境界性パーソナリティー障害の治療法について解説。回復するために知っておきたいこと
境界性パーソナリティ障害(BPD)は、激しい感情の起伏、不安定な人間関係、衝動的な行動などに特徴づけられる精神疾患です。
周囲との関係や日常生活に支障をきたすだけでなく、強い生きづらさを感じてしまうことも少なくありません。
本記事では、境界性パーソナリティー障害の症状と治療法について解説していきます。
境界性パーソナリティー障害で苦しんでいる方や、そのご家族の方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
そもそも境界性パーソナリティ障害とは?
境界性パーソナリティー障害は、思春期後期から青年期にかけて発症することがいと言われています。主な症状は以下のとおりです。
自分の価値観や目標が定まらず、不安定な自己イメージを抱く
人間関係の不安定さ
強い愛情や執着を感じたり、突然相手を拒絶したりするなど、人間関係が不安定になる
衝動的な行動
自傷行為や薬物乱用、無謀な運転など、危険な行動に走る
感情の起伏
気分が急変しやすく、落ち込みや怒り、不安などの強い感情に支配される
空虚感
常に何か物足りなく感じ、生きがいを見出せない
これらの症状は、日常生活に支障をきたしたり、周囲の人との関係を悪化させたりするだけでなく、強い生きづらさを感じてしまう原因にもなります。
境界性パーソナリティー障害の主な治療法
精神療法
精神療法は、境界性パーソナリティー障害の方の思考、感情、行動パターンを理解し、より健全な対処法を身につけることを目的とした治療法です。境界性パーソナリティー障害に効果的な精神療法としては、以下のようなものがあります。
認知行動療法(CBT)
境界性パーソナリティ障害における認知行動療法では、白黒思考や思い込みといった認知の歪みや、衝動的な行動や自傷行為などの思考パターンを修正することで、日常生活での生きづらさを軽減することを目指します。
具体的には、感情をコントロールするスキルや、対人関係を円滑にするスキルを身につけることで、問題行動を減らし、より充実した生活を送れるように手助けしていきます。
弁証法的行動療法(DBT)
弁証法的行動療法では、週1回の個人セッションとグループセッションに加え、電話相談も利用できます。患者さんがつらい状況を乗り越えるためのスキルを身につけるのを支援します。
システムズトレーニング(STEPPS)
システムズトレーニング(STEPPS)は、境界性パーソナリティ障害のつらい症状を改善するためのグループセラピーです。毎週1回、20週間かけて行います
毎回のセッションでは、テーマに沿った講義やディスカッション、ロールプレイングなどを行い、他の患者さんと共に、自分の経験を共有し、互いに学び合いながらスキルを身につけていきます。
薬物療法
境界性パーソナリティ障害の治療には、精神療法がメインとなります。しかし、薬物療法を補助的に用いることで、症状を緩和し、精神療法の効果を高めることが期待できます。
気分安定薬
気分の波を安定させ、衝動性を抑制する効果があります。
抗うつ薬
うつ症状や不安症状を改善する効果があります。境界性パーソナリティ障害の治療には、限定的な効果しかないとされています。
抗不安薬
境界性パーソナリティ障害は、不安や衝動性が強いことが特徴の一つです。抗不安薬は、これらの症状を緩和することで、日常生活を送りやすくする効果が期待できます。
訪問看護の役割
訪問看護は、境界性パーソナリティ障害の治療において、医療機関での治療を補ったり、患者さんの自宅での生活を支える役割を果たします。具体的には、以下のようなケアを提供します。
症状の変化を観察し、必要に応じて医師に報告する
服薬管理
薬の飲み忘れや副作用への対応を行う
生活指導
規則正しい生活習慣の確立、ストレスへの対処法、対人関係の改善などに関する指導を行う
心理療法
認知行動療法や弁証法的行動療法などの心理療法を行う
家族へのサポート
家族への教育や相談、患者さんとのコミュニケーション方法の指導を行う
訪問看護のメリットは、患者さんの自宅で、リラックスした環境の中でケアを受けられることです。
また、ご家族や周囲の方との関係性なども考慮した、より効果的な支援を提供することができます。
治療を受ける際の注意点
境界性パーソナリティー障害の治療を受ける際には、以下の点に注意する必要があります。
長期的な視点で取り組む
境界性パーソナリティー障害の治療は時間をかけてゆっくり回復するのが特徴のため、焦らず治療に取り組むことが大切です。すぐに結果が出なくても、焦らずに長期的な視点で取り組むことが大切です。
医師や医療従事者と信頼関係を築く
境界性パーソナリティー障害の治療には、医師や医療従事者との信頼関係が不可欠です。自分の思いや考えを正直に伝えられるような関係を築きましょう。
周囲の理解と協力を得る
境界性パーソナリティー障害の治療には、家族や友人などの周囲の理解と協力が重要です。患者さん自身が抱えている困難や葛藤を理解し、共感的に支えてくれる人がいれば、治療を継続しやすくなり、症状の改善にもつながります。
境界性パーソナリティー障害でお悩みならシンプレ訪問看護ステーションへ
シンプレ訪問看護ステーションの特徴
私たちシンプレ訪問看護ステーションは、境界性パーソナリティ障害はもちろん、うつ病や摂食障害など、幅広い精神疾患を抱える方々に、訪問看護を通じて、「自分らしい生活」を目指した看護サービスを提供しています。
病気と向き合うことは、決して簡単ではありません。私たちは、利用者様一人ひとりのペースに合わせ、治療への取り組みをサポートします。
現在、境界性パーソナリティ障害で悩んでいる方や、ご家族に境界性パーソナリティ障害の方がいらっしゃる場合は、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
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<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
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・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
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・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
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まとめ
境界性パーソナリティ障害(BPD)は、適切な治療によって症状を改善し、社会復帰を目指すことができます。
しかし、従来の通院治療では、時間や体力的な負担、生活への影響などから、継続が難しい方も少なくありません。訪問看護は、自宅で治療を受けられるという大きなメリットがあります。
境界性パーソナリティ障害でお悩みの方は、ぜひシンプレ訪問看護ステーションにご相談ください。
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