CPTSDかどうかチェック!主な原因や治療法について解説します!
C-PTSDかどうか、チェックしたいと思っている方へ。C-PTSDは複雑性PTSDとも呼ばれ、一般的に知られるPTSDとは区別して考えられています。
この記事では、C-PTSDのチェック方法やどのような出来事が原因となるのか、治療するにはどうすればいいのか、などについて詳しく解説します。
C-PTSDの症状で苦しんでいる方は、ぜひこの記事を参考にして適切な治療を受けるようにしてくださいね。
C-PTSDの特徴的な症状をチェック
子どもの場合癇癪の爆発
成人女性の場合、月経前のイライラも含む
記憶の断裂
1 日以内の食事内容を思い出せない
よく記憶が途切れることが起こる
時間感覚の混乱
慢性的に生活リズムが狂う(眠気の消失等)
フラッシュバックの常在化
ふとしたときに思い出す
何もしていないときに思い出す
その他
・希死念慮
・慢性的な他者への不信
・自傷
・非現実的な救済願望
C-PTSDのチェックには、上記の項目を参考にしてください。
C-PTSD(複雑性心的外傷後ストレス障害)は、長期間にわたる繰り返されるトラウマ体験によって引き起こされる、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の一種です。
PTSDの症状は、フラッシュバック、悪夢、不安、緊張、現実感の喪失などですが、C-PTSDでは、これらの症状に加えて、気分の落ち込み、不眠、イライラなどの衝動性の強さ、他者への信頼感の欠如などが見られます。
C-PTSDの原因にはどんなものがある?
深刻な育児放棄
C-PTSD(複雑性心的外傷後ストレス障害)は、幼少期からの虐待やDV、イジメなどの長期的なトラウマ体験によって発症します。
虐待やDV、イジメは、1回で終わるのではなく、繰り返し被害を受けると、C-PTSDを発症するリスクが高まります。
また、幼少期の深刻な育児放棄(ネグレクト)も、C-PTSDの原因のひとつです。ネグレクトとは具体的に、食事を与えない、医療や教育を受けさせない、愛情や関心を示さないなどが挙げられます。
C-PTSDとPTSDの違いは、トラウマ体験の程度と持続期間です。C-PTSDは、PTSDよりも長期的で、より深刻なトラウマ体験によって発症します。
繰り返される虐待
幼少期の虐待は、C-PTSDの原因のひとつです。虐待の例としては、身体的虐待(殴る、蹴る、叩くなど)、性的虐待、心理的虐待(無視、言葉による脅しなど)があります。
子どもは、虐待によって恐怖や否認、回避症状を抱き、話せない状態になることがあります。また、罪悪感や暴力は自分のせいだと考える傾向が高いです。
そのため、長期にわたり虐待を受けていた方は、孤立感を持ち、世間や他人に対して不信感を抱きやすいです。
繰り返し暴力行為を受けた
成人してから、拷問、性的虐待や監禁などの深刻な暴力行為などを繰り返し受けた場合が原因にもなります。
暴力行為を受けると、「気持ちが落ち込む」「自分を責める」などと思うようになります。
上記のような原因などによって、C-PTSDは引き起こされます。しかし、複雑性PTSDは、まだ研究が十分に進んでおらず、その定義も確立されていないのが現状です。
C-PTSDの診断基準は?
- 再体験症状
- 回避症状
- 脅威の感覚の高まり
- 感情コントロールの困難
- 人間関係の困難
- 自分自身を否定的に見る
PTSDとCPTSDは、トラウマ体験によって引き起こされる精神疾患です。
PTSDは、トラウマ体験を思い出してしまう「再体験症状」、トラウマ体験を思い出させるものを避ける「回避症状」、不安や緊張を感じやすくなる「脅威の感覚の高まり」という3つの症状が特徴です。
CPTSDは、PTSDの症状に加えて、感情をコントロールするのが難しかったり、自分自身への価値観が低かったり、対人関係がうまくいかなかったりという症状が特徴です。
CPTSD患者は、必ずPTSDの診断基準を満たしますが、CPTSD患者に対してPTSDの併存疾患の診断は付けないとされています。
C-PTSDの治療方法は?
薬物療法
エビリファイ・炭酸リチウム(リーマス)
ロゼレム・桂枝加芍薬湯・四物湯
攻撃的な言動
リスパダール・炭酸リチウム(リーマス)
ロゼレム・桂枝加芍薬湯・四物湯
被害念慮
ジプレキサ・炭酸リチウム(リーマス)
ロゼレム・桂枝加芍薬湯・四物湯
不眠
レンドルミン
C-PTSDには、根本的な治療薬が存在していません。薬物療法では、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などが使われます。
これらの薬は、症状を軽くしたり、眠りやすくしたりするのに役立ちますが、複雑性PTSDそのものを治すのには十分な効果がないことが多いため、あくまでも症状を緩和するための治療として使われます。
心理療法
トラウマ体験を思い出しながら
不安や恐怖を徐々に減らしていく
認知処理療法 (CPT)
トラウマ体験に対する考えや信念を修正することで
症状を改善していく
眼球運動による脱感作・再処理法 (EMDR)
トラウマ体験を思い出しながら
左右に動く光や音に集中することで
症状を改善していく
複雑性PTSDの治療には、薬で症状を抑える治療と、トラウマ体験と向き合う治療があります。
薬物療法は上記でも解説したように、気分の落ち込みや不安などの症状を抑えることで、日常生活が送りやすくなるようにします。
心理療法には、上記のような種類があり、トラウマ体験を思い出して、その感情や考えと向き合うことで、症状を改善することを目的としています。
C-PTSDの原因となったトラウマを扱う際の注意点
普段の生活に安心感や余裕があるときに
C-PTSDの治療では、普段の生活で安心して余裕を持って過ごせるようにすることが大切です。
トラウマの体験を思い出したり考えたりするとつらくなって、避けたくなることがあります。しかし、避け続けると、トラウマと向き合うことができず、根本的な治療にはなりません。
そのため、薬物療法で症状をコントロールしながら、心理療法でトラウマと向き合っていくことが重要です。
心理療法では、トラウマの体験を思い出して、その感情や考えと向き合います。そのためには、普段の生活で安心して余裕を持って過ごせるようにしておくことが大切です。
トラウマ反応・対処法を把握してから
C-PTSDのトラウマ反応や対処法を知ってから、トラウマと向き合うようにしましょう。
トラウマと向き合うときは、トラウマによって引き起こされる反応や、その反応に対処する方法を知っておくことが大切です。対応方法を間違えると、症状が悪化する可能性があります。
対処法は、つらい記憶を無理やり思い出すだけではありません。自己否定せずに自分自身を温かく見守り、まずは落ち着いることが大切です。
また、トラウマ反応について理解し、つらい状態になってもトラウマにとらわれず、自分で対処できるようになることが重要です。
安心できる相手に対して無理のない範囲で
トラウマと向き合うときは、信頼できる相手と、無理のない範囲で、ゆっくりと行いましょう。
トラウマを思い出したり考えたりすると、とてもつらいものです。そのため、簡単には向き合えず、嫌な記憶を忘れようとすることがあります。しかし、そうすることで、症状は長引く可能性があります。
トラウマと向き合うためには、主治医やカウンセラーと相談しながら、落ち着ける環境で、信頼できる相手と、無理のない範囲で行っていくことが大切です。
C-PTSDの相談はどこにすればいいのか?
専門家の相談先
こころの健康・保健・医療・福祉に関する相談
未治療・医療中断の方の受診相談
思春期問題・ひきこもり相談
アルコール・薬物依存症の家族相談
精神保健福祉センター
こころの健康についての相談
社会復帰についての相談
アルコール・薬物依存症の家族の相談
ひきこもりなど思春期・青年期問題の相談
精神保健福祉全般にわたる相談
いのちの電話
自殺を考えている人からの電話を
匿名で受け悩みを聞く
SNS相談窓口
・こころのほっとチャット
・生きづらびっと
C-PTSDの相談先は、保健所や保健センター、精神保健福祉センターなど、さまざまな専門機関があります。
保健所や保健センターでは、こころの健康や医療に関する相談を幅広く受け付けています。
精神保健福祉センターでは、医療、看護、福祉など、さまざまな分野の専門家が在籍しています。
「カウンセリングを受けたい」「退院後の生活が不安」「仕事に復帰したい」など、メンタルヘルスに関するさまざまな困りごとや悩みを相談することができます。
電話やチャットを使って相談できる窓口もあるので、自分に合った方法で利用してみるとよいでしょう。
精神科・心療内科への受診
C-PTSDの治療には、精神科または心療内科の病院・クリニックを受診することが必要不可欠です。
C-PTSDはこころの病気ですが、めまいや頭痛、不眠などの身体面においても不調があることが少なくありません。
そのため、精神状態や身体の症状などの悩んでいることを相談し、複合的に診察してもらうことが大切です。
精神療法や薬物療法をすることによって、症状を和らげたり、トラウマと向き合えるようにしたり、適切な治療の方向性を探していきます。
精神科訪問看護を利用するという選択肢も
精神科訪問看護は精神科や心療内科に通院され精神疾患と診断されている方、診断はなくとも睡眠障害などで医師が訪問看護が必要と判断された人が対象です。
看護師や作業療法士などの医療スタッフが医師の指示のもと自宅へ訪問し、病状観察や日常生活指導、また家族支援などのサポートを行います。
通常、訪問は医療保険を利用し週3回まで可能で、1回の訪問は30分から90分と決められています。体調や病状に合わせて訪問回数や時間を調整します。
外出が難しい方や精神科への入退院を繰り返している方、ご家族がどのように関わっていけばいいか困っている方は訪問看護を検討してみましょう。
精神科訪問看護ではどんなことをしてもらえるのか?
精神科訪問看護とは?
サービス名 | 精神科訪問看護 |
---|---|
職種 |
・看護師 ・准看護師 ・作業療法士 |
訪問日数 |
原則週3日以内 (※例外もあります。) |
精神訪問看護とは、看護師や保健師などがご自宅(グループホームを含む)に訪問して、ご本人の病気や困りごとに合わせて看護サービスを提供することです。
精神訪問看護では、看護師などの資格をもったスタッフが、症状悪化の防止、服薬指導や病気との付き合い方などを一緒に考え、それぞれの利用者さまに合わせて看護をします。
また、訪問してご本人がでてこられなくても、ご家族に訪問看護を行い、相談を受けさせていただくことも可能です。
精神科訪問看護のサポート内容
- 症状のコントロールや治療の相談
- 日常生活の援助
- 対人面の相談
- 気分転換の援助・健康管理
- 服薬管理状況確認、援助
- 家族の悩みや不安の解消
- 社会資源の活用援助
精神訪問看護を利用する方は、身の回りの世話や食生活がうまくいかず、不眠や過眠によって生活リズムが乱れるなど、さまざまな悩みを抱えています。
そのため、精神科訪問看護では、日常生活の援助や服薬管理のサポートなどを行い、社会復帰を支援します。また、ご家族の悩みや不安にも寄り添い、本人と家族が一緒に回復できるようにケアします。
看護師や作業療法士などのスタッフが、ご自宅や施設などに訪問し、治療のサポートやケアを行います。
精神科訪問看護ならシンプレ看護ステーションへ!
シンプレ訪問看護ステーションの看護内容
C-PTSD・適応障害・うつ病
統合失調症・双極性障害・不安障害
パーソナリティ障害・アルコール依存
知的障害・発達障害・精神疾患全般
主な看護内容
生活支援・症状の悪化防止・服薬支援
社会復帰へのサポート・家族の方への支援
シンプレは、精神疾患に特化した訪問看護ステーションです。上記の他にも、幅広い精神疾患をお持ちの方に、ご自宅で自分らしい生活を送っていただけるよう、自主性を尊重した看護サービスを提供しています。
また、病院や行政、在宅などの関係機関との情報共有を行い、それぞれの専門性を活かして、治療や社会復帰をサポートしています。
シンプレは、訪問看護を通して、利用者の不安に寄り添い、治療への頑張りを一緒に共有し、心から安心できる居場所づくりをお手伝いします。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域は主に上記を中心に、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
また、HPのほかにもTwitterやLine、TikTokなどのSNSでも情報を発信していますので、ご覧ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ:C-PTSDかどうかをチェックして早めに正しい対策をとっておこう!
C-PTSDのチェック方法やどのような出来事が原因となるのかについて解説してきました。C-PTSDの治療は、簡単ではありません。薬物療法だけ行えば良いわけではなく、いろいろな治療に取り組みます。
トラウマに対してしっかりと向き合う必要があり、日常生活から改善をして余裕を持たせることが大事となってきます。また心理的にも身体的にもつらく、家族や周囲のサポートが必要です。
シンプレ訪問看護ステーションでは、そんな方に対して病気のケアや社会復帰への支援を行っています。
またご家族へのサポートも行うことで、C-PTSDに関わる人たちの生活を看護の立場から支援いたします。C-PTSDでお悩みの場合には、ぜひシンプレ訪問看護ステーションにご相談ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
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