PTSDの治し方をご紹介します

PTSDの治し方について気になっていますか?
今回は、PTSDにはどんな治療方法があるのか、どんな薬があるのか、などについて詳しく説明してきます。
PTSDの症状がつらくて働けなくなってしまったり、薬を飲むことが嫌になってしまったりしているかたは、訪問看護を利用するのもおすすめです。それではまず、PTSDの治療法から見ていきましょう。
PTSDの治し方をチェック

薬物療法
・抑うつ気分
・不安
・緊張を和らげる
セルトラリン
・不安
・落ち込み
・無気力
・眠れない等の症状改善
薬物治療と言っても、PTSDを完全に治せる治療薬は開発されていません。今回紹介する薬を含めて、病院で処方されるものは症状を緩和させるために服用します。
パロキセチンとセルトラリンは、ともにSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類される薬です。
セロトニンの活動を強めることにより、不安や緊張を和らげる効果があります。セルトラリンよりもパロキセチンの方が効果的には強力です。
しかし、パロキセチンは副作用も強いため、服用は必ず医師の指示に従うようにしてください。
持続エクスポージャー療法
持続エクスポージャー療法とは、アメリカで開発されたPTSDのための認知行動療法になります。数ある治療法の中でもPTSDに対して、高い治療効果を発揮する方法です。
PTSDの原因となる物事や恐怖を感じる環境や状況について、安全な環境で患者が向き合い考えることでPTSDを克服していきます。
しかし、物事に対しての考え方を整えることにより、強い恐怖心も徐々に和らいでいきます。
眼球運動脱感作療法
眼球運動脱感作療法は、PTSDの治療に対して根拠が示されている治療方法です。英語名の頭文字をとり、EMDRとも呼ばれています。
適応的情報処理の理論をもとに作成された方法です。眼球運動などにより脳に直接刺激を与えることで、脳の情報処理能力を活性化させます。
自分自身に対して、もしくは物事に対しての物の捉え方が改善されると、PTSDのトリガーに対しても本来の物の見方で判断することができるようになります。
例えば、自動車事故で車に恐怖を覚えても、EMDRで治療を行うことで車=事故ではなく車=車と正しく理解できるようになるのです。
対人関係療法
人は自分ではどうすることもできない衝撃的な出来事などに出会ったとき、今まで信じていたことや環境から切り離されたような感覚に陥ることがあります。
この切り離された感覚を元に戻し、周囲の人たちや世界とのつながりを再確認するのが対人関係療法です。
この方法の特徴は、過去のつらい体験を思い出さなくても良い点です。名前にもある通り、対人関係に焦点を当て、医師や臨床心理士と共に安心できる環境を探していきます。
PTSDは治る疾患です。今回紹介した方法を行う、もしくは併用することで日常生活を取り戻すことができます。
PTSDの症状って何があるの?

PTSDの主な症状
- 回避
- 認知の歪み
- 覚醒亢進症状
- 解離症状
- 記憶の問題
PTSDの代表的な症状を上記にまとめています。症状が1つだけの時もあれば、複数表れる場合もあります。
どの症状も軽度であれば、それほど問題はありません。しかし、重度になってくると日常生活や仕事、対人関係に支障をきたす場合もあるので注意してください。
例えばよくある事柄や物がPTSDの原因の場合、回避行動が強く出ると家から出られなくなることもあります。
また、解離症状でボーとする状態が続くと、仕事でのミスが増え評価が落ちることにも繋がりかねない状況に陥ります。
PTSDの原因と種類
PTSDにも種類があります。それは単純性か複雑性かに分けられます。両者は似通っているようにも見えますが、決定的な違いがあります。どのような違いがあるのかを、下記でチェックしてみましょう。
単純性PTSD
PTSDは原因となる事柄によって、2つに分けられています。その1つが単純性PTSDで、突発的な事故や大きな災害で命の危機を体験することで発症するPTSDです。
命に係わる大きな事柄を体験すると、人は心に大きな傷を負います。ただし、PTSDが発症した人すべてに治療が必要なわけではありません。
症状が軽ければ、時間が経つにつれて記憶が薄れPTSDの症状が軽減する方も一定数存在します。
複雑性PTSD
複雑性PTSDとは、長い期間暴力や虐待にさらされたことで発症したPTSDのことです。DVや幼少期の虐待、性暴力などは分かりやすい例になります。
他にも、まったく世話をされないネグレクトや兄弟間での扱いの差、頻発する両親のケンカなど原因となる事柄は多種多様です。
同じ環境で育ったとしても、PTSDを発症する人と発症しない人がいるように、何を辛いと感じるかは人それぞれと言うことです。
PTSDと併発しやすい疾患

うつ病
・抑うつ気分
・眠れない
・落ち着かない
・死にたくなる
うつ病は、気分の落ち込みなどが長期間続いている際に診断される疾患です。
うつ病は過度なストレスにさらされることで、脳の機能が正常に働かなくなり物事に対して否定的になるなどの症状が表れます。
治療法は薬物治療や精神療法などです。ただし、原因となるストレスや環境が異なるので、治療法もそれに合わせて患者ひとりひとり個別に設定されます。
また、気分が必要以上に高まっている躁状態とうつ状態を繰り返す双極性障害という疾患もあるので注意が必要です。
アルコール依存症
・飲酒衝動が強い
・つい飲みすぎてしまう
・お酒がないと落ち着かない
アルコール依存症は、大量の酒を長期間摂取することで酒に対して依存する症状のことです。アルコールが体内から抜けるときに症状が表れます。
手の震えや苛立ちなどは代表的な症状ですが、その他にも頭痛や下痢、不眠などの症状もあります。毎日晩酌をする方など、習慣的に飲酒を行っている方は注意してください。
治療は開始が早ければ早いほど効果があります。依存症と診断される手前で治療を始めれば、治療期間も短く費用もそれほどかかりません。
睡眠障害
・不眠
・過眠
・生活リズムの乱れ
睡眠障害とは、睡眠に何かしらの問題を抱えている状態のことを言います。また、睡眠障害は不眠の別称ではありません。
睡眠障害に多いのは不眠で間違いありませんが、それ以外にも昼間の強い眠気や睡眠中の病的な行動などがあげられます。
原因も様々で、主に生活習慣の乱れやストレスなどです。場合によっては服用している薬の副作用が原因となることもあります。
治療法も原因や症状によって変わり、睡眠薬による治療一択ではありません。生活リズムの正常化や睡眠時無呼吸症候群であれば睡眠薬の減量に挑戦することもあります。
統合失調症
・幻覚
・妄想
統合失調症の代表的な症状が妄想や幻覚です。罹患(りかん)率が高いとされる疾患で、現在のデータでは100人に1人が罹患しています。
長年研究が進められていますが、確かな原因はいまだ解明されていません。ただし、統合失調症の治療のために開発された抗精神病薬で治療が行えます。
個人差がありますが、薬物治療に精神療法やリハビリを併用することも多い疾患です。薬物治療で症状が治まっても、治療薬は飲み続けてください。
自己判断で止めてしまうと再発してしまう可能性があります。
治療の手助けができるのは精神科訪問看護

訪問看護とは?
訪問看護は主に地域で自宅療養している方に対して、自宅に訪問し医療ケアを行うサービスです。医師の指示があれば、点滴などの医療行為もできます。
精神科訪問看護とは、訪問看護の中でも精神疾患に特化したサービスになります。スタッフは専門知識と経験を有しているので、より的確なサポートを受けることが可能です。
訪問看護の使用に年齢制限はなく、医師が必要と判断すれば使用することができます。希望する方は、主治医に相談してみてください。
精神科訪問看護のメリット
ここで訪問看護のメリットを見ていきましょう。通院や入院看護とは違った恩恵が得られますので、知っておいて損はありませんよ。
自宅でリラックスして看護を受けられる
自宅が患者にとってリラックスできる場なのであれば、自宅での療養は患者にとっても大きなメリットがあります。
入院などで環境が大きく変化すると、それをストレスに感じてしまう人もいるからです。設備が整い安全な病院ではありますが、最適でない方もいるということになります。
また、リラックスできる場であれば、訪問看護のスタッフを受け入れやすくもなります。お互いがリラックスしていれば、スタッフと患者との信頼関係も築きやすくなるのです。
コミュニケーションによる病状の観察
訪問看護のスタッフは、サポートだけでなく患者の様子も観察しています。患者の変化に気付き、症状が悪化したりしていないか確認するためです。
症状の中には、一定の条件を満たさないと発現しない症状もあります。その症状を確認し、主治医へ報告し診療に役立てることも可能です。
家族では気づきにくい事も、専門知識を持つ看護師などであれば気付けることがたくさんあります。
他の福祉サービスとの連携がとりやすくなる
訪問看護は地域に密着した活動を行う施設です。そのため、その地域の行政や福祉サービスのことをよく理解しています。
利用者が望む目的に向けて、必要であれば情報を提供し利用者と関連機関との橋渡し的なサポートも行うことが可能です。
関連機関と連携を図ることにより、より質の高い自宅療養を行えます。また、家族が地域から孤立することなく日常生活を送ることもできるのです。
精神疾患をお持ちならシンプレへ

シンプレ訪問看護ステーション
こころの健康問題をひとりで抱えて悩むのではなく、相談することが大切です。
シンプレ訪問看護ステーションは精神科に特化した訪問看護サービスを提供しております。
精神疾患に対する看護を行いたいという気持ちの強い看護師が集まっており、精神疾患から依存症まで幅広い症状に対して訪問看護を行っています。
患者さんが持つ病気とどう向き合っていくかを看護師が一緒に考え、患者さんらしさを失わないよう自立した生活をするためのサポートを心がけています。
シンプレ訪問エリア
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<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・武蔵野市
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・新座市※1部エリア
現在の対応エリアは、上記を中心となっております。
今後はさらに事業を拡大していく予定となっており、上記エリア外でも対応できる場合もあります。
お気軽に電話や問い合わせフォームでお問い合わせください。
まとめ

今回は、PTSDの治し方について見てまいりました。
PTSDの治療は通常、通院形式をとり生活の場は自宅です。そのため、自宅療養で薬の管理や日常生活に不安がある方は訪問看護を検討してみてはいかがでしょうか。
シンプレ訪問看護ステーションでは、お子さまからお年寄りまで幅広い考え方、価値観を大切にして寄り添います。
PTSDなどの精神疾患でお悩みの方は、わたしたちにご相談ください。
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