、再発のリスクも抱えている病気です。根本的に解決する治療薬が開発されれば、今よりもだいぶ短期間で社会生活に復帰できる可能性が見込めます。

事前に対策することで発症を予防

精神疾患の遺伝研究が進むと、病気のメカニズムが分かり予防が可能です。また、遺伝的に発症しやすい方でも、環境を整えることで発症のリスクを軽減することができます。

遺伝研究の難しいところは、要因となる遺伝子があったとしても必ずしも発症しないことです。外因的要素などが複雑に絡み合った結果、発症のトリガーが引かれるのです。

まだまだ発展途中の研究ではありますが、日本だけでなく世界中の研究者や研究機関が協力しながら研究が進められています。

精神疾患にはどんなものがある?

Q&A_質問

心因性のもの

発症要因 心因性

心因性のテーブル画像
説明 精神的な負担で発症
疾患 ・ストレス性うつ病
・不安神経症

心因性とは、「心」に負担がかかり発症の原因となる症状のことを言います。負担になることは人によって異なりますが、強いストレスを日々感じている人は注意してください。

人は強いストレスを感じると、防衛反応を起こします。交感神経が優勢になり、血圧や血糖値を高め感じているストレスを乗り切ろうとするのです。

一時的なら問題ありませんが、これが長期間続くと交感神経が収まらなくなり疲労感や眠れなくなるなどの症状が現れるようになります。

外因性のもの

発症要因 外因性

飲酒のテーブル画像
説明 身体の病気が原因
疾患 ・脳の病気や感染症
・内臓の病気による
精神的機能の障害

外因性は、疾患の原因が別の病気によるもののことを言います。他の2つの要因と比べても、原因が分かりやすい点が特徴的です。

多くは脳腫瘍や事故による脳機能の欠損などが原因ですが、中には感染症や内臓の疾患によって引き起こされることもあります。

外因性の精神疾患は、精神科だけでは治療が完結しません。原因となった病気を改善のために、他の診療科と協力しながらの治療を進めていきます。

内因性のもの

発症要因 内因性

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説明 脳の器質的な問題で発症
疾患 ・統合失調症
・そううつ病
・うつ病など

内因性の疾患については、脳の器質的な問題とありますが、脳の異常が指摘されているだけでその原因はまだ分かっていません。

また、外因性以外の心因性と内因性は見分けることが難しく、はっきり区別しないこともあります。なぜなら、精神疾患は複数の要因が重なり発症を引き起こすこともあるからです。

専門の医師でも判断が難しい要因になるので、自己判断はしないようにしてください。外因性と異なり、治療方法も似ているのが心因性と内心性です。

精神疾患の治療方法

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薬物療法

SSRI
フルオキセチン
ルトラリンなど
SNRI
ベンラファキシン
デュロキセチンなど
ノルアドレナリンドパミン再取り込み阻害薬
ブプロピオン

抗うつ薬として最も頻繁に使用されているのは、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)です。セロトニンの働きを良くすることで、意欲の向上や不安の解消の効果を見込めます。

セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)は、神経障害による痛みにも効果のある抗うつ薬です。

ノルアドレナリン-ドパミン再取り込み阻害薬のブプロピオンは日本では認可されていません。そのため日本では、SSRIかSNRIを用いた治療が一般的となっています。

SSRIは不安症に効果的で、神経伝達を改善することで不眠などを治療していくのに効果のある治療薬です。

電気けいれん療法

電気けいれん療法は、患者の頭部に電気ショックを与える治療法です。ショッキングな治療法ではありますが、重いうつ病に高い効果があることが分かっています。

患者は麻酔を投与されるので、直接痛みを感じることはありません。また、多くの方は一時的な記憶障害を発症しますが、数日から数週間で落ち着きます。

心臓への負担を減らすアトロピンなどの薬を投与することで、電気ショックにおけるトラブルのリスクが軽減されているのが現状です。

精神療法

行動療法
・適応行動を学習・不適応行動の習慣を消す
認知療法
・思い込みを認識・行動や感情を改善
対人関係療法
・対人関係の質を向上
対人関係療法
・対人関係の質を向上
精神分析
・トラウマの影響を理解する
精神力動的精神療法
・無意識のパターンを認識
支持的精神療法
・自己の感情や表現を促進・問題解決の手助け

精神療法は治療薬に頼らない治療法です。例えばカウンセリングなどがそれにあたります。

表にまとめている通り、方法は大きく分けて6つあります。どの方法も一長一短があり、患者の症状や環境を確認し、効果的な方法を選択して治療に当たります。

治療医との関係性は、それぞれの治療方法で重要度が異なります。現在最も多くの治療に使用される支持的精神療法は、ある程度信頼を置くかかりつけ医が行うと効果的です。

精神疾患の相談をするには?

チェック
  • 保健所・保健センター
  • 精神福祉センター
  • いのちの電話

精神疾患だけでなく、人間関係などの悩みにも相談に乗ってくれる施設の紹介です。保健所・保健センターと精神福祉センターは、電話や面談で相談を行えます。

相談内容は心の問題から依存症まで多岐に渡り、専門職が対応してくれるのが特徴です。面談を希望する方は、事前に電話予約しておくとスムーズに対応してくれます。

いのちの電話は、自殺に関しての相談を受けている機関です。名前を名乗る必要はありません。また、話すことが不得意な方にはメールでの相談も受け付けています。

精神科訪問看護を利用するという選択肢も

訪問看護2-3

精神科訪問看護とは?

サービス名 精神科訪問看護

リハビリのテーブル画像
職種 ・看護師
・准看護師
・作業療法士
訪問日数 原則週3日以内

精神科訪問看護とは、精神疾患を患いながらも自宅で生活している方向けのサービスです。医師の指導のもと、生活の補助や社会復帰に向けた指導などを行います。

自宅に伺うのは看護師や作業療法士など、資格を持った専門のスタッフです。患者の症状や家庭環境を鑑みてチームを組むので、しっかりとしたサポートを受けることができます。

また、患者と頻繁に顔を合わせることで、症状の悪化などにも早急に対応することが可能です。

精神科訪問看護のサポート内容

  • 症状のコントロールや治療の相談
  • 日常生活の援助
  • 対人面の相談
  • 気分転換の援助・健康管理
  • 服薬管理状況確認、援助
  • 家族の悩みや不安の解消
  • 社会資源の活用援助

精神科訪問看護で受けられる基本的なサービス内容はリストの通りです。患者本人以外にも、同居している家族に対しての相談なども受け付けています。

リストに掲載している内容以外にも、患者の症状や環境に応じて臨機応変に対応することも可能です。

現在、軽度の精神疾患は在宅での治療が主です。完全管理の入院とは違い自宅に居ながらの治療では、外部の補助が大きな役割を果たすことも少なくありません。

精神科訪問看護ならシンプレ看護ステーションへ!

シンプレ

シンプレ訪問看護ステーションとは?

シンプレ訪問看護ステーションは、生活支援・自立支援を目的に精神疾患を患っている方のサポートを行っています。

精神科に特化した訪問看護は、総合失調症やアルコール依存症など幅広い症状をカバーすることが可能です。患者の年齢層もバラバラで若年層から年配の方まで対応できます。

生活の補助をするだけでなく主治医や地域、関係施設と連携することで社会復帰までサポートをする訪問看護会社です。

シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア

新宿区中野区豊島区
杉並区練馬区板橋区

基本的には記載しているエリアで、訪問看護を行っています。しかし、他のエリアでも対応できる場合もあるので、まずは相談してみてください。

お問い合わせは電話やFAX・メールで受け付けています。訪問スケジュールやサポート内容は、患者本人や家族、主治医から詳しく聞き取りを行い決定します。

症状の改善や悪化、環境の変化などが生じた場合には、その都度内容などを変更することが可能です。いつでも最適なサポートができるよう行動力のあるスタッフが揃っています。

まとめ

分析の画像

統合失調症や双極性障害は、遺伝することが分かっています。しかし、遺伝が100%の理由ではありませんし、それ以外の要素も重要なトリガーとなる病気です。

不調が続くときには、専門家への相談をおすすめします。自宅での治療が不安な方には、精神科訪問看護という社会復帰に向けてサポートしてくれるサービスもあります。

特にシンプレ訪問看護ステーションは精神科に特化した訪問看護を行っているので、興味がある方はぜひ一度お問い合わせをしてみてください。