心気症の治療法について解説。回復するために知っておきたいこと
心気症の治療は、大きく分けて「薬物療法」と「心理療法」の2つがあります。心気症は、自分が重い病気にかかっているのではないかという強い不安や恐怖を抱く精神疾患です。
身体に異常がないことがわかっていても、不安や恐怖が消えず、日常生活に支障をきたすことがあります。
本記事では、心気症の治療について、薬物療法と心理療法などそれぞれの特徴を解説していきます。心気症で悩んでいる方や、心気症の治療について知りたい方は、ぜひご一読ください。
1. 薬物療法
心気症の薬物療法では、不安や恐怖を抑える効果のある「抗不安薬」や「抗うつ薬」が用いられます。抗不安薬は、不安や緊張を和らげる効果があります。
抗うつ薬は、気分を落ち着かせ、不安や恐怖を軽減する効果があります。
薬物療法は、心気症の不安感や抑うつ症状を改善させる効果が期待できますが、長期間の服用が必要になる場合もあります。また、副作用として眠気やだるさ、吐き気などが出ることがあります。
2. 心理療法
心気症の心理療法では、不安や恐怖の原因を理解し、対処法を身につけることを目的とします。主な心理療法としては、以下のようなものがあります。
心理療法は、薬物療法と併用することで、症状の改善効果を高めることができます。また、薬物療法では改善しにくい症状にも効果が期待できます。
認知療法
認知療法は、心気症の患者さんが抱く「自分は病気だ」「死ぬかもしれない」といった不安や恐怖の原因となる、歪んだ認知を修正する療法です。
認知療法では、まず、患者さんの不安や恐怖の原因となる認知を特定します。そして、その認知が客観的に見て正しいかどうか、検証していきます。
例えば、「胸が痛い。これは心臓発作だ」という認知に対しては、胸痛の原因となる他の可能性(胃のむかつき、筋肉痛など)を検討します。そして、心臓発作の可能性よりも、他の可能性の方が高いことを示す情報を提供します。
また、認知療法では、患者さんがより現実的な認知を身につけることを支援します。例えば、「胸が痛いけれど、心臓発作の可能性は低い」という認知を身につけるように促します。
認知療法は、心気症の症状を改善する効果が認められています。また、再発を予防する効果も期待できます。
行動療法
行動療法は、不安や恐怖を感じる状況に徐々に慣れていくことで、不安や恐怖を克服する療法です。
行動療法では、まず、患者さんが不安や恐怖を感じている状況を特定します。そして、その状況を段階に分けて、徐々に慣れていくようにしていきます。
例えば、「病院に行くのが怖い」という患者さんに対しては、まず、病院の近くを散歩するところから始めます。そして、徐々に病院の中に入る、診察を受ける、検査を受けるなどのステップを踏んでいきます。
行動療法では、患者さんが不安や恐怖を感じる状況に直面することを避けないようにすることが重要です。不安や恐怖を避け続けることで、不安や恐怖はますます強まってしまうからです。
行動療法は、心気症の症状を改善する効果が認められています。また、患者さんの自信を高める効果も期待できます。
グループ療法
グループ療法は、同じ心気症の患者さん同士で交流することで、不安や恐怖を共有し、対処法を学ぶ療法です。
グループ療法では、患者さん同士が、不安や恐怖の経験を語り合います。そして、他の患者さんの経験から、自分自身の不安や恐怖と向き合うためのヒントを得ることができます。
また、グループ療法では、他の患者さんから、対処法を学ぶこともできます。例えば、不安や恐怖を感じるときに、どのように呼吸を整えるか、どのように考え方を変えるかなどの具体的な方法を学ぶことができます。
グループ療法は、患者さんの孤独感を軽減し、治療へのモチベーションを高める効果も期待できます。
グループ療法は、心気症の症状を改善する効果が認められています。また、患者さんの社会復帰を促す効果も期待できます。
3. 生活習慣の改善
心気症の治療には、生活習慣の改善も重要です。十分な睡眠をとり、規則正しい生活を心がけましょう。
睡眠不足は、不安や恐怖を増幅させる原因となります。成人の場合は、1日7~8時間の睡眠を心がけましょう。また、寝る前にカフェインやアルコールを摂取しない、寝る前のスマホやパソコンの使用を控えるなどの工夫も大切です。
また、適度な運動やリラクゼーションを取り入れることも、不安や恐怖の軽減に役立ちます。
4. 訪問看護の活用
心気症の治療では、訪問看護の活用も検討してみましょう。訪問看護では、自宅で、看護師による薬の管理や精神的なケアを受けることができます。また、生活習慣の改善や、家族のサポートなども受けることができます。
また訪問看護には以下のような利点もあります。
看護師が定期的に訪問してくれるため、継続的なケアを受けられる
心気症の治療は、薬物療法や心理療法などの継続的な治療が必要です。訪問看護を利用することで、看護師が定期的に訪問し、薬の管理や精神的なケアを受けることができます。
これにより、治療の継続率を高めることができます。
患者さんの孤独感や不安感を軽減することができる
心気症の患者さんは、孤独感や不安感を抱えている人が多いと言われています。訪問看護を利用することで、看護師との定期的なコミュニケーションを通じて、孤独感や不安感を軽減することができます。
心気症の治療において、訪問看護は、治療の継続や再発予防に役立つ手段です。利用を検討している方は、一度、主治医に相談してみるとよいでしょう。
心気症でお悩みならシンプレ訪問看護ステーションへ
シンプレについて
シンプレ訪問看護ステーションは、心気症をはじめとする精神疾患の患者さんを対象に、訪問看護サービスを提供しています。
看護師や作業療法士が、患者さんの症状や生活状況に合わせてサービスを提供します。心気症で悩んでいる方は、ぜひシンプレ訪問看護ステーションにご相談ください。
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サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
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まとめ
心気症の治療には、薬物療法、心理療法、生活習慣の改善の3つが重要です。薬物療法と心理療法を併用することで、症状の改善効果を高めることができます。また、生活習慣の改善も、不安や恐怖の軽減に役立ちます。
訪問看護は、自宅で治療を受けることができるため、家族負担の軽減や利用者自身がリラックスした状態で治療を受けることができます。
シンプレ訪問看護ステーションは、心気症をはじめとする精神疾患の患者さんを対象に、訪問看護サービスを提供しています。
看護師や作業療法士が、患者さんの症状や生活状況に合わせて、きめ細やかなサービスを提供します。心気症で悩んでいる方は、お気軽にシンプレ訪問看護ステーションにご相談ください。
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