病院でおこなうアルコール依存症の治療法をチェック

アルコール依存症の治療をするにはどの病院へ行けばいいのか情報をお探しですか?アルコール依存症は飲酒習慣のある方なら誰もがかかる恐れのある病気です。
本人の意思の弱さや性格的な問題だと誤解されがちですが、克服するためには病院で治療を受ける必要があります。
今回は、アルコール依存症の治療をするにはどの病院へ行けばいいのか?どのような治療をするのかについて見ていきましょう。
アルコール依存症でお悩みの方は、ぜひこの記事を最後まで読んでみてくださいね。
アルコール依存症の治療ができる病院は何科?

精神科
まず1つ目が「精神科」です。精神科とは、心の症状に対して治療を行う診療科のことを言います。
アルコールを飲んでいないとイライラしてしまう、気分の浮き沈みが激しい、など心に症状が現れた時に受診することをおすすめします。
アルコール依存症は、うつ病を併発することが多い症状です。反対に気分の落ち込みを解消するために酒を飲み、結果としてアルコール依存症に陥ることもあります。
そんな時には、アルコール依存症と同時進行でうつ病の治療も行わないといけません。
心療内科
2つ目が「心療内科」となります。心療内科は心の問題が身体に影響を及ぼした際に、受診する診療科です。
例えば過度のストレスを感じた時に生じる頭痛や吐き気、胃痛なども心が身体に与える症状になります。
日本では「精神科」と「心療内科」の境目が明確ではありません。心の治療を行う精神科で頭痛の治療をすることもあれば、心療内科でうつ病の治療を行うこともあります。
迷われた時には、2つの診療科どちらもカバーできる医療機関を受診してみてください。
内科
アルコール依存症は、糖尿病などの疾患を併発することが多い症状です。そのため、症状によっては、内科を治療の入り口にされる方も多くいます。
ただし、できれば通常の内科よりも、アルコール依存症外来などを設けている医療機関がおすすめです。
アルコール依存症外来と内科なら、体からアルコールを抜く治療からリハビリまでを1つの医療機関で行うことができます。
また、自助グループを紹介されることもあるので、同じ症状と戦う仲間と励ましあいながら治療を続けることが可能です。
アルコール依存症の診断基準は?

- 強迫的飲酒欲求
- コントロール障害
- 離脱症状
- 耐性
- 飲酒中心の生活
- 有害な結果が起きてもやめられない
アルコール依存症の判断基準は、WHOの診断ガイドラインで明確に決められています。現在の判断基準ではリストの6つの項目の内、3つに当てはまればアルコール依存症です。
2022年からの判断基準では、診断項目が1.コントロール障害、2.飲酒中心の生活、3.生理学的特性に簡略化されます。
3つ目の生理学的特性とは、離脱症状や耐性の有無についてです。この3つの内の2つが当てはまればアルコール依存症と診断されます。
比較的わかりやすい判断基準ではありますが、自己判断はせずに専門医の指示に従ってください。アルコール依存症は、適切な治療で症状を緩和することができます。
アルコール依存症を治療するには?

断酒治療
治療期 | 目的 | 内容 |
---|---|---|
解毒期![]() |
身体・ 精神症状 の治療 |
・離脱症状の 治療 ・併存疾患の 治療 |
リハ ビリ テーション期 ![]() |
社会生活に戻る 訓練 |
・精神療法 ・集団生活 |
アフター ケア ![]() |
・状態 維持 ・再発 防止 |
・医療機関への通院 ・自助グループへの参加 |
断酒治療は3つの段階を経て行われます。1つ目が「解毒期」で、アルコールの離脱症状や併発している病気の治療を行う期間です。
2つ目が「リハビリテーション期」、この期間は社会復帰へ向けて訓練を行います。行われる精神療法は、集団精神療法・個人精神療法・認知精神療法などです。
アルコール依存症はリハビリがある程度進み、ついに社会復帰を果たした後のアフターケアも重要になります。
できれば自助グループに参加して、仲間と共に治療を続けてください。定期的に同じ悩みを持つ仲間で集まると、連帯感が生まれ再発しにくくなります。
減酒治療
治療期 | 目的 | 内容 |
---|---|---|
導入期![]() |
疾患理解 | ・疾患を理解 ・離脱症状 ・併存疾患の確認 |
治療 開始時 ![]() |
治療継続 | ・飲酒量の設定 ・併存疾患 ・社会 家庭生活問題の 経過確認 |
維持 管理期 ![]() |
・状態 維持 ・再発 防止 |
・飲酒量目標の 見直し ・併存疾患 ・社会 家庭生活問題の 経過確認 ・医療機関の 通院 |
断酒治療と共に、注目されている治療法の1つに減酒治療があります。この治療は、断酒のようにいきなりアルコールを止めることができない方向けの治療法です。
アルコール依存症の治療として最終的な目標は断酒ですが、途中目標として減酒を掲げることで緩やかに治療を進める効果があります。
アルコール依存症を病気として理解することから治療は始まります。本格的な治療開始後も通院で治療は進むので、家庭の事情などで入院が難しい方にもおすすめです。
アルコール依存症の相談先

心の健康、保健、医療、福祉に関する相談
精神保健福祉センター
こころの健康についての相談
自分や家族がアルコール依存症だと感じる方は、まずは相談から始めてみてはいかがでしょうか。アルコール依存症は身近な病気のため、相談窓口は多数存在します。
特に保健所や精神保健福祉センターなどは、アルコール依存症のみならずさまざまな症状に対して相談することができます。
専門の医療機関や自助グループの情報を得ることも可能です。アルコール依存症に時間薬は効きません。
初期の段階で早めに相談し、適切な治療が受けられるようにサポートを得ることが重要です。
アルコール依存症の自助グループ

自助グループとは?
自助グループとは、同じ障害や疾病を抱えている仲間が集まり励ましあいながら障害を克服していくグループのことを言います。
下記で説明する断酒会やAAは大きな自助グループです。2つ以外にも、各地域で地域に根差した活動を行うグループも存在します。
同じ悩みがある仲間との出会いは、よりアルコール依存症からの回復に大きく影響します。だからこそ、医療機関では自助グループへの参加を強く推奨しているのです。
自助グループは全国各地にあるので、気になる方はインターネットで調べたり各種専門機関に相談してみてください。
断酒会
断酒会は、日本で発症したアルコール依存症に対する自助グループです。アルコホーリクス・アノニマスを参考に1950年代に発足しています。
徐々にグループの数を増やし、現在では約530のグループに約10,000人が参加している大きなグループに成長しています。活動のメインは、各断酒会の例会です。
会と言ってもそれほど大きなものではありません。20人ほどが集まり、酒害体験を話し聴く会になります。参加者はアルコール依存症本人だけでなく家族も対象です。
アルコホーリクス・アノニマス(AA)
各種自助グループの原型とされているのが、1930年代にアメリカで発足したアルコホーリクス・アノニマス(以下AA)です。日本には1970年代に導入されています。
正式な統計が無いので所属人数やグループ数は不明ですが、都市部を中心に参加者が増えているグループです。
AAは、飲酒を止めたいという気持ちがあればメンバーになれます。また、会費や料金を払う必要がありません。メンバーの寄付で長年独立性を守ってきたグループです。
そのため、大きなグループではありますが各種団体や宗教、政党に縛られることのない活動が行われています。
精神科訪問看護を利用するという選択肢も

精神科訪問看護とは?
サービス名 | 精神科訪問看護![]() |
---|---|
ケア内容 | ・日常生活の維持 ・生活技能の獲得 ・生活技能の拡大など |
訪問日数 | 原則週3日以内 |
訪問看護とは、自宅で療養中の患者に対して専門的なサポートを行うサービスです。精神科訪問看護は、訪問看護の中でも精神疾患に特化したサポートを行えます。
訪問介護と同種に考えている方もいるかもしれませんが、訪問看護では訪問するスタッフは資格を持つ医療従事者です。
そのため、医師の指示があれば医療行為を行うこともできます。自宅での療養が主となる精神疾患や依存症患者が、安定した日常生活を送れるように支援を行います。
アルコール依存症に対する看護内容
アルコール依存症患者に対する看護は、依存症に対しての正しい知識の教育や治療の環境を整えることから始まります。教育は患者本人だけでなく家族に対しても行います。
治療には患者と医師の信頼関係も重要で、相互の橋渡しを行うこともサポートの1つです。また、断酒では抗酒剤・定期通院・自助グループへの参加が大切とされています。
そのため、それぞれの大切さを理解してもらい、より断酒しやすい環境を作り上げるのも訪問看護の役割です。
精神科訪問看護ならシンプレ看護ステーションへ!

シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレ訪問看護ステーションは、訪問看護の中でも精神科に特化した訪問看護を行う施設です。アルコール依存症や薬物依存患者にも対応できます。
専門知識を持つスタッフが定期的に訪問することで、症状が悪化しているかどうかなどを観察することも可能です。
シンプレ訪問看護ステーションの看護内容
対象者 | 主な看護内容 |
---|---|
・統合失調症 ・双極性障害 など ![]() |
・生活支援、 自立支援 ・症状の悪化防止、 服薬支援 など |
シンプレ訪問看護ステーションの対象となる疾病や症状は、多岐に渡ります。ここに記載していない症状でも、対応可能な場合もあるのでまずは相談をしてみてください。
サポート内容も豊富ですが、すべてのサポートを行うわけではありません。医師が診断を行い、必要と定めたサポートのみを行う仕組みです。
患者の年齢や症状にもよりますが、最終目標は日常生活の自立・社会復帰です。アルコール依存症は、社会復帰後の断酒の継続も補助を行います。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・武蔵野市
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・新座市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの現在の対応エリアは、上記を中心となっております。
年齢に関わらずご利用することが可能です。サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。
上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合もありますので、まずはお気軽にお問い合わせいただければと思います。
TwitterやLine、TikTokなどのSNSでも情報を発信していますので、ぜひご覧ください。
まとめ

お酒の量が増えた・お酒を飲んでいないと暴力的になるなどの症状がみられた際は、アルコール依存症を発症している可能性があります。
アルコール依存症は、適切な治療を受けることで良くなっていく症状です。そのため、できるだけ早くから治療を始めることが望ましいと言われています。
自宅での療養には、外部のサポートが効果的です。
シンプレ訪問看護ステーションでは、精神疾患に特化した訪問看護を提供しておりますのでアルコール依存症でお悩みで訪問看護のご利用検討されたい、一度話を聞いてみたい等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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