精神疾患の種類をカテゴライズ!分類ごとに精神疾患の特徴を詳しく解説

精神疾患の種類について情報をお探しですか?精神疾患とは、脳の機能的な障害や器質的な問題によって生じる疾患の総称です。
精神疾患と一口に言ってもさまざまな種類があり、それぞれ適切な治療法も異なります。
そこで今回は、精神疾患の種類、それぞれの特性や対処方法などを見ていきましょう。
精神疾患の方が利用できる精神科訪問看護ステーションについても紹介しますので、ご自身やご家族に精神疾患が疑われるという方はぜひ参考にしてくださいね。
精神疾患の種類はどのように分類される?

ICD-10による精神疾患の分類
分類 コード |
疾患の種類 |
---|---|
F0![]() |
症状性を含む 器質性精神障害 |
F1![]() |
精神作用物質使用による 精神及び行動の障害 |
F2![]() |
・統合失調症 ・統合失調型障害 ・妄想性障害 |
F3![]() |
気分(感情)障害 |
F4![]() |
・神経症性障害 ・ストレス関連障害 ・身体表現性障害 |
F5![]() |
・生理的障害 ・身体的要因関連の 行動症候群 |
F6![]() |
・成人の人格 ・行動の障害 |
F7![]() |
精神遅滞 |
F8![]() |
心理的発達の障害 |
F9![]() |
小児期及び青年期発症 行動及び情緒の障害 |
ICD-10とは世界保健機構による疾患分類であり、精神疾患に関する全体的な枠組みを記しています。
F0からF9まで細かく分類されており、具体的な疾患内容や状態が定められているのです。
主な精神疾患としては統合失調症、双極性障害などがあり、統合失調症はF2、双極性障害はF3に分類されています。
その他にも神経症・パニック障害・外傷後ストレス障害・アルコール依存症などがあります。
DSM‒5による精神疾患の分類
分類 | 下位分類 |
---|---|
知的能力 障害群 ![]() |
・知的能力障害 ・全般的発達遅延 ・特定不能の知的能力障害 |
・コミュニ ケーション 症群 ・コミュニ ケーション 障害群 ![]() |
・言語症 ・言語障害 ・語音症 ・語音障害など |
・自閉 スペクトラム症 ・自閉症 スペクトラム障害 ![]() |
ー |
・注意欠如 ・多動症 ・注意欠如 ・多動性障害 ![]() |
ー |
・限局性学習症 ・限局性 学習障害 ![]() |
ー |
・運動症群 ・運動障害群 ![]() |
・発達性 協調運動症 ・発達性 協調運動障害 |
・チック症群 ・チック障害群 ![]() |
・トゥレット症 ・トゥレット障害 |
・他の 神経発達 症群 ・他の 神経発達 障害群 ![]() |
・他の特定される 神経発達症 ・他の特定される 神経発達障害 |
DSM‐5は日本精神神経学会精神科用語検討委員会によって定められたDSM‐5病名・用語翻訳ガイドラインのことです。
精神疾患の病名、精神疾患内容に関する用語が細かい部分に至るまで翻訳がされています。
神経発達症・統合失調症・双極性障害・不安症など、大きなくくりで分けながらより細かく翻訳されています。
このガイドラインは人によって訳し方に差が出て混乱が起きることがないように定められたものです。
精神障害の原因による分類
分類 | 疾患の種類 |
---|---|
外因性 精神障害 ![]() |
・脳腫瘍 ・頭部外傷など ・器質性精神障害 |
内因性 精神障害 ![]() |
・統合失調症 ・気分障害など |
心因性 精神障害 ![]() |
・不適応反応 ・神経症性障害 ・ストレス関連障害など |
精神医学は精神の異常や不健康を対象とし、予防・診療・リハビリテーションを行う医学分野です。
日本の精神疾患は病因に基づくものとされ、その原因をいくつかの種類に分類しています。
大きく3つに分類されており、外因性・内因性・心因性に大きく分けられているのが特徴です。
外因性は精神外部からの原因、内因性は病気になりやすい状態に環境要因が加わったもの、心因性は心理的原因によって発症した状態のことを指します。
代表的な精神疾患を紹介

統合失調症
統合失調症は100人に1人弱がかかると言われている精神疾患ですが、心の働きは保たれていることが多く回復に向かう方も多い疾患です。
幻覚や妄想などの症状が現れ、それによって社会生活や人間関係に影響を及ぼす事が特徴とされています。
統合失調症は早期発見・早期治療が大切であり、状態の悪化や再発を防ぐために継続して治療を受けることが重要です。
発症する原因は明らかになっていませんが、ストレスが悪化要因となる場合が多いとされています。
双極性障害
双極性障害とは、気分が落ち込んでいる状態と元気のある状態が交互に訪れる精神状態のことを指します。
元気な状態の時は普通に日常生活が送れる場合もありますが、うつ状態の時は食事を取るのも難しいという方もいるのが特徴です。
本人が感じる苦しみや自殺をしてしまう可能性があることも考えると、早期発見・早期治療が重要になります。
薬物療法による治療が一般的ですが、副作用が強くでる場合があり周りの人からの理解や協力が大切です。
その他の精神疾患
その他の精神疾患としては、先ほどもご紹介した通りパニック障害・外傷後ストレス障害・アルコール依存症などがあります。
パニック障害は突然動悸やめまい・吐き気・手足の震えなどの発作が起こり、日常生活に支障をきたす疾患です。
外傷後ストレス障害は犯罪被害、災害などによる恐怖やストレスによって引き起こされる精神疾患です。
アルコール依存症は飲酒量の調節や断酒ができず、日常生活や人間関係に支障をきたす精神疾患になっています。
精神疾患の治療法にはどんなものがある?

薬物療法
種類 | 働き | 対象 疾患 |
---|---|---|
抗 精神病薬 ![]() |
ドーパミンの 働きを調節 |
・統合 失調症 ・双極性 障害 |
抗うつ薬![]() |
セロトニン 濃度を上昇 |
うつ病 |
気分 安定薬 ![]() |
神経活動を 安定化 |
双極性 障害 |
・抗不安薬 ・睡眠薬 ![]() |
リラックスする 神経の働きを 強める |
・不安 障害 ・不眠症 |
1つ目の治療法は薬物療法です。それぞれの精神疾患に合わせて使う薬を変えて治療していきます。
精神疾患を持っている方は幻覚や妄想、不安などから睡眠障害になる事が多いので、睡眠薬も治療薬として使われています。
しかし薬物療法は副作用が強く出ることもあり、無力感や眠気・脱力感に悩まされる方が多いというのも特徴です。
周りの人からの理解や協力が必要であり、悪化や再発を防止するために飲み忘れを防ぐことも大切になります。
心理社会的療法
2つ目の治療法は心理社会的療法です。心理社会的療法は心の健康な部分に働きかけるというのが特徴です。心理社会的療法の中には、精神療法も含まれます。
悪い部分に注目して不調を減らすのではなく、良い部分を高めて精神疾患による負担をカバーしていきます。
脳の不調に働きかけて心の不調の改善を図る事が薬物療法であり、心の不調に働きかけて脳の不調の改善を図るのが心理社会的療法です。
会話などのコミュニケーションを大切にし、心を通わせる事で状態の悪化を防いだり、回復を目指していく治療法になっています。
精神疾患の相談をするには?

相談先 | 相談内容 | 相談員 |
---|---|---|
・保健所 ・保健センター ![]() |
・こころの健康 ・保健など |
・保健師 ・医師 |
精神保健 福祉センター ![]() |
精神科医療 | ・医師 ・看護師 ・臨床心理技術者 ・作業療法士 |
いのちの電話![]() |
電話を匿名で 受け悩みを聞く |
認定ボランティア |
自分は精神疾患があるかもしれない、なにかいつもと違う変化や不調を感じるという方は、
相談窓口で相談してみるという方法がおすすめです。
電話相談・面接相談・訪問相談など、様々な形で専門的な知識を持った人に相談に乗ってもらうことができます。
心の健康や悩みについて相談したいと考えている方は、保健所・保健センターや精神保健福祉センターへの相談がおすすめです。
また、今現在とても辛い気分であり自殺を考えてしまうという方は、いのちの電話というサービスがあり心の支えになってもらえます。
精神科訪問看護を利用するという選択肢も

精神科訪問看護とは?
サービス名 | 精神科訪問看護![]() |
---|---|
ケア内容 | ・日常生活の維持 ・対人関係の維持、構築 ・家族関係の調整 |
訪問日数 | 原則週3日以内 |
精神科訪問看護とは、看護師などの資格を持つ人が自宅で看護をするサービスのことです。
主に体のケアをしてもらえる訪問看護とは異なり、体のケアや日常生活のサポートと共に心のケアもしてもらえるのが特徴になっています。
対人関係や家族関係の維持・調節など、周りの人へのサポートもしてもらうことが可能です。
週3日の利用が原則とされていますが、規定の条件をクリアしている方はそれ以上の利用も可能になっています。
精神科訪問看護のサポート内容
- 日常生活の維持
- 生活技能の獲得・拡大
- 対人関係の維持・構築
- 家族関係の調整
- 精神症状の悪化や増悪を防ぐ
- ケアの連携
- 社会資源の活用
- 対象者のエンパワーメント
先ほどもご紹介した通り、精神科訪問看護では日常生活の援助に加えて心理的ケアもしてもらうことができます。
コミュニケーションを取る中で状態を観察し、精神状態が悪化しないよう防止してもらうことも可能です。
家族の悩みや負担の相談に乗ってもらうこともでき、家全体のサポートをしてもらえるというイメージです。
利用する方が社会で生活することを見据え、様々な援助や相談に乗ってもらう事ができます。
精神科訪問看護ならシンプレ看護ステーションへ!

シンプレ訪問看護ステーションとは?
シンプレ訪問看護ステーションでは、精神疾患に特化した訪問看護を提供しております。
日常生活の介助の他にも、統合失調症や双極性障害、認知症など、様々な精神疾患に対する看護を行いたいという気持ちの強い看護師が集まっています。
子供から大人まで年齢に関係なく、個性を伸ばす・自主性を重んじる・社会復帰へのサポート等の看護が可能です。
どんな看護をするの?
対象者 | 主な看護内容 |
---|---|
精神疾患全般![]() |
・生活支援、自立支援 ・症状の悪化防止、服薬支援など |
就労支援センターなど各関係機関と連携を取り、ご利用者様のご希望や状況に合わせ、社会復帰へのサポートを行っております。
病院の受診や毎日の服薬を支援、訪問時に生活状況や症状を確認し、医療機関と連携を取ることで、治療の前進をご支援いたします。
また、ご利用者様のご家族様へ、ご相談があればご利用者様との関わりや精神的な負担軽減のアドバイスや、社会資源の活用などのサポートも行っています。
自分らしく自立した生活を営めるよう、病気との付き合い方をともに考え、ご利用者様と社会との架け橋となるようみなさまの住宅生活を支えます。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
- 新宿区・中野区・練馬区・豊島区
- 文京区・杉並区・渋谷区・千代田区
- 板橋区・葛飾区・江東区・江戸川区
- 墨田区・荒川区・北区・世田谷区
- 西東京市・三鷹市・武蔵野市・台東区
現在の対応エリアは、上記を中心としています。
今後はさらに事業を拡大していく予定となっています。今エリア外でも、対応できる場合もありますので、お気軽にお問い合わせください。
シンプレ訪問看護ステーションでは、お子さまからお年寄りまで幅広い考え方、価値観を大切にして寄り添います。
思いやりの心を忘れることなく利用者様のご支援をさせていただきます。 ご相談のお問い合わせはこちら
まとめ

精神疾患は、疾患に合わせて適切な治療を受けていく事や、治療の継続が大切になります。
薬物療法や精神療法など自分の症状に適した治療を受ける事で、回復に向かう事ができたり悪化を防ぐ事が可能です。
精神疾患は1人で抱え込まず、専門の機関やサービスの助けを得るのが回復への重要な1歩となります。
精神疾患をお持ちでお困りの方、精神科訪問看護の利用を検討中でしたらシンプレ訪問看護ステーションまでお問い合せ下さい。