訪問看護の費用の目安は?サービス内容や特徴についてまとめて紹介

障害を持った人の療養生活を支援してくれる訪問看護。看護師や理学療法士などがその人の自宅に訪問して医療的なケアをサポートしてくれます。
ただ、訪問看護を依頼したいけれど、費用が気になる人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、訪問看護の費用目安を紹介します。
訪問看護のサービス内容も紹介しているので、利用する際の参考にしてくださいね。
訪問看護とは?気になる費用目安
訪問看護とは
訪問看護を必要とするすべての人
訪問看護師
・看護の専門職
・リハビリテーションの専門職
訪問回数
・介護保険
(20分、30分、1時間、1時間半の4区分)
・医療保険
(30分から1時間半程度)
訪問看護とは、看護師や理学療法士などがお宅に訪問し、病気や障害に応じた看護を行うことです。健康状態の悪化防止や回復に向けて、お手伝いします。
対象となる方は、子どもから高齢者まで。病状や障害が軽くても重くても、すべての人が受けることができます。
訪問する看護師などは、看護の専門職(保健師、看護師、准看護師、助産師)又はリハビリテーションの専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)です。
介護保険の場合は、1回の訪問時間はケアプランに沿って、20分、30分、1時間、1時間半の4区分に分けられます。
医療保険の場合は、1回の訪問時間は30分から1時間半程度です。
訪問の日数について
訪問日数は、通常週3回まで。本人や家族のご希望を伺い、どの程度訪問すればよいか決めます。
また厚生労働大臣が定める疾病等、気管カニューレ等の特別な管理が必要とする方や病状の悪化等により特別訪問看護指示期間にある方は、更に訪問回数が増えます。
- ・週4日以上の訪問看護
・難病等複数回訪問看護(1日に 2 ~又は3 回)
・複数の訪問看護ステーションの利用
※ただし、複数の訪問看護ステーションを、同一日に訪問看護の受診できません
介護保険を適用した費用目安
訪問時間 | 20分未満 | 30分未満 | 30分以上 60分未満 |
60分以上 90分未満 |
---|---|---|---|---|
3割負担![]() |
1,044円 | 1,568円 | 2,739円 | 3,753円 |
2割負担![]() |
696円 | 1,044円 | 1,825円 | 2,502円 |
1割負担![]() |
348円 | 522円 | 912円 | 1,251円 |
上記は看護師が1名で訪問した場合の料金になります。
訪問看護には、状況に応じて介護保険が適用になります。原則、かかった費用の自己負担は1割ですが、一定以上の所得者の方は、2割又は3割です。
要介護度に準じた支給限度額が設定されており、支給限度額を超えて利用した分については、全額自己負担になります。
なお、訪問看護における公的介護保険が利用可能となる主な条件は下記の通りです。
- ・医師から「訪問看護指示書」の交付があること
・要介護や要支援の認定を受けた65歳以上の人
・要介護や要支援の認定を受けた40歳以上65歳未満で16特定疾病の人
医療保険を適用した費用目安
負担割合 | 月の初回訪問 | 2回目以降 |
---|---|---|
3割負担![]() |
3,897円 | 2,565円 |
2割負担![]() |
2,598円 | 1,710円 |
1割負担![]() |
1,299円 | 855円 |
上記は正看護師or作業療法士が訪問した料金となります。
上記は週3回までの訪問料金となります。週4回以上訪問となる場合には料金が異なります。
訪問看護には、状況に応じて医療保険も適用になります。かかった費用の自己負担は、年齢や所得により1割~3割となります。
訪問看護における医療保険の主な利用条件は下記です。
-
・医師から「訪問看護指示書」の交付があること
・40歳以上で要介護・要支援の認定を受けていない人
・40歳未満の人
特に重い病気の場合、要介護・要支援の認定を受けていても厚生労働大臣の定める20疾病(末期がんや多発性硬化症、重症筋無力症など)などに該当する場合は、特例として利用できる場合があります。
なお介護保険と医療保険は、同時に利用することはできません。基本的に要介護や要支援の認定を受けている場合は、介護保険が優先されます。
訪問看護を提供する機関
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションは、介護保険法に基づき、都道府県又は市町村からの指定を受け、看護師または保健師などが管理者となって運営する事業所です。
看護師や保健師などが常に常駐しており、利用者の自宅などへ出向き、状態観察や医療的なケアなどのサービスを提供します。
現在では訪問看護ステーションは、全国に約13,003ヵ所開設され、駅周辺や住宅街の中になどでも見かけるようになり、利用しやすくなっています。(2021年4月1日現在)
民間企業の訪問看護サービス
民間の企業などが行う医療保険制度・介護保険制度外の訪問看護サービスです。
介護・医療保険は適用されませんが、訪問看護ステーションや病院などからの訪問看護と同様に、看護師・理学療法士などによる訪問看護を提供しています。
利用料金などは、サービス機関でそれぞれ規定され、保険適用外のため料金が自己負担で高くなりますが、民間の訪問看護サービスではオリジナリティに富んだメニューが用意されています。
例えば、新幹線や飛行機などを利用する長距離での移動や長時間の滞在、受診時の付き添いなど各種保険では対応が難しい事案にも対応も可能です。
みなし指定の訪問看護事業所
訪問看護ステーションは都道府県又は市町村からの指定を受け運営していますが、病院や診療所はすでに保険医療機関などとして都道府県などからの指定を受けているため、新たに指定を受ける必要がなく、「みなし指定の訪問看護事業所」と呼ばれます。
保険医療機関
保険医療機関とは、病院や診療所が「訪問看護部門」を設けたり、外来部門が兼任するなどして、病院から提供される訪問看護サービスをのことを指します。
保健医療機関は、すでに都道府県などの指定を得ているため、介護保険法の「みなし指定の訪問看護事業所」として扱われ、介護保険・医療保険を使った訪問看護が可能です。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
(日中・夜間を通じて)訪問介護と訪問看護が一体的にまたは密に連携を取りながら、定期巡回と随時の対応を行う看護。
当該サービスに常勤の看護師1名を含む常勤2.5人以上の看護職員が配置され、「みなし指定の訪問看護事業所」として扱われます。医療保険の訪問看護も提供可能です。
看護小規模多機能型居宅介護
通いを中心とし、訪問看護、訪問介護、宿泊サービスなどを複合して提供する介護の事。
当該サービスに常勤の看護師1名を含む常勤2.5人以上の看護職員が配置され、「みなし指定の訪問看護事業所」として扱われます。医療保険の訪問看護も提供可能です。
訪問看護・病院看護・訪問介護の違い
生活を尊重する治療
病院看護
治療を優先する看護
訪問介護
日常生活の支援のみ
訪問看護とは、病気や障害のある方が住み慣れた自宅・地域で療養生活を送れるように、看護師が訪問してサポートする生活を尊重する治療(在宅サービス)です。
病院看護の一番の違いは、「生活を尊重する治療」と「治療を優先する看護」のどちらを優先するかということです。
訪問看護では「その人らしい暮らし」することが何よりも優先され、一方病院看護では「病気の治療・管理をゴールとする看護」することが中心となります。
訪問介護は、訪問介護員が自宅を訪問し、身体介護や生活援助、通院などの乗車・乗降介助など日常生活のサポートをするのみです。
訪問看護はどんな看護をしてくれる?
日常生活の看護
- 全身状態の観察
- 栄養、食事摂取のケア
- 療養環境の整備
訪問看護では、日常生活で利用者が快適な療養生活を過ごせるように、全身状態の観察、食事摂取のケアや療養環境整備などの指導や介助をおこないます。
全身状態の観察は、バイタルチェック(意識・血圧・脈拍・体温など)の他に、栄養状態、排泄状態、睡眠や心身の健康状態などを観察し、利用者の状態を把握します。
食事摂取の支援、病気によりカロリー制限や塩分制限などのケアや、福祉用具(手すり、ベッド、ポータブルトイレなど)などを選定し、自宅で安全な生活ができるよう検討・」実施。
その他にも、排泄のケア、絞ったタオルなどで体を拭いて清潔を保つケアやねたきり防止など、様々な日常生活の看護をおこないます。
特別な処置・管理
- 床ずれ・創傷の処置
- 点滴
- 最期の看取り
上記の様な特別な処置・管理も行います。
寝たきりなどにより発生する床ずれに対応し、スキンケアやマットレス・クッションの選定し、ポジショニングの変更。
また訪問看護であっても状況によっては、脱水状態を防ぐための点滴や抗がん剤の注射などの処置を受けることが可能です。
更に患者の最期を自宅で看取ることができ、家族と一緒にいたいと願う希望を叶えることもできます。
※ただし、医療機関の連携などが必要です。
その他にも、チューブ類の管理や医療機器装着中の方への看護などもおこないます。
リハビリテーション・住宅改善
- 日常生活活動動作の訓練・指導
- 住宅改修に関する相談
- 外出への工夫
身体機能の維持や回復を図ることを目的とし、歩行、食事、入浴、排せつ、外出といった生活の場面に応じた動きができることを目標としたリハビリを実施します。
また廊下・玄関などの段差解消や和便器から洋式便器への取替え工事などの住宅リフォームに関する相談・施行会社の紹介を行うことができます。
他にも閉じこもりがちな方に対して、付き添いや介助をしながら外出をお手伝いするサービスを実施。
認知症の看護や精神・心理的看護
- 認知症への対応方法
- 生活リズムの調整方法
- 事故防止のアドバイス
訪問看護では、認知症への対応も行うために、利用者としっかりとコミュニケーションをとることが大事です。
親身にコミュニケーションを取ることにより、看護の生活リズムの調整や転倒などの事故を防ぎ、精神面・心理面の看護を行います。
また、ご家族にとって心配・不安になる転倒や火・水回りなどの事故などについてもお聞きして、アドバイスいたします。
認知症が進行することにより、記憶障害や理解判断低下し、物盗られ妄想・徘徊・暴言・介護拒否などが引き起こされることがあり、そのため家族に対してもケアが必要です。
精神疾患をお持ちならシンプレへ
精神科訪問看護とは
サービス名 | 精神科訪問看護 |
---|---|
職種![]() |
・看護師 ・准看護師 ・作業療法士 |
訪問日数![]() |
原則週3日以内 (※例外もあります。) |
精神科訪問看護とは、精神疾患を抱える方や精神的な理由でサポートが必要な方に対して、看護師などの専門職がご自宅に訪問することです。
またご家族への支援も並行して実施し、利用者様を取り巻く環境全体を整えていく役割も担っています。
地域社会で安心して日常生活を送ることができるようにするため、医師の指示のもと、看護及び社会復帰指導などの必要な支援を行います。
当ステーションの特徴
シンプレ訪問看護ステーションは、精神科に特化した訪問看護サービスを展開しており、自宅でも安心してケアを受けられるよう専門知識を持った看護師等がサポートします。
患者さんの中にはやはり、「暮らし慣れた自宅でケアを受けながら社会復帰を目指したい」という方もいるので、そのような方へ自立した生活をするための一歩をお手伝いします。
また、ご相談があれば患者さんだけでなく、ご家族様への精神的なサポートも行っており、皆で一緒に前向きに生活を改善していくことを目指しています。
利用者の病状をしっかり管理・治療をしながら、社会復帰に向けたコミュニケーションをとることが弊社の特徴です。
シンプレの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・武蔵野市
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・新座市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域は主に上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
子供から大人まで年齢に関わらず利用することが可能です。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
まとめ
今回は、訪問看護についてご紹介しました。
利用者の希望や状況などによって、訪問回数や負担額などの対応方法が異なってきますが、住み慣れた家で「その人らしい生活」ができるのが訪問看護です。
訪問看護する事務所にも様々な形態があり、費用、専門職の人員数、サービスや医療機関との連携などの違いがあり、利用者に提供できる看護・介護が変わってきます。
シンプレ訪問看護ステーションでは、とくに精神科に特化した訪問サービスを実施し、精神疾患がある利用者の家族に対して専門的なサポートを行っております。
自宅療養などに不安を抱えている方は、ぜひ訪問看護を検討してみて下さい。
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