家族相談
引きこもりの場合、当事者が最初から治療に参加することはほとんどないため、治療的支援にはまず家族相談から開始する必要があります。
まず当事者の両親のみが、医療機関やカウンセリングセンターなどの相談機関に相談します。
引きこもり支援において、家族相談は決定的なまでに重要な意味を持っているといわれており、この段階における適切な対応だけで当事者の状況が好転することすらあり得るようです。
個人治療
家族相談を経て本人が医療機関などに受診したら、当初は個人面接を通じて引きこもり状態や精神症状の改善を図る「個人治療」へと移ります。
次いで社会復帰の第一歩として、たまり場的な居場所やデイケアなどを利用し、ここからさらにアルバイト、就労と段階的に社会参加へのステップを進めていきます。
また不登校や引きこもりの支援では、最初から当事者が受診することが困難であることが多いので、家庭訪問を中心とする訪問支援活動なども、極めて有効な手段の一つです。
集団適応支援
集団適応支援の段階では、デイケア活動や支援団体のたまり場、あるいは自助グループや作業所などの活動に参加することで親密な対人関係の経験を重ねてるのが目的です。
いきなりアルバイトや就労などを目指さず、対人関係の再構築には、引きこもり経験を共有する仲間と関係を作る方がはるかに安全で確実です。
親密な仲間関係がある程度成立してくると、「他者からの受容と承認」という意味で、否定的な自己評価の改善に繋がり、様々なことに対する意欲が生まれます。
背景要因ごとによる対応
引きこもりは上記でも解説した通り、原因が一つとは限りませんので、なぜ引きこもりになったのか、その背景要因ごとに適切な対応が必要となります。
精神疾患が原因で引きこもりになっている場合は、一般的な精神科医療の対象となります。
知的障害などが引きこもりの背景にある場合は、その障害の特性に応じた教育・生活・就労支援が中心。
パーソナリティ障害の傾向がある場合は、心理・社会的支援・生活・就労支援が中心となるもので、薬物療法は付加的に行われる場合があります。
引きこもり専用相談窓口

・子育てやしつけの悩み
・発達障害
・子どもの行動上の問題など
教育センター
・不登校やいじめ
・発達障害など
・教育場面での悩み
ひきこもり地域支援センター
本人やご家族からの相談
発達障害者支援センター
発達障害に関する相談
精神科訪問看護を利用するという選択肢も
- 日常生活の維持
- 生活技能の獲得・拡大
- 対人関係の維持・構築
- 家族関係の調整
- 精神症状の悪化や増悪を防ぐ
- ケアの連携
- 社会資源の活用
- 対象者のエンパワーメント
引きこもりは単なる引っ込み思案な性格というだけでなく、精神疾患や発達障害など様々な要因・背景があって起こるものです。
なので引きこもりを安易に考えずに、治療には専門家にまずは相談することが重要です。
なぜ引きこもりになったのかを理解し、適切な支援をすることによって社会復帰できる可能性も上がります。
メンタル面でのケアなどが必要な場合は、精神科訪問看護というサービスがありますので、利用してみるのも選択肢の一つとしてあります。
精神科訪問看護ではどんなことをしてもらえるのか?

精神科訪問看護とは?
サービス名 | 精神科訪問看護![]() |
---|---|
職種 | ・看護師 ・准看護師 ・作業療法士 |
訪問日数 | 原則週3日以内 |
「精神科訪問看護」とは、外に出ることが難しい方やなるべく自宅で過ごしたいという方のためのサービスです。
医師の指示のもと、看護や社会復帰を目指した指導、療養上必要な支援を個別に行い、当事者がより安定した生活をおくれるように支援するサービスです。
訪問日数は原則週3日以内となっており、日常生活の介助や心のケアだけではなく、服薬の管理や、ご相談があればご家族様への精神的な負担軽減のアドバイスなども行っています。
引きこもりに対する看護内容
- メンタルケア
- オープンダイアローグ
- 減薬・断薬の指導
精神科訪問看護の引きこもりに対する看護としては、利用者さまが持つ病気とどう向き合っていくかを一緒に考え、患者さんらしさを失わないよう自立した生活をするためのサポートを心がけています。
そして患者さんを囲んで医療スタッフが「1対多」の開かれた対話の実施。対人関係の再構築の手助けとなる「オープンダイアローグ」を行います。
精神疾患の減薬・断薬を希望される場合は、医師がその処方と指導を実施。減薬後の心身の状態を看護師が定期的に訪問し、チェックします。
精神科訪問看護ならシンプレ看護ステーションへ!

シンプレ訪問看護ステーションとは?
精神疾患による引きこもりには、医師の指示に基づいたメンタルケアや服薬管理などとともに、社会復帰への支援が必要となります。
シンプレ訪問看護ステーションでは利用者様の主治医や関係機関と連携を取り、ご利用者様が家庭や地域社会で安心して日常生活を送れるようサポートを行います。
スタッフが当事者の家に定期的に訪問し、家庭や地域社会で安心して日常生活を送ることができるように生活リズムの調整や服薬管理など利用者さまの状態にあわせた支援をおこないます。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
- 新宿区・中野区・練馬区・豊島区
- 文京区・杉並区・渋谷区・千代田区
- 板橋区・葛飾区・江東区・江戸川区
- 墨田区・荒川区・北区・世田谷区
- 西東京市・三鷹市・武蔵野市・台東区
シンプレ訪問看護ステーションは、上記のエリアを中心に訪問看護サービスを展開しています。
現在対応エリア拡大中のため、上記エリア以外にお住いの方でもサービスのご利用が可能な場合がございます。
お気軽にお問い合わせください。
ご相談のお問い合わせはこちら
まとめ

引きこもりは単なる性格上の問題だけでなく、精神疾患の症状として表れる場合があります。
引きこもりになってしまう要因や背景は様々で、治療をするには周りの支援を受けながら段階を踏んで徐々に社会復帰へ向かう必要があります。
まずは要因や背景を知る必要がありますので、引きこもりを治療する場合には専門家に相談、また社会復帰へ向けて精神科訪問看護を利用するのも一つの手です。
シンプレ訪問看護ステーションでは精神疾患に特化した訪問看護を行っておりますのでお気軽に相談ください。
ご相談のお問い合わせはこちら