アルコール依存症と患者数をチェック

アルコール依存症の患者数がどれくらいいるのか知っていますか?
アルコール依存症の症状が重くなると、仕事はもちろん日常生活にまで影響が出ることも少なくありません。
また、一人で治すのが難しい精神疾患でもあるので、アルコール依存症の正しい知識を身につけて深みにハマらないように普段から気をつけることが大切です。
その第一歩として、まずはアルコール依存症の患者数から知識を深めていきましょう!
アルコール依存症の患者数は?

日本にはアルコール依存症の患者数はどれくらいいるのでしょうか?詳しい患者数と、大量飲酒者の患者数も観ていきましょう。
アルコール依存症の患者数
860万人
疑いのある人
440万人
治療が必要な人
80万人
2003年に実施された全国成人に対する実態調査によると、アルコール依存症の疑いのある人は440万人、治療が必要なアルコール依存症の患者数は80万人いると推計されています。
臨床の場では、女性の社会進出および人口の高齢化を反映して、女性・高齢アルコール依存症者の増加が顕著です。
高齢者の依存症の場合は、定年退職者後に依存症になるケースも多く、大量退職がそのアルコール依存症の患者数の増加に拍車をかけています。
アルコール依存症以外の患者数は?
14.2万人
統合失調症
79万人
気分障害
127万人
ストレス障害
83万人
習慣的な飲酒によってアルコールの効果が弱まり、酒量が増加することによって耐性が形成され、ますます酒量が増え、「物足りない」などの精神症状が表れるようになります。
またアルコール依存症は、うつ病などの精神的な合併症とも関係が深いとも考えられています。
日本における精神疾患の患者数は、近年大幅に増加しており、平成29年では400万人を超える患者数がいます。
内訳としては、多いものから、うつ病、不安障害、統合失調症、認知症などとなっており、うつ病や認知症などの患者数の著しい増加が見られます。
アルコール依存症とは?

大量のお酒を長期にわたって飲み続けることで、お酒がないといられなくなる状態が、「アルコール依存症」です。
その影響が精神面にも、身体面にも表れ、仕事ができなくなるなど生活面にも支障が出てきます。
飲み過ぎが習慣化してからアルコール依存症になるまでの期間は、男性で20年程度、女性はその半分の期間といわれています。
飲み過ぎが習慣化している人の中には、飲み始めたら辞められなくなるといった状態に陥る人もいるのです。
アルコール依存症の症状

アルコール依存症になると、精神的・身体的症状が表れてきます。具体的な症状の特徴を見ていきましょう。
アルコールを飲まないと落ち着かない
アルコール依存症になると、アルコールに対して精神的な依存が現れます。強い飲酒欲求とそれに基づくコントロールの効かない飲酒で特徴づけられます。
お酒を飲むべきではない時にも飲みたいと強く思ったり、飲み始めるとついつい多興飲んでしまうのも症状の一つです。
そしてだんだん手元にお酒がないと落ち着かなくなったり、ひどい人だと数時間ごとに飲酒する「連続飲酒」をしてしまう人もいます。
手のふるえや多量の発汗など禁断症状が出る
アルコールがいつも体内にある状態が続くと、脳がそれが普通の状態だと認識し、アルコールが抜けてくると、様々な禁断症状が出てきます。
主な禁断症状として、手の震え、多量の発汗、脈が早くなる、高血圧、吐き気、嘔吐、下痢、イライラ、不安感などが現れます。
こうした禁断症状を抑えるため、また飲んでしまい、症状が表れるなどの悪循環になってしまうのです。
アルコール依存症の治療法

合併症の治療と
離脱症状の治療
リハビリ治療
個人精神療法や
集団精神療法
退院後のアフターケア
「アフターケアの三本柱」
を継続する
アルコール依存症の治療方法の主体は、入院治療で、3段階の治療方法に分けられます。
1つ目は身体と心に起きている合併症の治療と、離脱症状の治療を行う「解毒治療」。
2つ目は個人精神療法や集団精神療法で、本人に飲酒問題の現実を認識して断酒への決断へと導く「リハビリ治療」をします。
3つ目は、「退院後のアフターケア」です。病院やクリニックへの通院、抗酒薬の服用、自助グループへの参加を継続します。
アルコール依存症のチェックリスト

上記はWHO(世界保健機関)が作成したチェックシートで、世界で最も使用されています。上記の問いに全て答えてみてください。下記で点数に応じた結果を解説していきます。
アルコール依存症の早期発見のチェックシートとして、数種類のスクリーニングテストが使われています。
これらのテストはアルコール依存症の疑いがある本人が回答し、評価できるように作成されています。
点数ごとの結果
点数が20点以上ではアルコール依存症疑い群で、24点以上で「月一回以上泥酔・朝酒をする人」の平均点です。
危険性の高い飲酒者群では、10点で「過半数が周囲から酒量減量の忠告を受ける」、14点で「ほとんどの配偶者が悩みを持つ」。
15点で「アルコール性肝障害患者の平均得点」17点で月一回以上の泥酔・朝酒をするものの平均点です。
アルコール依存症の相談窓口について

アルコール依存症で悩んでいる方やその家族の方は、以下の相談場所へ相談するようにしましょう。
保健所・保健センター
・保健所
・保健センター
相談方法
・電話
・面談法
相談相手
・保健師
・医師
・精神保健福祉士
保健所・保健センターではアルコール依存症をはじめとした様々な健康・医療・保健に関する相談を受け付けています。
相談は電話相談、面談による相談があり、保健師・医者・精神保健福祉士などの専門職が対応。
保健師は地域を分担して受け持っており、たいていの場合相談者の居住地の担当保健師がその相談に対応してくれます。
自分の担当地域の保健師とあっておくと、その後の相談がスムーズにいきやすいでしょう。
精神保健福祉センター
精神保健福祉センター
相談方法
・電話
・面談法
相談相手
・医師
・看護師
・保健師
・精神保健福祉士
・臨床心理技術者
・作業療法士
精神保健福祉センターは各都道府県・政令指定都市ごとに1か所ずつあります。別名「こころの健康センター」と呼ばれています。
センターでは、アルコール依存症の家族の相談を行っており、電話や面接により相談が可能です。
センターの規模によって異なりますが、医師、看護師、保健師、精神保健福祉士、臨床心理技術者、作業療法士などの専門職が在中しています。
精神科訪問看護
精神科訪問看護
相談方法
・電話
・面談法
相談相手
訪問看護師
精神科訪問看護では、アルコール依存症などの病気や障害を持ちながらも、地域で利用者が安心して生活できるように、自宅へ訪問して支援してくれます。
看護師や精神保健福祉士・作業療法士などの有資格者が直接自宅や入所している施設に訪問し、相談を受けたり助言・援助などのトータルサポートを実施。
医療機関・保健所などの他機関との密な連携により、利用者が快適な日常を営めるように支援してくれます。
アルコール依存症で悩んでいるならシンプレ訪問看護ステーションにお任せください!

精神科訪問看護の利用を検討しているなら、当シンプレ訪問看護ステーションへご相談ください。
シンプレ訪問看護ステーションって?
自分らしく自立した生活を
営めるためのサポート
症状の悪化防止・服薬支援
生活状況を観察しながら
受診や服薬を支援
社会復帰へのサポート
主治医や関係機関と連携を
取りながら社会復帰を支援
家族の方への支援
・家族へのアドバイスや相談
・社会資源の活用などをサポート
シンプレは、精神科に特化した訪問看護サービスを提供しており、アルコール依存症の他にも、統合失調症や認知症など様々な精神疾患をお持ちの方のご支援をいたします。
訪問時に生活状況や症状を確認し、ご利用者様の主治医や関係機関と連携を取ることで、治療の前進をサポートします。
アルコール依存症との付き合い方を一緒に考え、自分らしく自立した生活を営めるようにサポートし、看護という医療の面から生活をささえる一躍を担います。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
- 新宿区・中野区・練馬区・豊島区
- 文京区・杉並区・渋谷区・千代田区
- 板橋区・葛飾区・江東区・江戸川区
- 墨田区・荒川区・北区・世田谷区
- 西東京市・三鷹市・武蔵野市・台東区
現在の対応エリアは、上記を中心となっております。子供から大人まで年齢に関わらず利用することが可能です。
上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合もありますので、お気軽にお問い合わせください。
こころの健康問題をひとりで抱えて悩むのではなく、相談することが大切です。
ご相談のお問い合わせはこちら
まとめ

アルコール依存症の患者数は年々増加しており、特に女性・高齢者の患者数の増加が顕著に表れています。
自分がアルコール依存症かどうかをチェックするには、WHOも使用しているチェックシートを利用して、点数をもとに評価していきましょう。
アルコール依存症は病気ですので、まずは医療機関へ受診し、支援が必要であれば精神科訪問看護などを利用することも検討ください。
どこに相談をしたらいいかわからなくて困っている、訪問看護のサービスについて聞いてみたいなどございましたらお気軽にシンプレへご連絡ください。