過食してしまう原因は?症状が出た場合の治療法や予防法を解説!
過食の原因は、行き過ぎた食事量を摂ってしまう行為のことを言います。ポイントは過食とは、単なる空腹からくるものではないことです。
そして過食が行き過ぎると過食症という疾患を患ってしまうのです。では、疾患を患ってしまうほどの原因とはどのようなものなのでしょうか。
今回は、過食に陥ってしまう原因について見ていきましょう。
過食の原因について
考えられる過食の原因
ストレスを感じ異常に食欲が湧いてしまう
無理なダイエットによるリバウンド
・極端な食事制限をしてしまう
・挫折し食欲が抑えられなくなる
ストレスによる過食は、過度な食欲によるものと食べることによりストレスを解消することを手段としていることがあります。
ストレス解消で食べ過ぎるといったことは普通の人でもよくある事と思われますが、過食はそれに精神的・肉体的苦痛を伴います。
また、極端な食事制限の反動による過食も罪悪感を伴い、悩みや新たなストレスに発展して食欲のコントロールができない事態になる場合があります。
このように過食の特徴はストレスや悩みが原因による暴食に走り、さらに心理的負担が増す悪循環に陥ることが挙げられます。
外発反応性が食欲を促進させる
お腹が空いていなくても、食べ物の見た目や香りなどで食欲が湧いて食べてしまうことがあります。これを外発反応性による摂食と言います。
また、お腹がいっぱいになっていても、習慣的な時間や場所に誘われて、食べ過ぎてしまうことがあります。
このように、人の食欲は、お腹が空いているかどうかだけでなく、外部の刺激や習慣的な行動によっても起こることがあります。それが過食につながる可能性があります。
口唇欲求と寂しさも一因
寂しいときには、ついつい食べ過ぎてしまうことがあります。寂しいときは、人と話したいと思う気持ちや、何らかのストレスを感じていることが多いものです。
過食をしてしまったときは、無理に食べるのを我慢するのではなく、別の方法で気持ちを満たしましょう。
人と話したり、電話したり、連絡したり、新しい趣味を始めるのも、気分転換になります。また、ダイエット日記をつけるのもおすすめです。
過食行為から過食症(摂食障害)へ
過食症(摂食障害)の症状
・食欲のコントロールができない
・頻繁に間食する
・食事後の罪悪感から不適切な減量を行う
過食症は、大量の食べ物を短時間に食べることを繰り返す、摂食障害の一種です。神経性過食症とも呼ばれます。
過食症と似た摂食障害に、極端に食事を制限して、短期間で急激に痩せていく神経性食欲不振症があります。
過食症と神経性食欲不振症の違いは、食事を摂るかしないかだけです。しかし、どちらも食事への罪悪感や肥満への恐怖などの共通点があり、心身の専門的な治療が必要です。
完璧主義や、体重の増減を認められないなどの強迫観念が原因で摂食障害になる人も多く、特に女性に多いことが知られています。
不適切な減量とは
過食症の特徴として、体重を増やさないように強引な手段を使った行動があります。それらを三つほど以下に記していきます。
食物の嘔吐
体重を増やさないために大量に摂食した後、手などを使って体外へ強引に排出する症状が見られます。これを自己誘発性嘔吐と呼びます。
さらに嘔吐による胃酸で歯が溶け、手に吐きダコが見られます。また、体外への排出によりカリウムやミネラルバランスが崩れるといった影響が出ます。
ひどい場合は逆流性食道炎や胃の損傷、不整脈がおこり突然死することがあります。
下剤などの服用
嘔吐以外にも下剤や利尿剤を使用して排出する症状もよく見られ、併せてパーシングと呼ばれる代償行動になります。
嘔吐と同じく体に必要な栄養素などを排出してしまうため、体が飢餓状態になり過食衝動がさらに激しくなるといった悪循環に陥ります。
また、下剤は水分も大量に体から出してしまうため脱水症状が表れる場合も多くあり、また違った危険性をもっています。
食事に関する制限
過度な食事をとる以外の時間は絶食するといった極端な行動も特徴の一つであり、嘔吐や下剤により栄養が取れず体は痩せ細っていきます。
そのような状態になっても太ることを気にして体重の増加につながるようなことはせず、逆に運動などでさらに痩せようと試みることもあります。
命に関わるほど痩せても嘔吐などをすることに快感を覚えてやめることができず、依存してしまうことも珍しくありません。
別の疾患を併発する場合もある
自己否定が強いため抑うつになる
不安障害
不安が不定期に襲う
低カリウム血症
・血液中のカリウム濃度が非常に低い状態
・筋力低下、筋肉のけいれんやひきつり、麻痺症状
・最悪心臓麻痺につながる
虫歯、逆流性食道炎
嘔吐時に胃酸が歯や食道を溶かす
低アルブミン血症
・血管内の水分が血管外に移動する
・身体の一部がむくむ
免疫の低下、便秘
消化器官の機能低下
過食症は、うつ病や摂食障害などの他の疾患を併発することもあります。そのため、身体的な影響だけでなく、心にも大きな負担がかかります。
過食症や摂食障害になりやすい人は、自己肯定感が低く、真面目で完璧主義なところがあると言われています。また、自分の悩みを人に打ち明けるのが苦手なため、一人で抱え込んで症状が表れてしまうことも少なくありません。
過食症だけでなく、うつ病などの精神疾患を防ぐためには、本人だけでなく、家族や周囲の人間も、信頼できる人を作るなど、本人が安心して相談できる環境を作ることが大切です。
過食・過食症から抜け出すために
過食の予防方法
・ストレスを定期的に発散する
・食事をストレスのはけ口にしない
無理なダイエットをしない
・一品目のみの食事制限、断食などは行わない
・定期的な軽い運動を行う
健康的な食生活を心がける
一日三食バランスの良い食事を心がける
過食症を予防するためには、まずストレスを溜めないことが大切です。運動はストレス発散にもなるので、ぜひ取り入れましょう。
また、理想の体型や体重を追い求めすぎるのも原因になるため、ダイエットの情報などは控えましょう。難しいかもしれませんが、自分の体型を受け入れることが大切です。
さらに、本人だけでなく家族や恋人も、体型に関する発言には注意しましょう。些細な一言がきっかけで過食症になってしまう人もいます。
過食症の治療内容
過食症の治療は大きなストレスや体型への偏った価値観を改善させ、ダメージを負った身体のケアも必要です。それらに該当する治療法を詳しく解説していきます。
精神療法(認知行動療法)
過食症の治療には、認知行動療法という方法があります。認知行動療法は、過食の回数や吐き戻しの回数を減らすことを目的としています。
過去の研究では、認知行動療法を最後まで受けた人の40〜50%は、過食と吐き戻しを完全に治すことができました。
薬物治療
薬物治療では、過食を抑えるのに、SSRIというお薬がよく使われます。SSRIを使うと、過食する回数が減ったり、吐き戻したりする回数が減ったりする効果があります。
過食症は、心と体の両方からの治療が必要です。薬を使うこと(薬物療法)と、カウンセリングや認知行動療法などの心理療法を組み合わせることで、より効果的に治療することができます。
精神科訪問看護も利用してみる
- 日常生活の維持
- 生活技能の獲得・拡大
- 対人関係の維持・構築
- 家族関係の調整
- 精神症状の悪化や増悪を防ぐ
- ケアの連携
- 社会資源の活用
- 対象者のエンパワーメント
精神科訪問看護では、「健康状態の観察」「服薬の管理」「社会復帰の支援」など、症状の改善に向けてさまざまなポートを受けることができます。
訪問してご本人様と面会ができない場合でも、ご希望があればご家族様からの相談を受けることも可能であったりと、それぞれの利用者様にあった看護を行います。
また住み慣れた自宅で療養できるので、安心感が得られることや訪問看護の職員が定期的に自宅に訪問することによって孤立や孤独感が軽減され、心の支えを得られるというメリットもあります。
そのほかにも必要に応じて、医師や保健師、ケースワーカーなどの関係機関と連携し、病状の悪化の防止や早期回復につながるようサポートを行います。
過食症でお悩みならシンプレ訪問看護ステーションへ
当ステーションの特徴
シンプレは、うつ病や摂食障害など、幅広い精神疾患を対象とした訪問看護ステーションです。
病気と向き合いながら自分らしく生きられるよう、利用者の自主性を尊重した看護を提供しています。
また、病院や行政、在宅療養支援事業者などとの情報共有を積極的に行い、それぞれの専門性を活かして、治療や社会復帰をサポートします。
シンプレは、訪問看護を通して、利用者の不安や悩みを受け止め、治療への頑張りを一緒に共有し、心から安心できる居場所づくりをお手伝いします。
対象となる精神疾患
- 摂食障害
- アルコール依存症
- うつ病
- 自閉スペクトラム症
- 統合失調症
- ADHD
- 認知症
- その他精神疾患全般
シンプレで対象となる精神疾患は上記以外にもうつ病やアルコール依存症、統合失調症など精神疾患全般がサービス対象となります。
今回、解説した拒食症の場合、栄養不足が見られる方には点滴などの対応や食事の内容を把握して適切なサポートを行います。
また、医師の指示のもとで認知行動療法などの治療のサポートも積極的に行い、患者様にとってより良い生活が送れるよう支援します。
その他にも回復に向けた支援をするだけでなく悩みや吐き出したいことをただ傾聴するなどして患者様の一番望む行動に徹するよう心がけています。
シンプレの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域は、主に上記の地域を中心として、訪問活動を行っています。該当エリアにお住まいの方は、ぜひご検討ください。
また、上記以外の地域にお住まいの方でも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフにご相談ください。
サービス内容やスケジュールのご相談なども承っております。電話やメールなどでご相談を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
また、当社のホームページのほかにも、TwitterやLINE、TikTokなどのSNSでも情報を発信しておりますので、ぜひご覧ください。 ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ
過食の原因は様々あり、ストレスや人間関係などの心因性のものや無理なダイエットの反動によるものなどであることを解説してきました。
また、口唇欲求や外発反応性による摂食などにより過食症を発症してしまう場合があります。過食症は食事を大量摂食後、嘔吐や下剤で排出しようとする特徴があります。
そのような無理な排出により歯や食道などにダメージを負い、最悪の場合致死性不整脈が発生する可能性があります。
また、精神疾患を併発する事例も多くあるため、治療には心身共に癒して治療して行く必要があり、精神科訪問看護で自宅療養する選択肢も存在します。
シンプレは精神疾患に特化した訪問看護サービスで、家族とともに本人に寄り添い、本人らしく生きていけるようサポートします。
ご利用をご検討の際はお気軽にご連絡ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
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