精神疾患のある家族との接し方と相談先|シンプレ訪問看護
ご家族に精神疾患の症状があらわれたとき、「どう接したらいいのか」「自分まで疲れてしまった」と戸惑う方は少なくありません。精神疾患は誰の家庭にも起こりうるもので、支えるご家族自身もケアが必要な存在です。この記事では、精神疾患のある家族への接し方や相談先、利用できる制度、訪問看護による在宅での支えまでをやさしく整理します。一人で抱え込まなくて大丈夫です。
精神疾患のある家族と向き合うときに知っておきたいこと

精神疾患のある家族と向き合うとき、まず知っておきたいのは「これは特別な家庭だけに起こることではない」という事実です。気分の落ち込み、強い不安、眠れない、感情の波が大きい――こうした変化は、誰の身にも起こりうる心の不調とされています。ご本人だけでなく、近くで支える家族も大きな影響を受けやすいため、家族自身が正しい知識をもつことが、これからの暮らしを支える第一歩になります。
精神疾患は誰の家庭にも起こりうる
精神疾患は、ごく一部の人だけがかかる珍しい病気ではないと考えられています。うつ病をはじめとする気分の障害や、不安に関わる症状、統合失調症など、種類はさまざまです。発症する年代も幅広く、思春期から働き盛りの世代にあらわれることも多いとされています。「うちの家族にかぎって」と感じる方もいますが、心の病は風邪や生活習慣病と同じように、誰の家庭にも起こりうるものです。まずは「本人が怠けている」「気の持ちよう」といった誤解を手放すことが、支える側の負担をやわらげてくれます。
家族が抱えやすい不安と戸惑い
精神疾患のある家族を支える方は、「どう声をかければいいのか」「将来どうなるのか」といった不安を抱えやすいものです。ときには、ご本人の言動に振り回されて疲れてしまったり、「自分の関わり方が悪かったのでは」と自分を責めてしまうこともあります。けれども、病気は家族の育て方や接し方だけが原因ではないとされています。戸惑いや不安を感じるのは自然なことです。一人で答えを出そうとせず、医療や相談窓口といった外の支えにつながりながら向き合っていくことが大切です。
精神疾患のある家族への接し方の基本

精神疾患のある家族への接し方には、「これだけが正解」という決まった形はありません。それでも、土台になる考え方はあります。それは安心できる関係を少しずつ育てることです。励まそうとして強い言葉をかけたり、逆に腫れ物にさわるように距離をとりすぎたりすると、かえってご本人もご家族もつらくなりがちです。ここでは、日々の関わりで意識したい基本を整理します。
本人の気持ちをまず受けとめる
つらさを訴えられたとき、すぐに「そんなことないよ」と否定したり、解決策を急いで示したりしたくなるものです。けれども、まずは本人の気持ちをそのまま受けとめる姿勢が安心につながるとされています。「そう感じているんだね」と一度受けとめるだけでも、ご本人は「分かってもらえた」と感じやすくなります。アドバイスや励ましは、気持ちを受けとめたあとで十分です。
見守りと適度な距離のバランス
支えたい気持ちが強いほど、つい先回りして世話を焼きすぎてしまうことがあります。一方で、心配のあまり過度に干渉すると、ご本人の負担になることもあると考えられています。大切なのは、本人ができることは見守り、困ったときには手を差し伸べるというほどよい距離感です。家族がすべてを抱えるのではなく、医療や支援サービスと役割を分け合う視点をもつと、関わりが長く続けやすくなります。
避けたい声かけと心がけたい伝え方
「頑張って」「もっと前向きに」といった励ましは、善意であっても本人を追い詰めてしまうことがあるとされています。また、「なんでできないの」と責める言い方も避けたい表現です。心がけたいのは、本人を主語にした穏やかな伝え方です。たとえば「あなたが心配」よりも「私はあなたのことが気がかり」と自分の気持ちとして伝えると、相手を責めずに思いを届けやすくなります。うまく言葉が出ないときは、そばにいるだけでも支えになります。
精神疾患の家族が一人で抱え込まないために

精神疾患のある家族を支える日々は、長く続くこともあります。だからこそ、支える家族自身が倒れてしまわないことが何より大切です。家族が元気でいることが本人の支えにもなると言われています。「自分のことは後回し」になりがちですが、家族が心と体をすり減らしてしまっては、支え続けることが難しくなります。ここでは、抱え込まないための考え方を紹介します。
家族自身の心と体を守る大切さ
支える側の家族も、不安や疲れ、孤立感を抱えやすい立場です。睡眠が十分にとれない、食欲がわかない、気持ちが沈むといった変化が続くときは、家族自身の心の不調のサインかもしれません。我慢をためこまないことが大切です。自分の体調や気持ちの変化に気づいたら、家族自身もかかりつけ医や相談窓口に相談してよいのだと知っておいてください。支える人を支える仕組みは、ちゃんと用意されています。
共倒れを防ぐ休息のとり方
家族だけで二十四時間支え続けると、いつか限界がきてしまいます。共倒れを防ぐには、意識して休む時間をつくることが欠かせません。短時間でも自分のための時間をもつ、信頼できる人に話を聞いてもらう、同じ立場の家族とつながるなど、息抜きの方法はいくつもあります。同じ経験をもつ人同士で支え合う「ピアサポート」と呼ばれる支え合いの場も各地にあります。休むことは支えを続けるための準備であり、けっして後ろめたいことではありません。
精神疾患のある家族が利用できる相談先

精神疾患のある家族を支えるうえで、相談できる先を知っておくことは大きな安心につながります。「どこに相談すればいいのか分からない」という声は多いものですが、実際には家族が相談できる窓口は数多く用意されているのが事実です。本人のことはもちろん、家族自身の困りごとも相談してかまいません。ここでは代表的な相談先を整理します。
医療機関や保健所への相談
まず身近な相談先になるのが、ご本人がかかっている医療機関や、地域の保健所・保健センターです。各都道府県や政令市には「精神保健福祉センター」が設置されており、本人だけでなく家族からの相談にも対応しています。お住まいの市区町村の障害福祉の窓口も、制度やサービスへの橋渡しをしてくれます。家族だけの相談も可能です。受診をためらっている段階でも、まず家族が相談に出向くことができます。
家族会やピアサポートという支え
同じように精神疾患のある家族を支える人たちが集まる「家族会」も、心強い支えになります。家族会では、悩みを分かち合ったり、対応の工夫や制度の情報を交換したりできます。「自分だけではなかった」と思えることが、孤立感をやわらげてくれると言われています。当事者やその家族同士で支え合う「ピアサポート」と呼ばれる取り組みも広がっています。専門家への相談とあわせて、同じ立場の人とのつながりも、支えを長く続ける助けになります。
精神疾患のある家族が知っておきたい医療や制度の支え

精神疾患のある家族を支えるうえで、治療費や生活の負担は気がかりなことの一つです。実は、通院や暮らしの負担をやわらげる公的な制度がいくつもあります。「制度があると聞いても手続きが難しそう」と感じるかもしれませんが、申請の多くは医療機関の相談員や市区町村の窓口が手伝ってくれます。家族だけで抱え込まず、使える支えを知っておきましょう。
自立支援医療で通院の負担をやわらげる
精神疾患の通院治療を続ける方が利用できる代表的な制度が「自立支援医療(精神通院医療)」です。これは医療保険の自己負担をやわらげる公費の仕組みで、対象になると窓口での負担が原則1割に軽減され、所得に応じて1か月あたりの上限も設けられます。統合失調症やうつ病、てんかんなど、継続的な通院が必要な精神疾患が対象とされています。申請はお住まいの市区町村の窓口で行い、主治医の診断書などが必要です。詳しい対象や上限額は年度や自治体により変わることがあるため、最新の内容は市区町村の窓口でご確認ください。
障害者手帳や福祉サービスの活用
状態や必要に応じて、「精神障害者保健福祉手帳」を取得できる場合があります。手帳があると、税の控除や公共料金の割引、就労支援などさまざまなサービスにつながりやすくなります。また、ホームヘルプや相談支援といった障害福祉サービスを利用できることもあります。どの制度が使えるかは状況によって異なるため、まずは市区町村の障害福祉窓口や医療ソーシャルワーカーに相談すると、必要な手続きを一緒に整理してもらえます。家族がすべてを調べて判断する必要はありません。
精神疾患のある家族の在宅生活を支える訪問看護

精神疾患のある家族が自宅で過ごすとき、家族だけで支えるのは大きな負担になりがちです。そうした暮らしを支える選択肢の一つが「精神科訪問看護」です。看護師などの専門職が自宅を訪ね、ご本人と家族の暮らしに寄り添って支えるサービスで、家族にとっても相談できる相手ができるという安心があります。ここでは、その内容と利用のしかたを整理します。
精神科訪問看護でできること
精神科訪問看護では、看護師などがご本人の体調や気持ちの変化を見守り、薬を続けられるようサポートし、生活のリズムを整える手伝いをします。あわせて、不安なことを一緒に整理したり、主治医へ橋渡しをしたりします。治療の方針や薬を決めるのは主治医で、訪問看護は主治医の指示にもとづく支えです。「すべてを看護師が決めて指導してくれる」というより、これまでの暮らしを一緒に確認しながら、困ったときに相談できる相手がそばにいる、というイメージに近いものです。
本人だけでなく家族も支える視点
精神科訪問看護の大きな特徴は、ご本人だけでなく、支える家族も支援の対象に含まれることです。実際に、精神科訪問看護の仕組みでは、本人とその家族への支援が想定されています。接し方の悩み、声のかけ方、家族自身の疲れなどを、訪問のたびに相談できます。家族が一人で抱え込まずにすむことは、在宅での暮らしを続けるうえで大きな支えになります。
医療保険での利用と訪問の頻度
精神科の主治医が「精神科訪問看護指示書」を交付した場合、精神科訪問看護は介護保険ではなく医療保険が使われます。訪問の回数は原則として週に数日が目安ですが、退院直後など状態に応じて、医師の指示のもとで多めに訪問できる期間もあります。頻度は相談で決まるもので、「必ず毎日来る」と決まっているわけではありません。実際の回数や時間はご本人の状態と主治医の指示によって変わるため、利用を考える際は訪問看護ステーションに相談してみてください。最新の取り扱いは各窓口でご確認ください。
精神疾患のある家族の暮らしを支えるシンプレ訪問看護ステーション

精神疾患のある家族との暮らしを、できるだけ穏やかに続けたい――そう願うご家族の支えになりたいと、シンプレ訪問看護ステーションは活動しています。ご本人とご家族の両方に寄り添うことを大切にし、在宅での暮らしを医療と生活の両面から支えます。
シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレ訪問看護ステーションは精神科に強みをもつ訪問看護を行っています。専門職がご自宅を訪ね、体調や気持ちの変化の見守り、薬を続けるためのサポート、生活リズムを整える支援などを、一人ひとりのペースに合わせて行います。ご家族からの接し方の相談にも応じ、困ったときに頼れる存在でありたいと考えています。これまでのご家庭でのやり方を一緒に確認しながら、必要なときに相談できる関係を少しずつ築いていきます。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
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<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
訪問の頻度はご本人の状態に応じて週1〜3回程度が目安で、必要な場合には主治医の指示のもとで週4回以上の訪問ができることもあります。1回の訪問はおおよそ30〜90分で、土曜・祝日のご相談にも対応しています。ご本人のケアだけでなく、ご家族の不安や困りごとの相談もお受けしています。※お受けできる内容は、時期・対応エリア・ご本人の状態によって異なり、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。まずはお問い合わせから対応可否をご確認ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ|精神疾患のある家族が安心して支え合うために

精神疾患は誰の家庭にも起こりうるもので、支えるご家族が戸惑いや不安を抱えるのは自然なことです。本人の気持ちをまず受けとめ、ほどよい距離で関わること、そして家族自身が休み、相談先につながることが、支えを長く続ける助けになります。自立支援医療や障害福祉サービスといった制度、保健所や家族会といった相談先、そして精神科訪問看護など、家族を支える仕組みは数多く用意されています。精神疾患のある家族を一人で抱え込まず、頼れる支えを少しずつ増やしていきましょう。シンプレ訪問看護ステーションも、ご本人とご家族に寄り添いながら、その一つの支えになりたいと考えています。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
※本記事は執筆時点の一般的な情報をまとめたものです。制度の内容や保険のあつかいは年度の改定・地域・ご本人の状態により異なる場合があります。また、シンプレ訪問看護ステーションがお受けできる内容は、時期・対応エリア・ご本人の状態によって異なり、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。ご利用を検討される際は、お問い合わせから対応可否をご確認ください。参考:厚生労働省「自立支援医療(精神通院医療)」、厚生労働省「精神障害者保健福祉手帳」、日本精神神経学会。最新・正確な内容は各窓口でご確認ください。
