アルコール依存症の末期症状をチェック
アルコール依存症の末期症状になると、依存症だけにとどまらずさまざまな問題が発生してしまいます。
健康面では大きな病気のリスクが高まったり、生活面では離婚、失業、暴力に走ってしまうということもあります。
この記事では、アルコール依存症の末期症状や治療方法について詳しく説明していきますのでぜひ最後まで読んでみてください。
アルコール依存症の治療は1人では難しい病気なので、訪問看護を利用するのもおすすめですよ。
アルコール依存症の末期症状
アルコール依存症の末期症状になるとどのような症状が出るのか?チェックしていきましょう。
健康問題
・肝硬変
・不整脈
・がん
・慢性膵炎
・認知症
・情動障害
・不安障害
アルコールに対する耐性が形成される以前と同じ飲酒量では酔わなくなり、どんどん飲酒量が増えていきます。
飲酒によって記憶を無くしてしまう「ブラックアウト」が頻繁に起こるようになったり、表にあるような問題につながります。
末期になるとお酒を飲む量や飲むタイミングを自分でコントロールできなくなり、日常生活でさまざまな支障をきたします。
社会的問題
・暴力
・事故
・怪我
・失業
アルコール依存症が進行すると、、本人の生活や周囲の人々の生活に深刻な影響を与える可能性があります。
また、上記のような社会問題を引き起こす要因のひとつとして挙げられます。
例えば、アルコール依存症の人は、暴力行為を起こしたり、事故や怪我の被害者になる可能性が高くなり、失業につながる可能性があります。
アルコール依存症は、本人や家族だけでなく、社会全体にも大きな影響を及ぼす問題です。
アルコール依存症の早期発見と早期治療が、社会的問題の解決にもつながります。
家族問題
・離婚
・虐待
・養育の放棄
・親権の喪失
アルコール依存症の人は、家庭生活に支障をきたすため、離婚率が高くなる傾向にあります。
アルコール依存症の人は、末期になると感情のコントロールが難しくなるため、家事や育児を放棄したり、暴言や暴力を振るったりするなど、家庭内のトラブルを起こしやすくなります。
また、アルコール依存症を持つ方の家族は、経済的な困窮や精神的苦痛などの問題に直面し、子どもの場合は、虐待や親権の喪失などによって、深刻な影響を受ける可能性があるのです。
アルコール依存症の症状と末期症状までの経過
アルコール依存症の症状
・めまい
・ふらつき
・のぼせ
・冷え
・頭痛
・耳鳴り
・動悸
・関節の痛み
・便秘
・下痢など
情緒障害
自分の意志では感情が
コントロールできない
幻覚・幻視
見えるはずの
ないものが見える
見当識障害
自分のいる場所や時間が
分からなくなる
お酒を飲む量や飲むタイミングを自分でコントロールできなくなった状態のことを「アルコール依存症」と言います。
アルコール依存症はさまざまな身体障害や精神障害を合併しやすく、表のような症状があらわれます。
アルコール依存症の方の多くは家族的・社会的問題を引き起こすため、できるだけ早めに医療機関を受診し回復を目指すことが大切です。
アルコール依存症の末期症状までの経過
②初期
③中期
④末期
アルコールを飲むことで快感やリラックス感を得るようになり、飲酒量が増え、飲酒をコントロールしにくくなる疾患です。
進行すると、アルコールを飲まないとイライラや不安などの症状が現れ、アルコールに依存していきます。
アルコール依存症は、早期に発見して治療を受ければ、回復する可能性が高い疾患です。しかし、末期になると、治療が難しくなり、死亡に至る危険性も高まります。
もし、アルコールを飲まないとイライラや不安などの症状が現れるなどのの症状が現れた場合は、早めに専門家に相談するようにしましょう。
お酒の飲みすぎが原因となる健康問題
γGTP値の上昇~進行すると
黄疸やむくみ、腹水などが出る
胃腸障害
胃炎や下痢、
胃潰瘍などになる
膵炎
上腹部や背部の痛み、
または嘔吐や発熱など
糖尿病
・疲労感
・皮膚が痒い
・免疫力低下
・目がかすむ
・EDなど
がん
・食道がん
・胃がん
・肝臓がん
・大腸がん
・すい臓がん
睡眠障害
・不眠
・過眠
・生活リズムの乱れ
アルコール依存症は命に関わってくる場合もあります。健康診断で指摘される代表的な症状にはこのような病気があります。
重症化すると酒が抜けてくるとイライラする、震えてくるといった「離脱症状」が出現するようになり、体に悪いと分かっていても飲酒をやめられなくなるのです。
また、WHO(世界保健機関)では、アルコールを原因とする病気が60以上あると指摘しています。
アルコール依存症の治療法
アルコール依存症の疑いがあれば、できるだけ症状の軽いうちに医療機関を受診し回復を目指すことが大切ですが、どのような治療法があるのでしょうか?
アルコール依存症は入院が基本
アルコールで痛んだ
身体面の障害を治すこと。
リハビリ治療
自分の飲酒欲求を振り返り、
お酒のない生き方の探索、
健康な身体や感性の回復を
目指す。
アルコール依存症の治療は外来でも可能ですが、日本では入院治療が基本で、お酒を飲まないように治療していきます。これを「断酒治療」と言います。
断酒治療では合併症の治療と離脱症状の治療をし、さらに再発を防ぐためにアフターケアをおこなっていきます。
末期とは診断されず、問題を認識できる理性が保たれており重篤な症状がない場合は、断酒治療ではなく「減酒治療」になります。
退院後のアフターケア
アルコール依存症治療を
専門的に行っている
病院への通院
薬の服用
抗酒薬を退院後も継続する
自助グループへの参加
本人やその家族が
同じ立場の人たちと交流し、
断酒継続の助けとする
断酒会等への参加
飲酒をコントロールできないのは、意志が弱いからではなく「依存症」という病気だからです。そのため、退院後もアフターケアが必要になります。
一人で治療するのが困難なアルコール依存症は、専門の病院や施設などでサポートしてもらう必要があるのです。
病気の理解を深めながら断酒を続けたり、自助グループへ参加したり、周りの人の手助けも必要になります。
アルコール依存症に用いられる薬について
抗酒薬
シアナミド
抗酒薬
アカンプロサート
飲酒欲求を減らす
ナルメフェン
飲酒欲求を抑える薬剤
日本で用いられている抗酒薬には「ジスルフィラム」と「シアナミド」があります。抗酒薬とはアルコール依存症の断酒維持のための薬物です。
飲酒欲求を抑制する薬剤としては、「アカンプロサート」があります。欧米では20年以上前から使用されてきた薬剤です。
海外では飲酒している人の飲酒量を下げる効果がある「ナルメフェン」といった薬剤も使用されていますが、日本ではまだ承認されていません。
精神療法を詳しくチェック
ここで、精神療法である「個人精神療法」と「集団精神療法」についてそれぞれ分かりやすく解説していきます。
個人精神療法
個人精神療法とは、人間の行動や思考は無意識的思考の影響を受けているという精神分析的考え方を基盤にして行われるものです。
一人ひとりの心の問題を整理し、解決していくために言葉を使いながら手助けをしていきます。
治療者は医師やカウンセラーで、患者の話を傾聴することから始めます。救ってもらえるという期待へと発展し、患者は将来への見通しを得ることができます。
集団精神療法
集団精神療法は、同じような問題や困り事を抱える方々が集まり、治療者や参加者と話し合うことを通して問題の改善を図ろうとする精神療法になります。
集団の中で各自がお互いに共感することを言葉や動作等で表現しながら、自分の問題を客観的に認識することもできます。
集団精神療法には、医師や看護師、臨床心理士など複数の専門家が参加するのが一般的です。
アルコール依存症は早期治療が大事
繰り返しになりますが、アルコール依存症はできるだけ早めに医療機関を受診し回復を目指すことが大切です。
早期治療のすすめ
アルコール依存症は早期発見・早期治療が重要です。自分がアルコール依存症だと気づかない人も多いので、その場合は家族や周囲の方の協力が必要になります。
早期のほうが、依存性やアルコールによる健康や社会的影響が小さく、治療もしやすいです。アルコールを飲み続ける期間が長いほどさまざまな問題が深刻化します。
もし周りにアルコール依存症の疑いがある人がいれば、専門医療機関の受診を促しましょう。
スクリーニングテスト
アルコール依存症の早期発見のツールには、「スクリーニングテスト」があります。スクリーニングテストとは、特定の疾病を有する確率の高い人を選別する方法です。
本人が回答して評価するように作成されており、点数配分などで結果がわかるようになっています。
あくまで簡単な分類テストですが、本人にアルコール依存症を気づかせるために、まずはスクリーニングテストをやってもらうといいでしょう。
専門家への相談
アルコール依存症は家族が気づくケースがほとんど。また、本人がアルコール依存症だと認めないケースも多いです。
家族がアルコール依存症に気づいても、本人が否定しているうちに事態はどんどん悪化してしまう傾向があります。
「どうしてよいかわからない」という場合は、保健所など外部の専門家に相談するといいでしょう。
回復を目指すなら精神科訪問看護
精神科訪問看護とは?
精神科訪問看護は「精神科」に特化した訪問看護サービスです。精神障害者の社会生活機能の回復を目的とし、さまざまサポートをおこないます。
医療従事者が訪問し、必要な看護・療養上必要な援助・社会復帰指導などをおこなうので、安心できる場所でサポートを受けられます。
お宅に訪問するスタッフは、精神障害の医療の分野で活躍する精神保健福祉士や看護師などの医療従事者で、安心して利用できます。
精神科訪問看護のメリット
精神科訪問看護は幅広いサポートをしてくれるので、さまざまなメリットがあります。精神科訪問看護のメリットをチェックしていきましょう。
精神症状に対する看護
精神科訪問看護では、個々の患者さんに応じたプログラムや治療、症状のコントロールをおこないます。
訪問するスタッフは精神障害の分野で活躍するスタッフなので、病気を理解した上で症状と上手に向き合うことができるのです。
日頃からコミュニケーションを取ることで病状を把握しやすくなりますし、悩みも相談しやすくなります。
服薬の管理
コミュニケーションを取りながら内服状況なども観察し、正しく薬を服用しているかチェックします。
抗酒剤を服用しているとアルコールが分解できなくなるため、少量のアルコールでも急性アルコール中毒になってしまうリスクがあります。
抗酒薬は「飲んでも気持ち悪くなるからやめよう」など飲酒後の不快反応を利用して心理的に飲酒を断念する薬ですが、さまざまなリスクがあり正しく服用する必要があるのです。
就労等社会生活への復帰
アルコール依存症に対する指導や看護の他、精神科訪問看護では就労等社会生活への復帰までサポートします。
コミュニケーションを取りながら失敗や経験を通して成長していけるように支援するため、社会復帰の近道にもなりますよ。
また、日常生活の援助や自立支援、症状の悪化防止だけでなく、家庭・社会的問題の解決もお手伝いします。
精神科訪問看護の料金
負担割合 | 月の初回訪問 | 2回目以降 |
---|---|---|
3割負担 | 3,897円 | 2,565円 |
2割負担 | 2,598円 | 1,710円 |
1割負担 | 1,299円 | 855円 |
上記は週3回までの訪問料金となります。週4回以上訪問となる場合には料金が異なります。
精神科訪問看護では、医療保険を利用することにより自己負担を軽減できるメリットがあります。
30分を一区切りに利用可能。かかった費用については、年齢や所得によって変わり、医療費の1〜3割が自己負担となります。
また早朝や深夜などの時間外に依頼する場合や、長時間の訪問を行う場合は別途料金が発生します。
また自立支援医療制度いう制度を利用すると料金が1割負担になるほか、所得に応じて自己負担が0円になる場合もございます。
アルコール依存でお悩みならシンプレへご相談ください
最後に、東京都内で精神科医療に特化した訪問看護サービスを提供している当訪問看護ステーションについてご紹介します。
シンプレの特徴
シンプレ訪問看護ステーションでは、精神科医療に特化した訪問看護サービスを提供しています。
精神科訪問看護は、社会復帰に向けて障害や病気をお持ちの方をサポートするサービスです。
依存症や精神疾患に関する専門的な知識や経験が豊富なスタッフが多数在籍しており、アルコール依存症の方の方の訪問看護も行っております。
精神科訪問看護サービスを受けるのが初めての方でも安心してご利用いただけます。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ
アルコール依存症は末期になるとお酒を飲む量や飲むタイミングを自分でコントロールできなくなり、日常生活においてさまざまな支障をきたします。
本人が否定しているうちに事態は悪化してしまうため、「どうしてよいかわからない」という場合は、精神科訪問看護という選択肢も含め専門機関に早めに相談しましょう。
こころの健康問題はひとりで抱えて悩むのではなく、相談することが大切です。アルコールでお悩みで訪問看護のご利用検討されたい、一度話を聞いてみたい等ございましたら、わたしたちへお気軽にご相談ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
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