発達障害のグレーゾーンとは?特徴と相談先|シンプレ訪問看護
「うちの子は発達障害なのかもしれない」「自分はまわりとどこか違う気がする」——そんな思いから発達障害のグレーゾーンという言葉にたどり着く方は少なくありません。発達障害のグレーゾーンとは、発達障害の特性はあるものの、診断基準をすべては満たさず、はっきりとした診断名がつかない状態を指す通称とされています。この記事では、発達障害のグレーゾーンについて、子ども・大人それぞれに見られる特徴や困りごと、受診や相談の進め方、そして診断を受けたあとに在宅生活を支える訪問看護までを、やさしく整理してお伝えします。
発達障害のグレーゾーンとは

発達障害のグレーゾーンとは、発達障害の特性が見られるものの、診断基準をすべては満たさないため、確定診断がつかない状態を指す通称といわれています。医学的に定められた診断名ではなく、あくまで通称として使われている言葉です。定型発達と発達障害のあいだに明確な線を引くことは難しく、その境目あたりの状態をグレーゾーンと呼んでいる、と考えるとイメージしやすいかもしれません。
発達障害のグレーゾーンと診断の関係
グレーゾーンだからといって、特性が弱い・悩みが浅いという意味ではありません。診断基準を満たさなくても、特性による困りごとや生きづらさを抱えている方は少なくないとされています。むしろ「発達障害がある」とはっきり言えないことで周囲の理解を得にくいという、グレーゾーンならではの悩みが生じやすいともいわれています。診断がつくかどうかは、最終的に医師が一人ひとりの状態を丁寧に見て判断するものです。
定型発達と発達障害のあいだ
発達のあらわれ方には大きな個人差があります。年齢相応に発達が進む状態を定型発達と呼びますが、定型発達・グレーゾーン・発達障害の三つは、くっきり区切られているわけではなく、なだらかに連続していると考えられています。同じ特性でも、本人を取り巻く環境や周囲の理解によって、困りごとの大きさは変わってくるとされています。
診断がつかないとされる理由
発達障害と似た特性があっても診断がつかない背景には、特性のあらわれ方が軽い、環境のなかでうまくカバーできている、受診のタイミングで症状がそろって確認されにくい、といった事情があるといわれています。大切なのは「診断名があるかどうか」よりも、いま本人が何に困っているかです。発達障害かもしれないと悩んだときは、自己判断で決めつけず、専門の医療機関に相談することから始めるのがおすすめです。
発達障害のグレーゾーンに見られる主な特徴

グレーゾーンの特徴は、発達障害そのものと共通する部分が多いとされています。発達障害は大きく、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、限局性学習症(SLD)などに分けられ、グレーゾーンでもこれらの傾向が部分的にあらわれることがあると考えられています。ここではタイプごとに見られやすい特徴を整理します。あくまで一般的な傾向であり、あらわれ方は一人ひとり大きく異なる点に注意してください。
ASDの傾向が見られるケース
自閉スペクトラム症の傾向があると、相手の気持ちや場の空気を読み取ることに難しさを感じたり、こだわりが強かったり、予定の変更が苦手だったりすることがあるといわれています。グレーゾーンの場合は、こうした特性が場面によって目立つ程度で、いつも困っているわけではないこともあります。本人なりに工夫して周囲に合わせている分、疲れをためやすい傾向があるとも考えられています。
ADHDの傾向が見られるケース
注意欠如・多動症の傾向があると、忘れ物やケアレスミスが多い、集中が続きにくい、思いついたことをすぐ口にしてしまう、といった様子が見られることがあるとされています。グレーゾーンでは、努力不足と誤解されやすいのが悩みの一つです。本人は一生懸命取り組んでいても結果に結びつきにくく、自信を失ってしまうこともあるといわれています。
学習面の苦手が見られるケース
限局性学習症の傾向があると、全体の知的な発達に遅れはないのに、読む・書く・計算するなど特定の学習だけが極端に苦手、ということがあるとされています。ほかの特性が目立たない場合、学習面のつまずきが本人の努力不足と受け取られてしまうこともあります。学校や職場での困りごとが続くときは、一人で抱え込まず、専門機関に相談することが大切です。
子どもの発達障害のグレーゾーンに見られるサイン

子どもの場合、グレーゾーンの特性は年齢や場面によってあらわれ方が変わるといわれています。生まれ持った特性は言動に出やすいため、特性が強い場合は乳幼児健診などで早くに気づかれることもありますが、グレーゾーンでは他者との関わりが増える就学後に目立ってくることが多いとされています。保護者として気になるサインを知っておくと、相談のタイミングをはかりやすくなります。
年齢によって変わるあらわれ方
幼児期は、こだわりの強さや切り替えの難しさ、落ち着きのなさなどが見られることがあるといわれています。小学生になると集団行動や友だち付き合い、中学・高校では学習や対人関係の複雑さのなかで、つまずきが表面化することがあると考えられています。同じ子でも、成長や環境の変化とともに困りごとの中身は移り変わっていくとされています。
学校生活で目立ちやすい場面
授業中に集中が続かない、忘れ物が多い、友だちとのやりとりですれ違いが起きやすい、グループ活動が苦手といった様子は、学校生活のなかで気づかれやすいサインです。先生から指摘を受けて初めて気にかけるご家庭もあります。気になることがあれば、担任やスクールカウンセラーと連携しながら、専門機関への相談を検討するとよいでしょう。
保護者が相談を考えるきっかけ
「集団のなかで浮いて見える」「同じ注意を何度もしてしまう」「本人がつらそうにしている」——こうした積み重ねが、相談を考えるきっかけになることが多いようです。子どもの場合、診断は専門の小児科や児童精神科などの医師が行います。グレーゾーンかどうかを家庭だけで判断しようとせず、早めに相談することで、その子に合った関わり方の手がかりが見つかりやすくなります。
大人の発達障害のグレーゾーンに多い困りごと

大人になると、社会性が求められる仕事の場面で困りごとが生じやすいといわれています。子どもの頃は周囲のサポートで気づかれなかった特性が、就職して人との関わりや業務が増えるなかで初めて表面化するケースも多いとされています。大人になってから自覚する人も少なくないのが、グレーゾーンの特徴の一つです。
仕事の場面で表面化しやすい
段取りを組むのが苦手、複数の作業を同時に進めにくい、締め切りの管理が難しい、細かいミスが続く——こうした困りごとは、仕事の場面で表面化しやすいとされています。本人の努力不足ではなく、仕事内容や環境が特性に合っていないことが背景にある場合もあるといわれています。自分の得意・不得意を整理しておくことが、働き方を考えるうえで役立ちます。
人間関係やコミュニケーションの悩み
会話の意図を受け取りにくい、雑談の輪に入りづらい、思ったことをそのまま伝えてしまう、といったコミュニケーション面の悩みも多いとされています。なんとなく周囲から浮いていると感じて、自分を責めてしまう方もいます。特性を理解し、伝え方や関わり方を工夫することで、すれ違いがやわらぐこともあると考えられています。
二次的な不調につながることもある
困りごとが続いて無理を重ねると、気分の落ち込みや不安、不眠といった二次的な不調につながることもあるといわれています。こうした状態が続くときは、発達障害かどうかを自分で見定めようとするより、まず心身の不調そのものを医療機関に相談することが大切です。つらさを一人で抱え込まないことが、回復への第一歩になります。
発達障害のグレーゾーンとの向き合い方と相談先

グレーゾーンと向き合ううえで土台になるのは、一人で抱え込まず相談することです。診断がつくかどうかにかかわらず、困りごとへの対処法が役立つことはあるとされています。ここでは、相談先や環境の工夫、周囲のサポートについて整理します。なお、診断そのものは医師が行うものなので、気になることがあれば医療機関への相談を軸に考えるのがおすすめです。
診断は医師に相談して受ける
大人は精神科や心療内科、子どもは専門の小児科や児童精神科などで、医師が診察を行います。発達障害かどうかを判断するのも、診断名をつけるのも医師の役割です。インターネットのチェックだけで決めつけず、まずは受診して相談することが大切です。どこを受診すればよいか迷うときは、お住まいの市区町村の窓口や保健センターに尋ねるとよいでしょう。
特性に合わせた環境の工夫
困りごとは、特性に合わせて環境を整えることでやわらぐことがあるといわれています。やることを書き出して見える化する、予定をこまめに確認する、集中しやすい場所を選ぶなど、自分に合った工夫を少しずつ取り入れることが助けになります。職場では合理的配慮を相談できる場合もあります。工夫は特性をなくすものではなく、暮らしや仕事を続けやすくするための支えと位置づけるとよいでしょう。
家族や周囲ができるサポート
本人を支える家族にとって、特性を理解しようとする姿勢そのものが大きな支えになります。できないことを責めるのではなく、得意を生かす関わりを意識すると、本人の安心につながりやすいと考えられています。家族だけで抱え込まず、医療機関や相談窓口、後述の訪問看護といった専門職の手も借りながら、無理のない支え方を一緒に探していくことが大切です。
発達障害の診断後に在宅生活を支える訪問看護

訪問看護は、看護師などが自宅を訪ね、療養生活を支えるサービスです。ただし精神科の訪問看護は、主治医が交付する精神科訪問看護指示書が前提になります。つまり、まず医療機関を受診し、医師が必要と判断して指示書を出すことが利用の出発点です。受診や診断がまだの段階では、いきなり訪問看護を始めるというより、受診して状態を相談するところから、と考えておくとよいでしょう。気分の落ち込みや不安など二次的な不調で通院している場合に、主治医の判断で対象になることもあります。
生活リズムや体調を一緒に整える
診断を受けて訪問看護を利用する場合、看護師は睡眠や食事といった生活リズム、その日の体調や気持ちの変化を一緒に確認していきます。何かを一方的に指導するというより、本人のペースに合わせて、これまでの過ごし方を踏まえながら整え方を一緒に考えていくのが基本です。困ったときに相談できる相手が定期的に来てくれること自体が、安心につながるといわれています。
服薬や受診の継続を支える
薬が処方されている場合は、飲み忘れがないか、体調に変化がないかを一緒に確認します。気になる様子があれば、看護師が観察した内容を主治医に報告し、診療につなぐ橋渡しを担います。薬の種類や量を決めるのは主治医であり、看護師が判断するものではありません。通院を続けることが負担になりやすい方には、受診日を忘れないよう声をかけたり、体調の変化を主治医に報告したりして、通院を続けやすくなるよう生活面からサポートします。
対人や就労の悩みの相談にのる
人付き合いの難しさや、働き続けるうえでの不安など、暮らしのなかの悩みを言葉にできる場としても訪問看護は役立ちます。必要に応じて、福祉や就労支援などの専門の窓口へつなぐお手伝いもします。訪問の頻度は医療保険のルールにもとづき、状態やニーズをふまえてステーションと相談しながら決めていきます。制度や料金は年度や状況により変わることがあるため、最新の内容は各窓口でご確認ください。
発達障害の在宅療養を支えるシンプレ訪問看護ステーション

ここまで見てきたように、グレーゾーンとの向き合い方の出発点は受診と相談で、訪問看護は診断を受けた方の在宅生活を支える役割を担います。シンプレ訪問看護ステーションは精神科に特化した訪問看護を行っており、発達障害をはじめとする心の不調を抱える方とご家族を、暮らしの面から支えています。
シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレ訪問看護ステーションでは、精神疾患や発達障害などへの支援に携わってきた専門職が自宅を訪問し、体調や生活リズムの確認、服薬を続けるための支援、対人面の悩みの相談などを行います。何かを一方的に教えるのではなく、一人ひとりのペースを大切にしながら、これまでの暮らし方を一緒に確認し、迷ったときに相談できる存在であることを心がけています。ご本人だけでなく、支えるご家族の不安に寄り添う相談も大切にしています。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
- 東京23区
- 立川市
- 武蔵野市
- 三鷹市
- 府中市
- 昭島市
- 調布市
- 西東京市
- 小金井市
- 小平市
- 日野市
- 東村山市
- 国分寺市
- 国立市
- 福生市
- 狛江市
- 東大和市
- 清瀬市
- 東久留米市
- 武蔵村山市
- 多摩市
- 稲城市
- 和光市
- 朝霞市
- 志木市
- さいたま市
- 蕨市
- 川越市
- ふじみ野市
- 所沢市
- 川口市
- 戸田市
- 富士見市
- 新座市
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
訪問の頻度は週1〜3回が目安で、状態によっては医師の指示にもとづき回数を調整することもあります。1回の訪問はおおむね30〜90分で、土曜・祝日のご相談にも対応しています。ご本人への支援に加えて、ご家族からの困りごとの相談も承っていますので、無理なく続けられる関わり方を一緒に考えていきましょう。※お受けできる内容は、時期・対応エリア・ご本人の状態によって異なり、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。また、精神科訪問看護のご利用には主治医の指示書が必要です。まずはお問い合わせから対応可否をご確認ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
発達障害のグレーゾーンと向き合いながら自分らしく暮らしていくために

発達障害のグレーゾーンとは、発達障害の特性はありながら診断基準をすべては満たさない状態の通称とされ、子どもにも大人にも見られます。診断名があるかどうかよりも、いま何に困っているかに目を向けることが大切です。気になることがあれば、自己判断で決めつけず、まずは医療機関や相談窓口に相談することから始めてみてください。診断を受けて支援が必要になったときには、訪問看護のような専門職の手を借りながら、暮らしを整えていく方法もあります。シンプレ訪問看護ステーションは、発達障害や心の不調を抱える方とご家族が自分らしく在宅生活を続けられるよう、相談しやすい距離でそっと寄り添っていきます。一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
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※本記事は執筆時点の一般的な情報をまとめたものです。発達障害のグレーゾーンは医学的な診断名ではなく通称であり、診断は医師が行います。制度や保険のあつかいは年度の改定・地域・ご本人の状態により異なる場合があります。また、シンプレ訪問看護ステーションがお受けできる内容は、時期・対応エリア・ご本人の状態によって異なり、精神科訪問看護のご利用には主治医の指示書が必要で、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。ご利用を検討される際は、お問い合わせから対応可否をご確認ください。参考:厚生労働省「令和4年 生活のしづらさなどに関する調査」/武田薬品工業「大人の発達障害ナビ」/各医療機関・自治体の公開情報。最新・正確な内容は各窓口でご確認ください。