在宅血液透析を支える訪問看護と費用|シンプレ訪問看護
自宅で血液透析を行う「在宅血液透析」は、通院の負担を減らし、自分の生活リズムに合わせて治療を続けられる方法として選ぶ方が増えています。一方で、家で本当に続けていけるのかという不安を抱えて調べる方も少なくありません。この記事では、在宅血液透析指導管理と訪問看護について、訪問看護が在宅血液透析でどんな支えになるのか、使える保険や費用のしくみ、ご家族・介助者への支援までを、できるだけやさしく整理してお伝えします。
在宅血液透析とはどんな治療か

在宅血液透析とは、医療機関ではなく自宅に透析装置を置き、自分のペースで血液透析を行う治療法です。通院透析が週3回・1回4時間ほどの決まった時間に縛られるのに対し、在宅では夜間や早朝など生活に合わせた時間に行いやすく、回数や時間を増やしやすいことから、体への負担をやわらげやすいといわれています。在宅血液透析を続けるには、ご本人と介助者がトレーニングを受け、安全に操作できるようになることが前提になります。
在宅血液透析の特徴
在宅血液透析のいちばんの特徴は、治療の主役がご本人になることです。装置の立ち上げ、回路のセット、シャントへの穿刺、開始・返血の操作、後片づけまでを、ご本人が中心になって行います。自分の生活に治療を合わせやすい点が大きな魅力ですが、その分、機器や体調を自分たちで見守る責任も伴います。だからこそ、困ったときに相談できる支えがあるかどうかが、長く続けるための鍵になります。
施設で行う透析との違い
施設透析では、穿刺や装置の操作、緊急時の対応をすべて医療スタッフが担います。一方の在宅血液透析では、それらをご本人と介助者が担うかわりに、通院の負担が軽くなり、透析の時間や回数を生活に合わせやすくなります。ただし自宅に装置と水処理装置を置くスペースや、電気・水道の工事が必要になることが多く、住まいの条件を事前に確認しておく必要があるとされています。
自宅で行うために必要な準備
自宅で透析を行うには、透析装置と水処理装置を設置する場所、1か月分ほどの透析材料を保管するスペースが必要になります。あわせて、電気容量の確認や給排水の工事、床の補強などが求められる場合もあります。賃貸住宅でも、管理会社へ相談したうえで原状回復しやすい工事方法で対応できるケースがあるといわれています。まずは透析施設の医師やスタッフに、自宅で実施できるかを相談するところから始めるのが安心です。
在宅血液透析に向いている人と始め方

在宅血液透析は、ご本人が主体的に治療に取り組めること、支えてくれる介助者がいること、そして自宅に設備を整えられることが、始めるうえでの大きな目安になるとされています。仕事や子育てなどで通院の時間を取りにくい現役世代の方が、在宅血液透析を選ぶことも多いといわれています。
在宅血液透析を選ぶ理由
在宅血液透析を選ぶ方の多くは、自分の生活を大切にしながら治療を続けたいという思いを持っています。透析の時間を自分で決められるため、仕事や家庭との両立がしやすく、通院の往復にかかる時間や体力の負担も減らせます。ご自宅で落ち着いて治療できることも、続けやすさにつながると考えられています。
介助者の役割と負担
在宅血液透析は、ご本人と介助者が一緒に行う治療です。介助者は、ご本人がどうしても一人ではできない部分を手伝い、万が一のときに施設へ連絡するといった役割を担います。ただし負担が偏りすぎないよう、近年は「ご本人が中心に行い、介助者は最小限の操作を覚える」という形をとる施設も増えているとされています。介助を続けるなかでの負担は、長く治療を続けるうえで見過ごせない課題なので、無理のない体制をつくることが大切です。
トレーニングと導入の流れ
導入までは、透析施設の外来を受診し、医師が在宅血液透析に適しているかを判断するところから始まります。適していると判断されれば、装置の操作や自己穿刺、出血など万が一のときの対応を、段階を踏んで練習していきます。トレーニング期間は施設によって異なり、おおむね数か月かけて行われることが多いようです。並行して自宅の工事や下見も進めます。始めてからも、定期的な通院で体調や透析の状態を確認していくことになります。
在宅血液透析を支える訪問看護の役割

在宅血液透析では、訪問看護が心強い支えになります。とはいえ、訪問看護師が透析そのものを代わりに行うわけではありません。透析の方法や条件を決めて指示するのは透析施設の主治医で、看護師は観察と相談、橋渡しを担う立場です。ご本人や介助者がこれまで続けてきたやり方を一緒に確認しながら、安心して続けられるように寄り添います。
シャントやバスキュラーアクセスの観察
血液透析を続けるうえで、血液の出入り口となるシャント(バスキュラーアクセス)の状態を保つことはとても大切です。訪問看護では、シャント周囲の腫れや痛み、血液の流れる音などを観察し、変化に早く気づけるように見守ります。気になる変化があれば主治医へ報告し、受診の必要性を一緒に考えます。日々のケアの仕方をご本人・ご家族と確認することもできます。
体調の見守りと合併症の早期発見
透析を行っていると、血圧の変動やむくみ、体重の増減など、体調の変化があらわれることがあります。訪問看護では、こうした全身の状態を定期的に観察し、合併症の兆しを早めに見つけられるように努めます。気になる点を主治医へ伝えることで、治療の調整につなげやすくなると考えられています。自宅での暮らしの様子を踏まえた見守りができるのも、訪問看護ならではの強みです。
手技や機器の不安に相談できる安心
在宅血液透析を続けていると、「この操作で合っているだろうか」「アラームが鳴ったときどうすればいいのか」といった不安が出てくることがあります。訪問看護では、これまでのやり方を一緒に確認しながら、迷ったときに相談できる相手として伴走します。ご本人と介助者だけで抱え込まず、相談できる相手がいることは、治療を長く続けるうえで大きな安心につながります。なお、在宅血液透析を受けている状態は手厚い管理が必要とされる状態にあたるため、必要に応じて訪問の回数や時間を調整しやすいしくみもあります。
在宅血液透析と訪問看護で使える保険

在宅血液透析を受けている方が訪問看護を利用するとき、医療保険と介護保険のどちらを使うかは、年齢や要介護認定の有無によって決まります。在宅血液透析指導管理を受けている状態は、手厚い管理が必要な状態として「別表8」に当てはまります。仕組みを知っておくと、費用の見通しが立てやすくなります。
医療保険が基本になる場合
40歳未満の方や、要介護認定を受けていない方は、訪問看護の利用に医療保険が基本となります。在宅血液透析を選ぶ方には現役世代も多く、その場合は医療保険でのご利用が中心になります。自己負担の割合は年齢や所得によって1〜3割と決まっています。
別表8に当てはまる状態
在宅血液透析指導管理を受けている状態は「別表8」に当てはまり、訪問看護を手厚く受けやすくなります。具体的には、1回の訪問時間を長くしたり、必要に応じて訪問回数を増やしたりしやすくなるほか、計画的な管理に対する特別管理加算の対象にもなります。これは制度上のしくみとして決まっているもので、実際にどう利用できるかは状態や主治医の指示によって変わります。
介護保険を使う場合との違い
要介護認定を受けている高齢の方の場合は、訪問看護も介護保険でのご利用が原則となります。別表8に当てはまるだけでは、医療保険に切り替わるわけではない点に注意が必要です。別表8による手厚い特例は医療保険でも介護保険でも使えますが、介護保険の場合は他の介護サービスと合わせた支給限度額の範囲内で利用することになります。どちらの保険になるか、どう組み合わせると無理がないかは、主治医やケアマネジャー、訪問看護ステーションに相談すると整理してもらえます。なお、保険のしくみは年度の改定で変わることがあるため、最新の内容は各窓口でご確認ください。
在宅血液透析にかかる費用と負担を軽くする制度

透析には高額な医療費がかかりますが、長く続ける治療だからこそ、負担を軽くするための制度がいくつも用意されています。使える制度を組み合わせれば負担を大きく抑えられることが多く、費用の不安は手続きを支えてくれる窓口に相談しながら解消していけます。
特定疾病療養受療証で自己負担を抑える
人工透析を受けている慢性腎不全の方は、加入している健康保険に申請して「特定疾病療養受療証」の交付を受けられます。これを医療機関の窓口に提示すると、透析にかかる自己負担額が1か月1万円までに抑えられます(所得の高い方は月2万円)。長く続く治療の費用見通しが立てやすくなる、大切な制度です。
身体障害者手帳と医療費助成
人工透析を受けている方は、腎臓の機能障害として身体障害者手帳1級の対象になることが多いといわれています。手帳を取得すると、お住まいの自治体の重度心身障害者医療費助成などを利用でき、特定疾病療養受療証で1万円になった自己負担分が、さらに軽くなる場合があります。下の表は健康保険の自己負担分の目安です。
| 制度 | 窓口での自己負担の目安 |
|---|---|
| 健康保険のみ | かかった医療費の1〜3割 |
| 特定疾病療養受療証 | 1医療機関あたり月1万円(所得により2万円) |
| 手帳+自治体の医療費助成 | 住民税非課税ならほぼ自己負担なしの場合も |
※表の割合・金額は健康保険の自己負担分で、最終的な支払い額とは限りません。住民税非課税の方は実質無料になることもあるとされています(自治体によって所得制限や扱いが異なります)。入院時の食事代や、介護保険で受けるサービスの費用は助成の対象外です。
自宅で透析を行うときの光熱費など
在宅血液透析では、透析装置や基本的な医療材料は施設から無料で貸し出されることが多い一方、自宅で使う電気代・水道代はご自身の負担になります。目安として月5,000〜20,000円程度かかるといわれ、回数や時間、地域によって幅があります。導入時には設置のための工事費がかかる場合もあります。どの制度が使えてどれだけ負担が軽くなるかは、医療ソーシャルワーカー(MSW)や自治体の窓口が一緒に整理してくれるので、一人で抱え込む必要はありません。費用や制度の内容は年度の改定で変わることがあるため、最新の情報は各窓口でご確認ください。
在宅血液透析で家族や介助者を支える仕組み

在宅血液透析は、ご本人だけでなく、支える介助者やご家族の存在があってこそ続けられる治療です。だからこそ、介助者が無理なく続けられることが、在宅血液透析を長く続けるうえでとても大切になります。
介助者の負担を軽くする工夫
介助の負担が一人に偏ると、続けることがつらくなってしまうことがあります。介助者を複数で分担したり、ご本人が行える操作を増やしたりして、負担を分け合う工夫が役立つとされています。訪問看護では、介助の方法を一緒に確認したり、困っていることを聞き取って整理したりと、実務的な相談に応じることができます。生活面の手伝いが必要なときは、訪問介護など使える制度への橋渡しも行えます。
困ったときに相談できる先
在宅血液透析を続けるなかで不安や困りごとが出てきたときは、一人で抱え込まずに相談できる先を知っておくと安心です。透析施設の主治医やスタッフ、訪問看護ステーション、医療ソーシャルワーカー(MSW)、自治体の窓口などが、それぞれの立場から支えてくれます。多くの訪問看護ステーションでは24時間対応の体制を整えているとされていますが、実際に利用できるかは事業所によって異なるため、契約の前に確認しておくとよいでしょう。相談できる相手が複数いることが、ご本人にとってもご家族にとっても心の支えになります。
在宅血液透析の在宅療養を支えるシンプレ訪問看護ステーション

シンプレ訪問看護ステーションは、精神科の訪問看護に強みを持ちながら、医療・介護の訪問看護にも対応しています。在宅血液透析を続けるなかでの体調の見守りや、ご本人・ご家族の不安に寄り添う支えを、生活に近い立場からお手伝いします。
シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレ訪問看護ステーションでは、ご本人とご家族の暮らしに寄り添うことを大切にしています。これまでのやり方を一緒に確認しながら、迷ったときに相談できる関係を築いていきます。主治医や関係する専門職と連携し、ご本人が安心して在宅療養を続けられるように支えます。
在宅血液透析で寄り添える支え
在宅血液透析を行う方には、シャント周囲や全身の状態の観察、体調の変化への気づき、手技や機器への不安の相談など、訪問看護としてできる支えがあります。主治医の指示のもとで観察と報告を行い、必要なときには受診や治療の調整につなげる橋渡しをします。なお、お受けできる内容は時期や対応エリア、ご本人の状態によって異なり、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。ご利用を検討される際は、お問い合わせから対応可否をご確認ください。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
- 東京23区
- 八王子市
- 立川市
- 武蔵野市
- 三鷹市
- 青梅市
- 府中市
- 昭島市
- 調布市
- あきる野市
- 西東京市
- 小金井市
- 小平市
- 日野市
- 東村山市
- 国分寺市
- 国立市
- 福生市
- 狛江市
- 東大和市
- 清瀬市
- 東久留米市
- 武蔵村山市
- 多摩市
- 稲城市
- 羽村市
- 和光市
- 朝霞市
- 志木市
- さいたま市
- 蕨市
- 川越市
- ふじみ野市
- 所沢市
- 川口市
- 戸田市
- 富士見市
- 新座市
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
訪問の頻度は週1〜3回が目安で、状態に応じて調整します。1回の訪問はおおむね30〜90分で、土曜・祝日のご相談にも応じています。ご本人だけでなく、介助者やご家族の困りごとの相談も承っていますので、まずはお気軽にご連絡ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
在宅血液透析と訪問看護のまとめ

在宅血液透析は、自分の生活に合わせて治療を続けられる方法ですが、ご本人と介助者が中心になって行うため、支えてくれる存在があるかどうかが続けやすさを大きく左右します。訪問看護は、透析そのものを代わりに行うのではなく、シャントや全身の状態を見守り、不安に寄り添い、主治医への橋渡しを担う心強い伴走者です。
費用の面でも、特定疾病療養受療証や身体障害者手帳による医療費助成など、負担を軽くする制度が整っています。保険や費用の使い方、介助者の負担のことなど、迷うことがあれば、主治医や訪問看護ステーション、自治体の窓口に相談しながら一つずつ整理していけます。在宅血液透析と訪問看護について気になることがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
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※本記事は執筆時点の一般的な情報をまとめたものです。制度の内容や保険のあつかいは年度の改定・地域・ご本人の状態により異なる場合があります。また、シンプレ訪問看護ステーションがお受けできる内容は、時期・対応エリア・ご本人の状態によって異なり、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。ご利用を検討される際は、お問い合わせから対応可否をご確認ください。参考:日本在宅血液透析学会/難病情報センター・厚生労働省/全国健康保険協会/各自治体・医療機関の公開情報。最新・正確な内容は各窓口でご確認ください。