別表7とは?訪問看護で医療保険になる疾病一覧
「別表7」とは、正式には厚生労働大臣が定める疾病等のことで、訪問看護で医療保険が使える病気をまとめたリストです。
別表7にある病気と診断されると、年齢や要介護認定の有無にかかわらず、訪問看護を医療保険で受けられます。長期にわたって頻回なケアが必要な方でも、自己負担を抑えながら必要な看護を受けやすくなる仕組みです。
この記事では、別表7に該当する疾病の一覧から、週4日以上の訪問といった特例、別表8や介護保険の16特定疾病との違い、自分や家族が該当するかの確認方法まで、ご本人・ご家族の目線でわかりやすく解説します。
別表7(厚生労働大臣が定める疾病等)とは?訪問看護での位置づけ
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別表7は、厚生労働省の告示で定められた疾病等の一覧で、訪問看護の保険の使い方を左右する大切な区分です。一般には「厚生労働大臣が定める疾病等」と呼ばれ、ここに含まれる病気と診断されているかどうかで、訪問看護が医療保険になるか介護保険になるかが変わってきます。
別表7は「医療保険で訪問看護を受けられる疾病」のリスト
訪問看護の費用は、主に医療保険と介護保険のいずれかでまかなわれます。別表7に該当する病気の場合は、医療保険での訪問看護が適用されます。進行性で長く専門的なケアが必要になりやすい病気が中心に選ばれており、必要なときに必要なだけ看護を受けやすいよう配慮された仕組みだといえます。
別表7に該当すると介護認定があっても医療保険が優先される
通常、要支援・要介護の認定を受けている方は、訪問看護も介護保険が優先されます。ただし別表7の病気に該当する場合は、介護認定を受けていても訪問看護は医療保険のあつかいになります。これにより、介護保険のサービス枠(限度額)を訪問看護で使い切らずに、ほかの介護サービスと組み合わせやすくなる利点もあります。
なぜ別表7という仕組みがあるのか
別表7に挙がっている病気は、神経や筋肉の難病、末期の悪性腫瘍など、病状の進行とともに頻回で専門的なケアが必要になりやすいものが多いとされています。こうした方が在宅でも十分な看護を受けられるよう、訪問の回数や保険の面で手厚く支える枠組みとして別表7が設けられている、と理解しておくとわかりやすいでしょう。
別表7に該当する疾病の一覧(20疾病)
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別表7に挙げられている疾病は全部で20あり、進行性の神経・筋疾患を中心に、末期がんや人工呼吸器を使用している状態などが含まれます。具体的な対象は次のとおりです。
- 末期の悪性腫瘍(末期がん)
- 多発性硬化症
- 重症筋無力症
- スモン
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- 脊髄小脳変性症
- ハンチントン病
- 進行性筋ジストロフィー症
- パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症・一定以上の重症度のパーキンソン病)
- 多系統萎縮症(線条体黒質変性症・オリーブ橋小脳萎縮症・シャイ・ドレーガー症候群)
- プリオン病
- 亜急性硬化性全脳炎
- ライソゾーム病
- 副腎白質ジストロフィー
- 脊髄性筋萎縮症
- 球脊髄性筋萎縮症
- 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
- 後天性免疫不全症候群(AIDS)
- 頸髄損傷
- 人工呼吸器を使用している状態
神経・筋の難病が中心
別表7の多くを占めるのが、ALS(筋萎縮性側索硬化症)や多発性硬化症、パーキンソン病関連疾患などの神経難病です。脳や脊髄、末梢神経、筋肉の病気で、徐々に機能が低下していくため、療養が長期にわたりやすいという共通点があります。
末期がん・AIDS・人工呼吸器を使用している状態なども対象
神経・筋疾患のほかにも、末期の悪性腫瘍やAIDS、人工呼吸器を使用している状態などが別表7に含まれます。病名そのものだけでなく「人工呼吸器を使用している状態」のように、医療的なケアの状況で対象になるものがある点も特徴です。
パーキンソン病など「重症度の条件つき」で該当する疾病に注意
注意したいのは、すべてのパーキンソン病が無条件に別表7になるわけではない点です。パーキンソン病はホーエン・ヤールの重症度分類でステージ3以上、かつ生活機能障害度がⅡ度またはⅢ度の場合に限られるとされています。進行性核上性麻痺や大脳皮質基底核変性症は重症度の条件なく対象になるなど、線引きが細かいのが特徴です。この重症度を評価するのは主治医で、診断と病名にもとづいて別表7のあつかいになるかどうかが決まります。
別表7に該当すると訪問看護はどう変わる?(特例とメリット)
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別表7に該当すると、医療保険での訪問看護になることで、回数や利用のしかたにいくつかの特例が認められます。通常よりも手厚く、柔軟に訪問看護を使えるようになるのが大きなメリットです。
週4日以上・1日2〜3回の複数回訪問ができる
医療保険の訪問看護は、原則として週3日までが目安ですが、別表7に該当する場合は週4日以上の訪問が可能になります。さらに、状態に応じて1日に2〜3回の複数回訪問も認められるため、こまめなケアが必要な在宅療養を支えやすくなります。
2〜3か所の訪問看護ステーションを利用できる
別表7に該当すると、同時に2か所の訪問看護ステーションを利用できる場合があります。たとえば日常の療養を支えるステーションと、リハビリに強いステーションを組み合わせるなど、必要なケアを分担してもらいやすくなります。さらに、毎日(週7日)の訪問看護が必要と計画される場合などには、最大3か所まで利用できることもあります。どんな体制が組めるかは状態や訪問計画によって異なるため、訪問看護ステーションや主治医に相談して確認してください。
高額療養費や公費で自己負担を抑えられる
医療保険での訪問看護になると、高額療養費制度の対象になり、所得に応じて1か月あたりの自己負担に上限が設けられます。頻回な訪問が必要でも費用が青天井になりにくいのが安心材料です。
さらに、別表7に挙げられる病気の多くは指定難病でもあり、その場合は難病医療費助成という公費が使えます。負担は所得に応じた月々の上限までで済み、上限額が低い区分の方などは、自己負担がごくわずか、あるいはほとんどかからないこともあります。「難病だと費用が心配」と思われがちですが、こうした公費があるぶん、難病の方ほど費用面の不安は小さくなりやすいといえます。
利用できる公費や実際の負担額は、所得・自治体・年度によって異なります。詳しくは、お住まいの市区町村の窓口(保健所・難病相談支援センター)や医療ソーシャルワーカー、訪問看護ステーションにご相談ください。
別表7と「別表8」「介護保険の16特定疾病」の違い

別表7とよく混同されるのが、別表8と介護保険の16特定疾病です。名前は似ていますが対象も効果も別物なので、ここで整理しておきましょう。
別表8(厚生労働大臣が定める「状態等」)との違い
別表7が厚生労働大臣の定める「疾病」のリストであるのに対し、別表8は定められた「状態等」のリストです。別表8には、在宅酸素療法や在宅中心静脈栄養、人工呼吸、気管カニューレや留置カテーテルを使用している状態など、特別な管理が必要な状態が挙げられています。
別表8だけに該当して別表7の疾病に当てはまらない場合は、原則として介護保険が優先されます。ただし別表8に該当すると、訪問回数の制限がゆるみ、長時間の訪問や特別管理加算による手厚いケアを受けやすくなります。なお、ALSの方が人工呼吸器を使うなど別表7と別表8の両方に当てはまる場合は、医療保険が適用され、両方の特例を受けられるとされています。
介護保険の16特定疾病との違い(重複と例外)
16特定疾病は、40〜64歳の方(介護保険の第2号被保険者)が介護保険を申請できる病気の区分で、別表7と半数以上が重なりますが、まったく同じではありません。たとえば関節リウマチや初老期の認知症は16特定疾病に含まれますが、別表7には入っていないため、この場合の訪問看護は介護保険での利用になります。「難病だから医療保険」と思い込まず、別表7に入っているかどうかで判断する点に注意が必要です。
別表7は申請が必要?該当の確認と相談のしかた

別表7と聞くと「自分で申請して認定を受けるのでは」と思うかもしれませんが、別表7は申請して取得するものではありません。診断された病名にもとづいて、訪問看護の保険のあつかいが自動的に決まる仕組みです。
別表7は「診断(病名)」で決まる(申請・認定は不要)
要介護認定や難病の受給者証とは違い、別表7そのものに申請や認定の手続きは要りません。主治医が訪問看護指示書に書いた「主たる傷病名」をもとに、訪問看護ステーションが医療保険を適用します。そのため、別表7に当たるかどうかをご家族が自分で判定したり、書類を出したりする必要は基本的にありません。
家族がすること=気になる病名があれば相談する
ご家族の役割は、別表7を「判定する」ことではなく、相談することです。別表7に挙がっている病気と診断されたときや在宅療養が始まりそうなときは、主治医や訪問看護ステーションに「医療保険での訪問看護になるか」を尋ねてみてください。パーキンソン病の重症度評価のように医学的な判断が必要なものは主治医が確認して指示書に反映し、保険のあつかいや訪問回数の相談は、ステーションの看護師や事務スタッフが一緒に整理してくれます。
行政に申請するのは「公費」のほう(制度は改定で変わる)
自治体(行政)への申請が必要になるのは、難病医療費助成や重度障害者医療費助成といった公費の制度です。これらは別表7とは別の手続きで、診断後に都道府県や市区町村の窓口へ申請します。受給者証の交付までに時間がかかることもあるため、早めに相談しておくと安心です。なお、別表7の対象や保険・公費のルールは制度改定で見直されることがあるので、実際に利用する際は主治医・訪問看護ステーション・市区町村の窓口で最新の情報を確認してください。
別表7に該当する方への訪問看護でできる支援

別表7に該当する病気は療養が長くなりやすいぶん、訪問看護が支えられることもたくさんあります。住み慣れた家で暮らし続けたいという願いを、医療と暮らしの両面から後押しするのが訪問看護の役割です。
観察・医療処置・症状緩和など在宅療養のサポート
訪問看護では、体調の観察、点滴やカテーテルの管理、呼吸ケア、服薬の管理、痛みなど症状をやわらげるケアまで、在宅療養を幅広く支えます。こうした医療的な処置は、すべて主治医の指示にもとづいて行われます。
医療的な判断は主治医、看護師は観察と橋渡し
ケアの方法や回数を決めるのは主治医です。訪問看護師は、日々の様子を観察して主治医へ報告・相談し、指示の精度を高める橋渡し役を担います。看護師が治療法を選んだり、指示を出したりするわけではありません。在宅でのケアは、これまでご家族が続けてきたやり方を一緒に確認しながら、迷ったときに相談できる相手がいる、という形で進んでいきます。
本人とご家族の不安に寄り添う伴走
別表7に該当する在宅療養では、ご家族の負担や不安も大きくなりがちです。困ったときにすぐ相談できる存在がいることは、家族だけで抱え込まないための大きな支えになります。体調の変化への対応や緊急時の連絡など、暮らしに寄り添いながら一緒に考えていけるのも訪問看護の心強い点です。
別表7の在宅療養を支える訪問看護ならシンプレ訪問看護ステーション

別表7に該当する在宅療養は、医療的なケアと毎日の暮らしの両方を支えてくれる存在がいると、ぐっと続けやすくなります。「家で看ていけるか不安」という段階でも、まずは相談から始められるのが訪問看護です。
シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレ訪問看護ステーションでは、看護師などの専門職がご自宅を訪問し、体調の観察・医療処置・服薬の管理・生活面の支援を、お一人おひとりの状態とペースに合わせて行います。主治医やケアマネジャーなど多職種と連携しながら進めるため、医療と介護のどちらの面でも相談しやすいのが特徴です。別表7に該当する方の在宅療養についても、対応できる内容はご状態によって異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
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<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
訪問の頻度は週1〜3回が一つの目安で、別表7に該当する場合など状態によっては週4回以上・1日複数回の訪問が可能なこともあります。1回あたりの訪問はおおむね30〜90分で、土曜・祝日の対応も行っています。ご本人だけでなくご家族からのご相談にも応じていますので、療養についての心配ごとがあれば遠慮なくお声がけください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ|別表7を活かして住み慣れた家で療養を続けるために

別表7は、訪問看護を医療保険で受けられる病気をまとめた「厚生労働大臣が定める疾病等」のリストです。該当すれば、年齢や介護認定にかかわらず週4日以上の訪問や複数回訪問など、手厚い在宅看護を受けやすくなります。別表8や介護保険の16特定疾病と取り違えると、本来使えるこうした手厚い支援や、難病医療費助成などの公費を見落としてしまうことがあります。保険のあつかい自体は病名や状態にもとづいて専門職が決めるものですが、違いを知っておくと費用や回数の見通しを誤らずにすみます。
別表7の適用や公費の手続きについては、自己判断せず主治医・訪問看護ステーション・市区町村の窓口に相談し、最新の情報を確認するようにしてください。在宅での療養に不安があるときは、シンプレ訪問看護ステーションへお気軽にご相談ください。ご本人とご家族が住み慣れた家で安心して過ごせるよう、医療と暮らしの両面から一緒に支えていきます。
ご相談の問い合わせはこちら▼
※本記事は執筆時点の一般的な情報をまとめたものです。制度の内容や保険のあつかいは年度の改定・地域・ご本人の状態により異なる場合があります。参考:厚生労働省告示「特掲診療料の施設基準等」別表第七・別表第八、近畿厚生局「訪問看護療養費の取扱い」、難病情報センター・各自治体の医療費助成案内 ほか。最新・正確な内容は各窓口でご確認ください。
