子どもの発達障害の特徴・費用と訪問看護|シンプレ訪問看護
子どもの発達障害は、ASD・ADHD・LD/SLDなど、生まれつきの脳の発達のかたよりによって日常生活や集団生活で困りごとが出やすい状態をまとめた呼び方だとされています。「うちの子はほかの子と少し違うのかもしれない」と感じても、どこに相談すればよいのか、家でどう関わればよいのか分からず、不安を抱える保護者の方は少なくありません。
この記事では、子どもの発達障害の特徴やサイン、原因、気づいたときの相談先、家庭での関わり方から、診断後の在宅生活を支える訪問看護、費用や保険のしくみまでを、やさしく整理して解説します。
子どもの発達障害とは

子どもの発達障害とは、脳の発達の生まれつきのかたよりによって、行動やコミュニケーション、学習などに特有の困難があらわれる状態をまとめた呼び方だとされています。代表的なものにASD(自閉スペクトラム症)・ADHD(注意欠如多動症)・LD/SLD(限局性学習症)があり、いくつかの特性を併せ持つことも多いといわれています。見た目では分かりにくいため、「わがまま」「育て方のせい」と誤解されやすいのも、子どもの発達障害の特徴のひとつです。
発達障害の主な種類と特徴
発達障害は、あらわれる特性によって大きく3つのタイプに分けて説明されることが多いです。それぞれ特性の出方には大きな個人差があるとされ、同じ診断名でも必要な支援は一人ひとり異なります。
- ASD(自閉スペクトラム症):人とのやりとりが苦手、こだわりが強い、感覚が過敏または鈍いといった傾向がみられるとされています。
- ADHD(注意欠如多動症):不注意(忘れ物・気の散りやすさ)、多動・衝動性(じっとしにくい・待つのが苦手)などの特性が、12歳になる前にあらわれることが多いといわれています。
- LD/SLD(限局性学習症):全体の発達に遅れはないのに、読み・書き・計算など特定の学習だけが著しく苦手になるタイプとされています。
ASDとADHDは併存することも少なくないとされ、知的発達症や言葉の遅れ、チックなどを伴う場合もあると考えられています。
生まれつきの特性であるということ
発達障害は、親の育て方やしつけ、本人の努力不足によって生じるものではないと考えられています。育て方のせいではありません。生まれつきの脳の特性であり、まわりの理解や環境の工夫によって、子どもが力を発揮しやすくなることは多くあります。
「困った子」ではなく「困っている子」としてとらえ直すと、家庭でできる関わりが見えてきます。特性は弱みだけでなく、集中力や記憶力、独自の視点といった強みにつながることもあるといわれています。
子どもの発達障害に見られる特徴とサイン

子どもの発達障害のサインは、年齢や場面によってあらわれ方が変わるとされています。同じ子でも、家庭では目立たないのに集団生活で困りごとが見えてくることもあり、成長とともに特性の出方が変化することもあると考えられています。ここでは気づきやすいサインを、時期ごとに整理します。
乳幼児期に気づきやすいサイン
乳幼児期には、目が合いにくい、名前を呼んでも反応が薄い、言葉の発達がゆっくり、特定のものへのこだわりが強い、生活リズムが整いにくいといった様子から、まわりが気づくことがあるとされています。
ただし、これらは発達の個人差の範囲であることも多く、一つあてはまるからといって発達障害とはいえません。気になる様子が続くときは、乳幼児健診の場などで相談してみるのがよいとされています。
就学後に見えてくる困りごと
就学後は、集団のルールや学習が求められる場面が増えるため、授業に集中しづらい・忘れ物が多い・友だち関係でつまずくといった困りごととして特性が見えてくることがあるといわれています。読み書きや計算だけが極端に苦手な場合は、LD/SLDの可能性が考えられることもあります。
「やる気がない」「怠けている」と見られがちですが、背景に特性があると、本人は人一倍努力しても結果に結びつきにくいことがあります。家庭と学校で様子を共有し、必要に応じて専門機関に相談することが大切です。
子どもの発達障害の原因

子どもの発達障害の原因は、完全には解明されていないといわれています。生まれつきの脳の機能のかたよりが関係していると考えられており、単一の原因ではなく、さまざまな要因が複雑に関わって起こるとされています。
はっきりとは解明されていない
研究では、生まれ持った体質的・遺伝的な要因が関わっていると考えられていますが、どれか一つが原因と特定できるものではないとされています。「これをしたから発達障害になった」「これをすれば防げる」という性質のものではないと考えられています。
原因を突き止めることよりも、その子の特性を理解し、生活のなかで力を発揮しやすい環境を整えていくことのほうが、日々の困りごとをやわらげるうえで大切だとされています。
育て方や本人のせいではない
発達障害は、親の愛情不足やしつけの失敗、本人の性格や努力不足で生じるものではないと考えられています。本人のせいでもありません。保護者の方が「自分の育て方が悪かったのでは」と抱え込む必要はありません。
まわりが特性を正しく理解することで、子どもも家族も過ごしやすくなります。自分たちだけで抱え込まず、相談できる先を持っておくことが、家族の安心につながります。
子どもの発達障害に気づいたときの相談先

子どもの発達障害かもしれないと悩んだとき、最初の相談先はいくつも用意されているとされています。「どこに行けばいいか分からない」と感じても、身近な窓口から順にたどっていけるので、一人で抱え込む必要はありません。
かかりつけ医や自治体の窓口
まずは、かかりつけの小児科医や、市区町村の子育て・保健の窓口、乳幼児健診の場が相談しやすい入口だとされています。就学後であれば、学校の先生やスクールカウンセラーも相談先になります。身近な窓口から始めるのがよいとされています。
より専門的な相談が必要な場合は、児童精神科・小児神経科・発達外来のある医療機関や、地域の発達障害者支援センター、児童相談所などにつないでもらえます。どこに相談すればよいか迷うときは、自治体の窓口に尋ねると整理してもらえます。
診断までの流れ
診断は、問診や行動観察、発達検査などをもとに、専門の医師が総合的に判断するとされています。一度の受診ですぐに決まるとは限らず、時間をかけて様子をみながら進むこともあると考えられています。
似た様子を示す状態もあるため、自己判断せず、専門の医師に相談することが大切です。診断がつくこと自体が目的ではなく、その子に合った支援につなげるための一歩と考えるとよいとされています。なお、後述する訪問看護など医療の支援は、主治医の指示のもとで始まるため、まずは受診・相談が起点になります。
子どもの発達障害の治療と家庭での関わり方

子どもの発達障害の支援は、特性そのものを消すのではなく、力を発揮しやすくすることを目的に進められるとされています。療育や環境の工夫が中心で、必要に応じて薬が使われることもあります。治療の内容は状態によって異なるため、進め方は主治医と相談しながら決めていきます。
療育と環境調整
療育とは、その子の発達段階や特性に合わせて、コミュニケーションや生活スキル、学習の土台を育てていく支援のことです。環境の工夫が助けになるとされ、指示を短く具体的に伝える、見通しを絵や文字で示す、刺激を減らすといった調整が役立つといわれています。
ADHDなどで日常生活に大きな支障がある場合には、医師の判断で薬が使われることもあります。薬を使うかどうか、どのように使うかは主治医が判断・指示するもので、効果や様子を見ながら調整していきます。気になることは、自己判断で中止せず主治医に相談することが大切です。
家庭でできる接し方の工夫
家庭では、できたことを具体的にほめる、できないことを叱るより望ましい行動を伝える、生活リズムを整えるといった関わりが、子ども本人と家族双方の負担をやわらげると考えられています。うまくいかない日があっても当然で、完璧を目指す必要はありません。
とはいえ、保護者だけで工夫を続けるのは大変です。「この関わりで合っているのか」と迷ったときに、専門職と一緒に確認し、相談できる相手がいると心強くなります。次章で紹介する訪問看護も、そうした家庭での関わりを支える選択肢のひとつです。
子どもの発達障害を支える訪問看護

訪問看護は、看護師や作業療法士などの専門職が自宅を訪問し、診断後の在宅生活を医療の面から支えるサービスです。発達障害のある子どもも対象になり、通院とあわせて家庭での暮らしを支えていきます。利用は主治医の訪問看護指示書にもとづいて始まるため、受診・診断が前提になります。
訪問看護でできること
訪問看護では、子どもの様子や体調の観察、薬を使っている場合の服薬状況の確認と主治医への報告、生活リズムの調整、身のまわりのことや対人スキルの練習(ソーシャルスキルトレーニング)などを、その子のペースで支援します。遊びを通じて信頼関係を築きながら関わっていくこともあります。
事業所によっては、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士によるリハビリを受けられる場合もあり、体の動きや日常動作、ことばやコミュニケーションの面をサポートします。何をどこまで行うかは、主治医の指示と計画にもとづき、これまでのご家庭でのやり方も一緒に確認しながら進めます。
家族へのサポート
訪問看護は、子ども本人だけでなく、関わり方に悩む家族の相談にも応じるのが大きな役割です。特性に合った接し方を一緒に考える「ペアレントトレーニング」のような働きかけを取り入れる事業所もあり、家族の不安をやわらげることにつながるとされています。
家庭に専門職が入ることで、困ったときにすぐ相談できる相手ができます。「これでいいのか」と一人で抱えていた不安を分かち合えることは、家族が長く支え続けていくうえで大きな安心材料になります。利用できるサービスの範囲は状態や事業所によって異なるため、まずは相談してみるとよいでしょう。
子どもの発達障害で訪問看護を利用するときの費用

費用は、多くの保護者の方がいちばん気にされる点です。子どもの発達障害で訪問看護を使う場合、費用の負担をやわらげるしくみが複数あり、実際の支払いは制度の組み合わせで抑えられることが多いとされています。
医療保険と自立支援医療のしくみ
子どもの訪問看護は、多くの場合、医療保険が使われます。医療保険での自己負担は原則3割ですが、精神科の通院や訪問看護を続ける方は、自立支援医療(精神通院医療)を申請することで、自己負担を原則1割に軽減し、さらに所得に応じた月ごとの上限額まで抑えられる場合があります。自立支援医療には年齢の制限がなく、18歳未満の子どもも対象になります(申請は保護者が行います)。
| 区分 | 訪問看護での自己負担の目安 |
|---|---|
| 医療保険のみ | 原則3割 |
| 自立支援医療を利用 | 原則1割+所得別の月額上限まで |
| 子ども医療費助成を併用 | 自己負担分をさらに助成(実質無料が多い) |
表の割合は健康保険での自己負担分で、最終的な支払い額そのものではありません。子ども医療費助成で実質無料になることが多いです(お住まいの自治体により異なります)。所得に応じた月額上限額は年度改定で変わることがあるため、最新の金額はお住まいの自治体の窓口でご確認ください。
子ども医療費助成との併用
多くの自治体には、18歳ごろまでの子どもの保険診療の自己負担を助成する子ども医療費助成(マル乳・マル子・マル青など)があり、訪問看護の利用料も対象になることが多いとされています。自立支援医療と子ども医療費助成は別の制度で、併用できます。
流れとしては、①医療保険で原則3割 → ②自立支援医療で1割+月額上限に軽減 → ③残った自己負担を子ども医療費助成が助成、という形で、結果的に自己負担がごくわずか、あるいは実質無料になりやすいとされています。地域によっては子ども医療費助成だけで負担がほぼなくなることもあります。どの制度が使えて、どれが有利かは家庭の状況や自治体によって異なるため、自治体の窓口や医療ソーシャルワーカー(MSW)に相談すると整理してもらえます。制度の内容は年度で変わることがあるので、最新・正確な内容は各窓口でご確認ください。
子どもの発達障害の在宅支援でシンプレ訪問看護ステーションができること

シンプレ訪問看護ステーションは、精神科に特化した訪問看護を行っており、診断を受けた発達障害のお子さんの在宅生活を支えることができます。通院とあわせて、ご家庭での暮らしや家族の関わりを、専門職がそばで支えていきます。
シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレには、看護師・准看護師・作業療法士が在籍し、主治医の指示のもとで、お子さんの様子や体調の観察、服薬状況の確認と主治医への報告、生活リズムづくり、対人スキルの練習などを行います。一人ひとりのペースに合わせて関わることを大切にしています。
関わり方に悩むご家族の相談にも応じ、これまでのご家庭でのやり方を一緒に確認しながら、無理のない工夫を考えていきます。看護師が一方的に指導するのではなく、迷ったときに相談できる相手として伴走する姿勢を大切にしています。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
- 東京23区
- 立川市
- 武蔵野市
- 三鷹市
- 府中市
- 昭島市
- 調布市
- 西東京市
- 小金井市
- 小平市
- 日野市
- 東村山市
- 国分寺市
- 国立市
- 福生市
- 狛江市
- 東大和市
- 清瀬市
- 東久留米市
- 武蔵村山市
- 多摩市
- 稲城市
- 和光市
- 朝霞市
- 志木市
- さいたま市
- 蕨市
- 川越市
- ふじみ野市
- 所沢市
- 川口市
- 戸田市
- 富士見市
- 新座市
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
訪問の頻度は週1〜3回を基本とし、状態やご希望に応じて調整します。1回の訪問はおおよそ30〜90分で、土曜・祝日の訪問に対応できる場合もあります。生活リズムを崩さずに支援を受けられるよう、ご本人・ご家族の希望に合わせて柔軟に対応します。費用面や制度の使い方についても、あわせてご相談いただけます。
※お受けできる内容は、時期・対応エリア・お子さんの状態によって異なり、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。まずはお問い合わせから対応可否をご確認ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
子どもの発達障害と向き合いながら家族が安心して過ごすために

子どもの発達障害は、生まれつきの特性であり、育て方や本人のせいで起こるものではないと考えられています。ASD・ADHD・LDなど特性の出方は一人ひとり異なり、まわりの理解と環境の工夫で力を発揮しやすくなることが多いとされています。気になるサインがあれば、身近な窓口から相談し、必要に応じて専門機関につないでもらうことが、はじめの一歩になります。
診断後は、療育や家庭での関わりに加えて、訪問看護のような在宅の支援も選択肢になります。費用も、医療保険に自立支援医療や子ども医療費助成を組み合わせることで、負担をやわらげられることが多いとされています。何より、家族だけで抱え込まず、相談できる相手を持っておくことが安心につながります。
シンプレ訪問看護ステーションは、精神科に特化した訪問看護として、診断を受けたお子さんの在宅生活とご家族の関わりを支えます。「家でどう関わればいいのか不安」「制度の使い方が分からない」——そんなときは、まずはお気軽にご相談ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
※本記事は執筆時点の一般的な情報をまとめたものです。制度の内容や保険のあつかいは年度の改定・地域・お子さんの状態により異なる場合があります。また、シンプレ訪問看護ステーションがお受けできる内容は、時期・対応エリア・お子さんの状態によって異なり、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。ご利用を検討される際は、お問い合わせから対応可否をご確認ください。参考:厚生労働省「発達障害の理解のために」/e-ヘルスネット(ASD・ADHD)/東京都福祉局「自立支援医療(精神通院医療)について」/各自治体の子ども医療費助成のご案内。最新・正確な内容は各窓口でご確認ください。