過食症で病院に行くか悩んだ際に見てほしい!症状や治療法について解説

過食症で病院に行くか、お悩みの方も多いと思います。
過食症は自分ひとりでは対処がなかなかむずかしい病気でもあるため、適切に病院で治療することが大切です。
コントロールできないほど食べ過ぎてしまうなどの過食に困っていて、生活のサポートを必要としている方はシンプレまでお気軽にご相談ください。
病院で治療するべき過食症の特徴
病院で治療するべき過食症には、「神経性過食症」と「過食性障害」の2種類があります。
身体・心の症
それぞれの特徴を順に見ていきましょう。
神経性過食症
神経性過食症は摂食障害の一つで、「むちゃ食い」(気晴らし食い)などと呼ばれています。
その理由は過食衝動を抑えられず、短時間で大量の食べ物を食するからです。
神経性過食症は20代の女性でもっとも多く発症し、自分でのコントロールが難しいので、病院での治療が望ましいとされています。
自分ではコントロールできない
この神経性過食症は、短時間に大量の食べ物を過食するタイプの過食症で、自身でのコントロールが難しいと言われています。
その理由として、神経性過食症では報酬系とよばれる脳内のドーパミン回路を刺激するためより大量に食べなければならず、抑制ネットワークの活動性の低下により、抑制行動のコントロールが困難になるからです。
20代女性に多い
神経過食症は特に大学生、就業者、主婦など20代の女性が90%以上を占めていると言われています。
厚生労働省が調査した結果によると、1998年の年間有病率は人口10万人に対し5.1人という割合で、16歳~23歳の女性の有病率は経年的に増加傾向にあると報告されています。
過食性障害
神経過食症とよく似た障害に「過食性障害」があります。過食性障害とは、明らかな食べ過ぎを繰り返し、本人が苦痛を感じる障害です。
自分自身では食べ過ぎをコントロールできず、3か月の間に平均して週1回以上の過食をします。食事スピートも通常より早く、例え空腹を感じずとも、お腹が苦しくなるほどたくさん食べます。
過食は一人など密かに行われ、過食後に自己嫌悪や抑うつ気分、強い罪悪感を感じるなどの特徴があります。
神経性過食症と似た症状
神経性過食症の特徴は、食べすぎたあとに嘔吐をしたり、下剤を使うなど「埋め合わせ行動」をすることです。
一方の過食障害には「埋め合わせ行動」がなく、過食をしたあとはいつも後悔をしダイエットをしますが、自分の体重や体型に関してはあまり関心がありません。
神経性過食症よりも寛解しやすい
自然経過と治療転帰の両研究による寛解(症状がなくなり持続すること)率は、過食性障害の方が、自身でのコントロールが困難な神経性過食症に比べ高いと言われています。
しかし現時点では、その理由について解明されていません。
過食症の症状
過食症の症状について「身体・心の症状」「併存しやすい精神疾患や問題行動」について表にまとめましたので、順に見ていきましょう。
身体・心の症状
まずは「身体・心の症状」についてです。
・疲労感(倦怠感)
・虫歯
・唾液腺の腫れ
・のどの痛み
・低カリウム血症
・不整脈
・栄養障害
心の症状
・太ることへの恐怖
・痩せたいという強い思い
・不安
・気分の落ち込み
・無力感
・自分を責める
・こだわりが強くなる
過食症を発症すると食事量をコントロールすることが非常に難しくなります。他の人より食事をたくさん食べ、体重が増えないように食べたものを体外に排出しようとするのです。
併存しやすい精神疾患や問題行動
続いて「共存しやすい精神疾患や問題行動」についてです。
・気分障害
・不安障害
・アルコール依存症
・パーソナリティー障害
問題行動
・自己誘発性嘔吐
・下剤や利尿薬の乱用
・窃盗
過食症は、過食中において他のことが一切考えられなくなります。過食は不安時に起こりやすく、繰り返すうちに習慣や癖になってしまう人もいます。
また、過食には一時的な逃避や回避行動的な側面があり、それが原因で過食後に自己嫌悪に陥り、双極性障害などの精神疾患に同時に繋がりやすい、という特徴もあるのです。
過食症の原因
過食症は、遺伝的要因も含めた、さまざまな要因が絡み合い起こっています。
過食症の原因と合わせて、過食症になりやすい人の特徴についてもまとめましたので、順に見ていきましょう。
さまざまな要因が絡み合って起こる
過食症のはっきりとした原因は明らかになっていませんが、その一つに遺伝的要素がみられる「家族性」があるのではないかと言われております。
また「文化社会的要因」「心理的要因」「生物学的要因(遺伝素因、脳機能の変化)」など、さまざまな要因が複雑に絡み合い過食症が発症していると考えられているのです。
遺伝子的要因も考えられる
過食症を発症する特定の遺伝子というのはまだ見つかっておりません。
ただ、第10染色体上の領域に連鎖が確認されており、この領域の遺伝子が重要な役割を果たしているのではないかと考えられています。
過食症になりやすい人の特徴
下記の表に過食症になりやすい人の特徴についてまとめました。
・若い女性
性格
・完全主義
・人に認められたいという思いが強い
・自己評価が低い
・ストレス解消が苦手
過食症になりやすい人の特徴として具体的な例を挙げると、体重の変化や体型によって自分を過剰に評価してしまう、という傾向があります。
ただ、これら上記の特徴は、あくまで過食症になりやすい人の特徴に過ぎず、必ずしも当てはまるわけではありません。
過食症になってしまった時の受診
それでは過食症になってしまった時の、「受診先の選び方」や「タイミング」「過食症の検査の内容」についても触れていきましょう。
受診先の選び方
過食症の受信は通常精神科や心療内科の外来治療が中心ですが、場合によっては入院療法となります。
それは「著しく体重が少ない場合」や「身体合併症がある場合」、「食事を全くとれない場合」や「精神的に不安定な場合」など、外来のみでは治療が困難なときに行います。
受診のタイミング
過食症を患った際は、可能な限り早く受診することをオススメします。
現時点で、明確に過食症と規定する基準はありませんが、だからこそしっかりとした医師の問診が重要になってくるのです。
低カリウム血症による不整脈や、最悪の場合、自殺にまで発展する可能性もありますので、何かしら不安を抱えている方は、医師に相談し、適切な治療を受けることが大切です。
過食症の検査・治療
つづいて過食症の「検査」「治療」「予後」について表にまとめましたので、順に見ていきましょう。
過食症の検査
まずは「過食症の検査」についてです。
嘔吐や下剤の使用などの影響で血液バランスが崩れていないかを検査します
歯科検査
嘔吐によって、胃酸で歯のエナメル質が溶けて虫歯になりやすくなります
心電図
心電図で不整脈の有無を調べます
内視鏡検査
嘔吐などで喉が傷ついていないかなどを検査します
過食症の検査では上記で説明したように血液検査や歯科検診など様々な検査を行いますが、その前段階で、現在のつらい気持ちや自分の状態をきちんと医師に話すことが大切です。
過食症の治療
次は「過食症の治療」についてです。
・行動療法
・認知行動療法
・対人関係療法
・家族療法
・支持的精神療法
薬物療法
・抗うつ薬
・抗不安薬
過食症の治療は、患者個人の判断でやめてしまったり、医療機関を転々とすることも珍しくはありません。
それでは長期的なスパンできちんと治療計画を進めることが困難になります。そのため、医師との信頼関係がとても大切です。
過食症の予後
過食症の症状は、改善と悪化を繰り返すことが多いです。たとえ一時的によくなったとしても、何らかのきっかけでまた元の症状へと戻ってしまうことがあります。
特に気分障害や不安障害などの併存精神疾患があると、慢性化などに繋がり治りにくくなることも多く、継続した治療やフォローが大切です。
精神疾患をお持ちならシンプレへ
精神疾患をお持ちの場合は、精神疾患を専門にした訪問看護ステーションの「シンプレ」がオススメです。
それでは「シンプレの特徴」や「対応エリア」について、順に見ていきましょう。
シンプレの特徴
- 精神疾患に特化
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- 利用者様それぞれに合わせた親身な対応
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シンプレはうつ病や認知症などを患っている人に特化した訪問看護ステーションです。外に出ることが難しい方やなるべく自宅で過ごしたいという方のご自宅を定期的に訪問し、生活リズムの調整などを行います。
シンプレの対応エリア
シンプレの対応エリアは下記を中心に行っております。
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<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・武蔵野市
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・新座市※1部エリア
その他のエリアに関しても対応できる場合がございますので、まずはご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。年齢に関わらずご利用することが可能です。
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まとめ
今回は過食症の原因や症状、受診時のタイミングなどに関して解説してきました。過食症は特に精神疾患と併発することで、難治化や慢性化に繋がりやすい病気です。
また、現在過食症を規定する基準は明確ではなく、それだけに医師とのしっかりとした問診がとても大切になります。
もし少しでも気にかかる点があるようでしたら、専門的な知識を持った人や周りの人の力を借りながら治療していくことが大切です。
シンプレでは過食症の方の訪問看護も行っております。現在過食症で悩んでいる方や、そういった方がご家族におられる場合は是非一度わたしたちにご相談ください。
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