不眠症が長く続くとうつ病になりやすい?対処法や治療法を解説!
不眠症が長く続くと、うつ病を発症することを知っていますか?
「ただ眠れない日々が続いているだけ…」そんなふうに安易に考えていると、精神的にも体力的にも大きな負担をかけることになるかもしれません。
そこで今回は、不眠症になる原因や治療法、対処法について解説します。不眠症に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
不眠症とは?うつ病との関係性
うつ病と不眠の関係性
うつ病になると不眠症が起こりやすいのですが、逆に不眠症がうつ病の引き金になることもあります。
何かしらの悩み事やストレスを抱えていたり、睡眠不足や生活習慣の乱れなどが原因で不眠症になると、うつ病を発症するリスクが高まります。
うつ病は、早期発見・早期治療が大切です。もし、不眠症が続くと感じる場合は、うつ病の可能性も考慮して、精神科や心療内科を受診しましょう。
不眠症とは
不眠症とは、入眠障害や中途覚醒といった症状が1ヶ月以上つづく状況のことをいいます。この症状が、単独でみられる場合もあれば、すべてある場合もあります。
また、不眠症はうつ病とも関係が深いです。
不眠症で休息が不足すると、日中に意欲の低下やだるさ、お腹が空かないといった症状で生活に支障が出ます。そして、日中にその人らしく仕事や家事をするといった活動をすることが、難しくなってしまいます。
不眠と睡眠不足の違い
・ベッドに入ってもなかなか眠りにつけない
・眠るまで30分以上かかる
・何度も夜中に目が覚める
・朝早に目が覚めた後に眠れなくなる状態
睡眠不足
・日中の眠気
・集中力の低下
・イライラや不安感
不眠症になると、寝るつもりで布団に入っても、寝付けないことがあります。これは、ストレスや悩み事など、さまざまな原因が考えられます。
不眠症が続くと、日中の集中力が低下したり、イライラしやすくなったりなどの症状が現れます。そのため、仕事や勉強などの日常生活に支障をきたすことがあります。
不眠症によって集中力が低下すると、仕事中や運転中などでミスをしやすくなります。そのため注意が必要です。
不眠症の患者数
不眠症の患者数
21.7%
2016年
20.9%
2017年
21.9%
睡眠を評価する場合、睡眠の質と睡眠時間の両方を目安にすることができます。
厚生労働省による調査では、日本人の21.9%の人が睡眠による休息がとれていないと回答しています。
睡眠による休息が取れていないという回答は、睡眠の質が良くないことも意味しています。日本人の5人に1人が十分な睡眠の質を確保できていないということになります。多くの方にとって、不眠症は他人事ではないといえます。
このように日本人の睡眠が十分でないことは、個人の健康問題をこえて、日本社会の経済生産性との関係もいわれています。
40代の平均睡眠時間
・女性:52.4%
・男性:48.5%
6時間以上7時間未満
・女性:32.9%
・男性:35.7%
7時間以上8時間未満
・女性:11.3%
・男性:12.2%
8時間以上
・女性:3.4%
・男性:3.7%
仕事や子育て、家事が重なる40代では、睡眠時間が6時間以下という方が半分に近いということがわかります。7時間未満をふくめると、40代のうち80%になります。
40代の方の多くが、睡眠不足を抱えながら生活している可能性があることがわかります。
短い睡眠時間が蓄積することにより、睡眠不足だけでなく、日中のだるさや眠気に苦しまれている方も多いのではないでしょうか。
不眠症の症状
布団に入ってもなかなか眠れない
中途覚醒
夜中に目が覚めてその後眠れなくなる
早期覚醒
予定よりも早く目が覚めてその後眠れない
熟眠障害
十分な睡眠を取っているのにスッキリしない
不眠症の症状について整理しました。これらの症状がいくつか相まって夜間の睡眠が障害され、日常生活の活動に支障がある状態が不眠症です。
不眠症の原因が何なのかは、それぞれで異なります。例えば、眠れないことから、自分では、不眠症だと思っていたとしても、それがうつの症状である場合があります。
とくに、早期覚醒はうつ病の症状としても現れることがあります。不眠症かなと感じたら、一人で悩まずに精神科の専門的知識のある人に相談することが大切です。
不眠症の原因
環境やストレス
不眠症の原因となるストレスは、物理的な環境の変化だけでなく、心理的な要因も大きく関係しています。ストレスは、大きく分けて外部からのものと自己からのものに分けられます。
自己からのストレスとは、痛みや不安などの不快な状態が原因で、さらにストレスが強くなることです。
例えば、眠れないかもしれないという不安から、眠りにつけなくなってしまうことがあります。このような不安を「不眠恐怖」といいます。
外部からのストレスとは、転職や結婚などのライフイベントにともなう環境変化などが原因で、ストレスが強くなることです。
このような変化によって、緊張状態が長く続くと、過度の覚醒状態になり、不眠になることがあります。
生活の乱れ
眠れなかった日の翌日は、一日中寝て過ごしたり、休日に寝だめをしたりすると、体内時計が乱れやすくなります。このような生活リズムの乱れが続くと、不眠症の原因になると考えられます。
また、眠れなかったからといって長時間の昼寝をすると、夜間の睡眠の質が低下することがあります。
さらに、過剰なカフェインやアルコールの摂取も、入眠困難の原因になり、睡眠の質を低下させてしまうことがあるので、注意しましょう。
加齢
加齢とともに、体内時計の働きが衰え、睡眠の質や量が変化することがあります。その結果、早朝覚醒や中途覚醒が起こりやすくなる場合があります。
以前の自分と比較して、眠れないことに悩むと、さらに眠りにくくなってしまうことがあります。眠れないことを受け入れ、眠くなってからベッドに入るようにしましょう。
アルツハイマー型認知症やうつ病といった、加齢とともにかかりやすくなる病気も不眠の原因となります。このような病気が不眠の背景にないか、注意が必要です。
不眠症の治療法・対処法
薬物療法
不眠症の治療は、薬の内服のみで完治することは難しい病気です。しかし、医師の指示のもと薬を内服することは、不眠症の治療のポイントです。
診察では、担当医に薬の副作用や効果の感じていることなどを、しっかり伝えるようにしましょう。
薬物療法の基本は、過剰な覚醒状態を抑える薬と鎮静作用により睡眠を増強する薬の2種類の薬になります。
睡眠薬は、指示通りに服用しないと効果が十分に発揮されません。また、指示された以上に服用したり、過剰に服用したりすると、耐性や依存性などの問題が生じる可能性があります。
そのため、必ず医師の指示に従って服用することが大切です。
行動を変える
生活習慣の改善も不眠症の治療のポイントです。
睡眠時間にこだわりすぎないことが大切です。たとえ睡眠時間が短くても、日中眠くなければ、問題と考えずともよいでしょう。昼寝は15分ほどとしましょう。
ほかには、朝起きる時間を一定にするといったことがあります。眠れないからと言って朝起きないという行動では、悪循環が続いてしまいます。決めた時間に寝る、そしてなるべく早く起きるという努力をまずしてみることが大切です。
日中、太陽の光を浴びることも大切です。太陽の光を浴びることによって、体内リズムが整います。
不眠症の相談場所
相談場所一覧
- 保健所、保健センター
- 精神保健福祉センター
- 精神科病院
- 精神科訪問看護
不眠症の症状を悪化させないためには、不眠症についての悩みを一人でかかえこまないことが大切です。
上記の相談場所一覧にあげた保健所や精神福祉センターは、法律によって各地域に設置が定められています。以下、各相談窓口の詳細を解説します。
相談窓口の詳細
保健所・保健センター
保健所には「こころの健康相談」等の名称で、精神に関する相談窓口が設けられています。窓口では、専門医や居住地域を担当する保健師に相談することができます。
また、相談者の状況や希望により、グループ活動でのサポートが受けられる場合もあります。相談の際には、悩みや問題を書面に書くなどして整理しておくとよいでしょう。
精神保健福祉センター
精神保健精神保健福祉センターは、都道府県もしくは政令指定都市に設置されている、精神保健の相談ができる支援機関です。精神保健全般に関わる相談に対応しています。
それぞれの施設により違いはありますが、精神保健福祉士や公認心理士や作業療法士といった専門職が在籍しています。
精神科病院
精神科病院には、心療内科や精神科と標榜するクリニックを含めた医療機関があります。不眠の悩みを持つ場合は、前述したクリニックへ相談することができます。
うつ病などを伴っていて、入院治療が必要な場合はクリニックの医師が入院先についても相談にのってくれます。
精神科訪問看護
精神科訪問看護は、医師の指示に基づいて、看護師等がお宅を訪問して看護を行うことです。患者様の状況により、特別訪問看護指示に基づいて、最大で週5日の訪問を行うこともできます。
精神科訪問看護は、自立支援医療制度の対象です。
訪問看護では、生活リズムを整えるための支援や服薬管理、他の支援者との連携をとり、サービスや社会資源利用への調整、緊急時対応などを状態にあわせて行います。
精神疾患をお持ちならシンプレへ
当ステーションの特徴
シンプレでは、精神科に特化した訪問看護サービスを提供しています。さまざまな精神疾患や障害をお持ちの方の在宅生活を、専門知識を持った看護師等がサポートします。
それぞれの方の考え方や価値観を尊重し、寄り添います。また、事業所内でもバックオフィスを充実させることによって事業所内のチームの連携を大切にして、皆さまの在宅生活を支えます。
精神疾患の一例
・酒類(アルコール)に依存する
・アルコール中心の生活になってしまう
統合失調症
・幻覚や妄想という症状が特徴的
・生活に支障をきたしてしまう
PTSD
・トラウマとなった記憶が突然よみがえる
その他精神疾患全般
シンプレは、精神科に特化した訪問看護サービスを提供しています。上記のように、さまざまな精神疾患の患者様の看護を行います。
患者様は、皆さんそれぞれに生活上の困難を感じいらっしゃいます。私たちはそのような患者様の生活を少しでも自分らしく、患者様の自主性を大切にできる生活環境を整えます。
これは、看護師だけでは行えず、地域の支援者の方とともに連携を行います。そのようにして、看護という医療の面から生活をささえる一躍を担います。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの訪問エリアは、上記の通りです。
これらのエリア以外も近隣のエリアであれば対応できることもありますので、お問い合わせください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ
ここまで、不眠症とうつ病の関係について整理してきました。不眠症やうつ病の症状は誰にでも起こりうることです。
なにかストレスや難しい問題に直面した時、理想通りにできない自分を責めるのではなく、前向きに対応していくための元気を養うことを考えましょう。こころが健康で、自分らしく暮らすことは共通の願いです。
また、こころの健康問題を一人でかかえて悩むのではなく、相談することが大切です。精神科訪問看護は、社会復帰に向けて障害や病気をお持ちの方をサポートするサービスです。
私たち、シンプレ訪問看護ステーションもきっとお役に立てることがあります。不眠症やうつ病で悩みをお持ちの方は、わたしたちにご相談ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
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