睡眠障害であらわれる主な4つの症状・原因・治療法について紹介
睡眠障害の症状は、寝付きが悪く途中で目が覚めやすい、眠りが浅く不眠症の症状があること、昼間に眠気や疲れがあることなどが挙げられます。
不安やストレス、身体的な疾患、投薬の副作用などが原因となることもありますが、適切な治療を行うことで改善することができます。
今回この記事では、睡眠障害の詳しい症状や原因ついてまとめました。
睡眠障害の4つの主な症状
不眠
・なかなか寝付けない
中途覚醒
・途中で目覚めてしまう
・途中で目覚めたあと寝付けない
早朝覚醒
・熟睡できず、早く起きてしまう
睡眠障害の症状には、不眠症があり、これは睡眠障害の中でも最も多くみられる症状です。
不眠症の具体的な症状は、寝つきが悪い、途中で目が覚める、夜中に起きて歩き回るなどさまざまです。
一般成人のうち、約10%が慢性的な不眠症に悩まされており、約30~40%の人が不眠を感じていると言われています。
不眠の背景には、生活様式の多様化、24時間社会による生活リズムの乱れや、ストレスなどが関係していると考えられています。
日中の過剰な眠気
- よく居眠りをしてしまう
- 日中異常に眠い
日中に強い眠気が続く睡眠障害を過眠症といいます。
不眠症と比べると、過眠症は「病気」と認識されにくい傾向があり、「やる気がないだけ」「気合が足りない」などと誤解されてしまいがちです。
過眠症は、脳の睡眠中枢と覚醒中枢の異常によって引き起こされる病気です。
気力や気分で改善できるものではないので、努力しても改善しない眠気で悩んでいる場合は、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。
睡眠・覚醒リズムの問題
- 寝る時間が不規則
- 起きたい時間に起床できない
睡眠障害の症状には、不規則な睡眠や覚醒リズムが特徴の「不規則睡眠・覚醒リズム障害」があります。
典型的には、夜に4時間以上眠れなくなったり、日中に頻繁に昼寝をしてしまったり、朝起きることが出来なかったします。
不規則睡眠・覚醒リズム障害は、遅刻や欠勤などの社会生活への支障だけでなく、全身の倦怠感や立ちくらみ、うつ症状などの健康問題を引き起こすこともあります。
また、一部の遺伝疾患や、認知症やパーキンソン病などの疾患、発達障害のある子どもに多くみられる特徴もあります。
睡眠中に起こる異常な行動・知覚・運動
- 睡眠中に大声や叫び声をあげてしまう
- 眠っているとき息が止まる
- 脚がむずむずしよく眠れない
- 寝入りや夜間に脚がピクピク動く
睡眠中に突然叫んだり泣いたりする夜驚症や、寝床を出て歩き回ったり走り出したりする睡眠時遊行症などの異常行動がみられることがあります。
これらの異常行動では、周囲が起こすのが難しく、患者本人も何が起きたのか覚えていないことが多いです。
夢を見ないことから、深い睡眠から覚醒しきれなかったときに起きるのではないかと考えられています。
夜驚症や睡眠時遊行症は、多くは小児期に発症し、思春期早期に自然に治まりますが、成人期までまれに続くこともあります。
睡眠障害の原因
身体的な原因
- 身体に痛みを伴う疾患
- 身体に痒みを伴う疾患
- 喘息発作
- 頻尿
- 花粉症
不眠症などの睡眠障害には、身体的原因によるものがあります。
たとえば、外傷や関節リウマチなどの痛み、しっしんやじんましんなどのかゆみ、喘息発作や頻尿、花粉症などの症状が原因となることがあります。
身体的原因による不眠症は、慢性的に続く場合が多く、ストレスによってさらに症状が悪化する悪循環に陥ることもあります。
こういった場合は、身体的原因となっている病気の治療が先決です。原因となっている症状が改善すれば、不眠症も自然に治まります。
精神疾患や心理的な原因
睡眠障害の原因には、心理的原因があります。
たとえば、家族や親友の死や仕事の悩みなどによるストレスが原因となることがあります。
また、心配事や大きなイベントを控えている場合にも、眠りにつきにくい場合があります。
ただし、このような場合の不眠症や睡眠障害は、多くの場合一時的なもので、原因も後からわかることがあります。
薬理学的な原因
睡眠障害の原因には、薬やアルコール、カフェイン、ニコチンなどの生活習慣も考えられます。
抗がん剤や降圧剤、ステロイド薬などの薬は睡眠を妨げやすく、カフェインやニコチンには覚醒作用があり、安眠を妨げます。
そのため、服用している薬や飲酒、喫煙、カフェインの摂取量などを確認することが大切です。
また、ドリンク剤にもカフェインが含まれている場合があるので注意しましょう。
環境的原因
睡眠障害の原因には、睡眠を妨げる環境も考えられます。
たとえば、海外旅行や出張による時差ボケや、受験勉強や職場の勤務シフトによる生活リズムの昼夜逆転などが原因となります。
その他にも騒音や光によって眠りに妨げられるケースもあり、少しでも眠りらすくなるような住環境を整え、心と身体がリラックスできるように工夫しましょう。
治療方法
正しい生活リズムを作る事が大事
- 規則正しく睡眠時間をとる
- 寝る前にスマホなどを使用しない
- 寝る前にお酒やカフェインを摂取しない
不眠症の治療には、薬物治療と薬物以外の治療があります。そのうち、最も大切なのは薬物以外の治療です。
具体的には、適度な運動、規則正しい食生活、毎朝同じ時間に起きる、寝る前にスマホやコーヒー、タバコを控えるなどの生活習慣を整えることが重要です。
生活習慣を整えて、睡眠の妨げになっている原因を特定し、改善することで、睡眠障害の改善につながります。
ただし、生活習慣をすぐに変えるのは難しいため、できるところから少しずつ変えていきましょう。
症状ごとの治療法
睡眠障害の症状ごとの治療法をご紹介します。
不眠
不眠症の治療は、睡眠に影響を与える生活習慣の改善や、原因となる病気の治療から始めることが一般的です。
具体的な対処法としては、就寝・起床時間を一定にする、睡眠時間にこだわらない、太陽の光を浴びるなどの生活習慣の改善が有効です。
不眠症の原因となる疾患が明らかになっている場合は、まずはその治療を優先して行います。また、薬を使って不眠症の症状を緩和する治療も一般的です。
日中の過剰な眠気
夜は十分に眠り、毎日決まった時間に30分以内の短い仮眠をとるようにしましょう。
軽度の症状であれば、この対策で十分な場合が多いですが、睡眠や仮眠で改善されない場合は、覚醒状態を維持する薬剤を服用することもあります。
睡眠・覚醒リズムの問題
朝、2500ルクス以上の光を浴びて脳に働きかけ、体内時計をリセットする高照度光療法を行う場合があります。
昼夜逆転している場合は、毎日少しずつ就寝時間を遅らせていき、昼夜のリズムに合った就寝時間を固定する治療法を行う場合もあります。
睡眠中に起こる異常行動や異常知覚・異常運動
異常知覚や異常運動の治療では、ストレスを軽減したり、抗パーキンソン薬、抗てんかん薬、睡眠薬などの薬を投与したりすることがあります。
小児期や学童期によく見られる「夜驚症」や「睡眠時遊行症」は、ある一定の年齢になると自然に消失する場合が多く、治療せずに経過を観察することがほとんどです。
精神科訪問看護とは?
・精神科・心療内科に通院中の方
・精神疾患の診断を受けた方
・診断がなくとも医師が必要と判断した方
訪問する人
・看護の専門職
・リハビリテーションの専門職
訪問時間
・医療保険
(30分から90分程度)
精神訪問看護とは、精神科勤務経験や研修を受け資格を持っている看護師や作業療法士等が精神疾患をもつ方の自宅に直接訪問して、在宅医療を提供するサービスです。
訪問時間については医療保険の場合は30分から1時間半程度となっています。ご利用者様の体調に合わせて時間を調整いたします。
また、訪問回数は基本的に週に3回まで利用することはできます。ただし条件によっては週に4回以上利用することも可能です。
精神科訪問看護ってどんなことをするの?
・自立した生活を営めるための支援
・生活リズムの調整
症状の悪化防止・服薬支援
・生活状況を観察
・受診や服薬を支援
社会復帰へのサポート
・主治医や関係機関と連携
・社会復帰を支援
家族の方への支援
・家族へのアドバイスや相談
・社会資源の活用などを支援
精神科訪問看護のサービス内容は「病状悪化の防止」「日常生活での相談、アドバイス」「受診や服薬の支援」など多岐にわたります。
訪問してご本人様と面会ができない場合でも、ご希望があればご家族様からの相談を受けることも可能であったりと、それぞれの利用者様にあった看護を行います。
また住み慣れた自宅で療養できるので、安心感が得られることや訪問看護の職員が定期的に自宅に訪問することによって孤立や孤独感が軽減され、心の支えを得られるというメリットもあります。
そのほかにも必要に応じて、医師や保健師、ケースワーカーなどの関係機関と連携し、病状の悪化の防止や早期回復につながるようサポートを行います。
訪問看護のメリット
- 自宅に居ながら専門的なケアが受けられる
- 自宅での様子を主治医に連携できる
- 対人関係や日常生活の支援を受けられる
訪問看護を利用するメリットは外出が難しい方や治療を中断してしまう方も、継続的に専門的な支援を自宅で受けられることです。
病状や内服状況など、医療機関やかかりつけの医師と連携し情報を共有できます。
家庭での療養状況や家族の疲労を確認し、デイサービスやショートステイ、介護サービスの導入も提案できます。
精神疾患と診断された方が、家庭や地域社会、また学校生活を安心して過ごせるよう利用できる制度なども提案します。
精神科訪問看護の料金
負担割合 | 月の初回訪問 | 2回目以降 |
---|---|---|
3割負担 | 3,897円 | 2,565円 |
2割負担 | 2,598円 | 1,710円 |
1割負担 | 1,299円 | 855円 |
上記は週3回までの訪問料金となります。週4回以上訪問となる場合には料金が異なります。
精神科訪問看護では、医療保険を利用することにより自己負担を軽減できるメリットがあります。
30分を一区切りに利用可能。かかった費用については、年齢や所得によって変わり、医療費の1〜3割が自己負担となります。
また早朝や深夜などの時間外に依頼する場合や、長時間の訪問を行う場合は別途料金が発生します。
また自立支援医療制度いう制度を利用すると料金が1割負担になるほか、所得に応じて自己負担が0円になる場合もございます。
自立支援医療(精神通院医療)
区分 | 上限額 |
---|---|
生活保護 |
0円 |
低所得1 |
2,500円 |
低所得2 |
5,000円 |
中間所得1 |
5,000円 |
中間所得2 |
10,000円 |
一定所得以上 |
20,000円 |
表の料金は所得に応じた医療費の月額自己負担額の上限額となっております。
表の料金を超えた場合には、自己負担なしで医療が受けられます。
精神科訪問看護では、自立支援医療制度(精神通院)という助成制度を利用できます。
自立支援制度は、障害のある方の自立を助けるための公費負担医療費制度です。精神に障害のある方の、障害の軽減などのために医療の自己負担費が補助されます。
助成の内容としては精神科にかかわる医療費が1割負担になることと、所得に応じて月の自己負担上限額が設定され上限額を超えた分に関しては自己負担がなしとなります。
通院費やお薬にかかる費用も、自立支援医療の対象になります。そのうえで、精神科デイケアや精神科訪問看護を利用した場合に、その費用が補助されます。
睡眠障害のお悩みならシンプレへ
シンプレの特徴
シンプレ訪問看護ステーションは、精神科疾患の訪問看護に特化したステーションです。うつ病や睡眠障害など、幅広い精神疾患に対応しています。
利用者さまの立場に立って、一人ひとりの気持ちを大切に寄り添います。お子さまからお年寄りまで、あらゆる年代の利用者さまをサポートします。
スタッフが定期的にご自宅を訪問し、安心して生活を送れるよう支援します。また、緊急時にも迅速に対応できるよう、訪問職員とバックオフィスが連携しています。
訪問職員だけでなく、ステーション全体で看護をおこなうことで、より質の高いサービスを提供しています。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ
睡眠障害をお持ちの方は、十分な睡眠がとれないなどの症状が社会生活や日常生活に支障をきたしている人は少なくありません。
睡眠不足はうつ病などの精神疾患を引き起こす原因にもなります。症状が悪化する前に治療することが大切です。
精神科訪問看護では、専門家がご自宅を訪問し、生活リズムや日常生活のアドバイス、サポートを行います。
シンプレ訪問看護ステーションでは、精神科に特化したサポートを行っています。睡眠障害だけでなく、合併症などもご相談いただけます。
睡眠障害でお悩みの方は、ぜひシンプレ訪問看護ステーションにご相談ください。
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