在宅気管切開患者指導管理の費用と訪問看護|シンプレ訪問看護
気管切開をしたご家族の退院が決まったとき、「たんの吸引や気管カニューレの管理を、家でちゃんと続けられるだろうか」と不安になる方は少なくありません。その在宅療養を医療の面から支える仕組みが在宅気管切開患者指導管理です。主治医が毎月の医学管理と必要な材料の支給を行い、そこに訪問看護が加わることで、家族だけでケアを抱え込まなくてよい体制を整えていきます。この記事では、在宅気管切開患者指導管理とは何か、対象になる方、毎日のケア、費用と保険、訪問看護でできる支えと相談先まで、はじめての方にもわかるように整理して解説します。
在宅気管切開患者指導管理とは

在宅気管切開患者指導管理は、気管切開をしたまま自宅で過ごす方に対して、主治医が在宅での気管切開に関する指導と医学管理を行う仕組みです。診療報酬では月に1回算定される医学管理として位置づけられており、退院してからの療養が「病院から切り離された自己流」にならないよう、医療機関が継続して関わり続けるための土台になっています。在宅気管切開患者指導管理があることで、毎月の受診で状態を診てもらい、必要な材料を受け取り、困りごとを持ち帰って相談できる流れができます。
在宅気管切開患者指導管理で行うこと
中心になるのは、主治医による毎月の医学管理と療養上の指導です。気管切開の状態、たんの量や性状、気管カニューレの種類やサイズが今の体に合っているか、皮膚のトラブルが起きていないかなどを診察で確認し、必要に応じてカニューレの交換や処方の見直しを行います。あわせて、在宅でのケアに必要な衛生材料や医療材料は医療機関から支給されます。消毒薬・ガーゼ・カテーテル類などがこれにあたり、その費用は在宅気管切開患者指導管理料に含まれるため、患者さんに別途購入させることは認められていません。何をどれだけ受け取れるかは状態と医療機関の方針によって変わるので、足りない・余るといったことがあれば、遠慮せずに主治医へ伝えるのが早道です。
気管切開と気管カニューレの役割
気管切開は、のどの前面に小さな穴(気管孔)をつくり、そこから直接空気の通り道を確保する方法です。開けた穴に入れておく管が気管カニューレで、穴がふさがらないようにし、空気の出入りとたんの吸引の経路を保つ役割を担っています。口や鼻を通らずに空気が入るため、本来のどや鼻が果たしていた加温・加湿・ほこりを取る働きが弱くなるとされています。だからこそ在宅でも加湿や人工鼻が必要になり、たんが硬くならないような配慮が続きます。仕組みを知っておくと、日々のケアが「言われたからやること」ではなく「なぜ必要か」として腑に落ちやすくなります。
入院中のケアから在宅のケアへ
病院では看護師が24時間そばにいて、モニターも整っています。自宅では、そこを家族と訪問看護・主治医で分担していく形に変わります。退院前には、吸引の手順、カニューレまわりの清潔、緊急時の連絡先などを病棟で一緒に練習してから帰ることが一般的です。とはいえ、最初から完璧な人はいません。実際には自宅の間取りや生活リズムに合わせてやり方が少しずつ変わっていき、その調整に付き合うのが在宅気管切開患者指導管理と訪問看護の役目です。ケアの方法や交換の時期は、ご本人の状態や主治医の方針、地域の体制によって異なる場合があります。
在宅気管切開患者指導管理の対象になる方

在宅気管切開患者指導管理の対象は、気管切開をしていて入院中ではない方です。ここで大事なのは、気管切開は病名ではなく「状態」なので年齢を選びませんという点です。生まれてまもない赤ちゃんから、働き盛りの世代、ご高齢の方まで、きっかけとなる病気やけがはさまざまです。「高齢者の話だろう」と思って読み飛ばしてしまうと、必要な制度にたどりつけないことがあります。在宅気管切開患者指導管理は、年齢ではなく状態でひらかれている仕組みだと考えてください。
神経の病気で長く呼吸の管理が必要な場合
筋萎縮性側索硬化症(ALS)や多系統萎縮症など、神経の病気で呼吸を助ける必要が続く方は、気管切開を選択することがあるとされています。人工呼吸器を気管カニューレにつないで使う場合もあり、このときは訪問看護の保険の扱いも変わります(詳しくは費用と保険の章で触れます)。神経の病気は40代・50代で発症することも珍しくなく、進行の速さも人によって違います。どの時点で気管切開を考えるか、その後どう暮らすかは、ご本人の希望を軸に主治医と時間をかけて話し合って決められていくものです。
のどの手術のあとに気管切開をした場合
のどのがん(喉頭がん・咽頭がんなど)の手術で、気管孔を永久的に残す方もいます。この場合、たんの管理そのものより、声を失うことへの戸惑いや、入浴・外出のしかたの変化が大きな課題になりやすいとされています。食道発声や電気式人工喉頭など、声を取り戻す方法も選択肢としてあります。また、脳卒中のあとや事故による頸髄損傷で自力でたんを出しにくくなった方、慢性的に気道がふさがりやすい方も、在宅気管切開患者指導管理の対象になります。同じ「気管切開」でも、背景が違えば必要な支えも違ってきます。
子どもが気管切開をしている場合
生まれつきの病気や早産の影響などで、小さいうちから気管切開をして自宅で過ごすお子さんもいます。日常的に医療的なケアが必要な子どもは「医療的ケア児」と呼ばれ、2021年に施行された医療的ケア児支援法によって、保育や学校を含めた支援の輪を広げていく方向が示されました。子どもの気管切開は成長とともに条件が変わるため、体格に合わせたカニューレの変更や、園・学校での吸引の体制づくりなど、大人とは違う調整が続きます。費用の面でも子ども向けの助成が手厚いので、あとの章で触れます。
在宅気管切開で毎日行うケア

在宅気管切開患者指導管理のもとで続く毎日のケアは、大きく分けて「たんの吸引」「気管カニューレまわりの清潔と観察」「加湿」の3つです。どれも特別な才能がいるものではなく、手順と勘どころをつかんでいけば生活のリズムに収まっていきます。ただし、正解は人によって違います。たんの量も、吸引の回数も、皮膚の弱さも一人ひとり違うので、ここに書くのはあくまで一般的な目安です。実際のやり方は主治医の指示と、ご本人の状態に合わせて組み立てていきます。
たんの吸引
気管切開をすると、自力でたんを出しきれないことが多く、吸引器を使ってたんを吸い出すケアが必要になります。回数は状態によって幅があり、数時間おきで足りる方もいれば、夜間も含めて頻回に必要な方もいます。家族の吸引は、法律上も認められている行為です。さらに、喀痰吸引等研修を修了した介護職員やヘルパーが、一定の条件のもとで吸引を担えるようになっており、家族以外の手を借りる道もあります。誰がどこまで担えるかはケアマネジャーや相談支援専門員が整理してくれるので、「全部家族でやるしかない」と決めつける前に相談してみてください。
気管カニューレまわりの清潔と皮膚の観察
気管孔のまわりは、たんや分泌物で湿りやすく、皮膚が荒れたりただれたりしやすい場所です。当て布(Yガーゼ)を汚れたら交換し、皮膚の赤み・かぶれ・出血・においの変化がないかを見ていきます。固定ひもがきつすぎると皮膚を圧迫し、ゆるすぎるとカニューレが動いてしまうため、指が1本入る程度が目安とされています。細かいところですが、毎日の小さな変化が早期発見につながる領域です。訪問看護では、こうした観察の視点を一緒に確認しながら、気になった点を主治医へ報告してつないでいきます。
加湿と人工鼻の使い方
気管切開をしていると、鼻やのどによる加湿の働きが弱くなるといわれています。空気が乾いたままだとたんが硬くなり、カニューレの中で固まって空気の通り道を狭くすることがあります。そこで使われるのが人工鼻で、吐いた息の湿りと温かさを取り込んで、吸う息に戻す仕組みです。人工鼻は在宅気管切開患者指導管理の材料加算の対象になっており、使う場合の費用も医療保険のなかで扱われます。加湿器の併用や、たんが硬いときの吸入(ネブライザー)の使い方も含めて、主治医の指示に沿って組み合わせていきます。
カニューレの交換は誰が行うのか
気管カニューレの交換は、原則として医師が行います。訪問診療や外来で定期的に交換し、交換の間隔も主治医が判断・指示します。ただし、カニューレが抜けてしまったときは気管孔がふさがる危険があるため、緊急時にはご家族が入れ直すことも想定して、退院前に手順を練習しておくことがあります。手技を選ぶのも指示を出すのも主治医で、訪問看護師は観察・報告・相談という形でその間をつなぐ立場です。「看護師が全部決めてくれる」わけではありませんが、「困ったときに聞ける相手がいる」というのが在宅の実際に近い姿です。
在宅気管切開で気をつけたい変化と備え

在宅気管切開患者指導管理を受けながら暮らすうえで、家族がいちばん怖いと感じるのは「急に何かあったらどうしよう」という場面です。ただ、起こりうることはある程度決まっており、備えを先に用意しておけば慌てずに動きやすくなります。ここでは、気づきたいサインと、用意しておくとよいものを整理します。判断に迷う場面では自己判断せず、主治医や訪問看護ステーションに連絡して指示を仰ぐのが基本です。
呼吸の変化や気づきたいサイン
いつもと違う呼吸の音がする、たんが吸っても吸っても減らない、色が濃くなった・においが変わった、顔色が悪い、いつもより落ち着かない――こうした変化は、たんの詰まりや感染のサインとして知られています。ふだんの状態を知っておくことが何よりの物差しになるので、吸引の回数やたんの様子をメモに残しておくと、受診や訪問時の相談がぐっと具体的になります。パルスオキシメーターで酸素の値を見ている方は、その数字の変化も手がかりになります。どこからが受診の目安かは状態によって違うため、あらかじめ主治医と決めておくと安心です。
カニューレが抜けたときの備え
気管カニューレが抜けてしまうと、気管孔が短時間でふさがってしまうことがあるため、備えが必要とされています。多くの場合、退院時に同じサイズと一回り細いサイズの予備カニューレを渡され、入れ直す手順を病棟で練習してから帰ります。予備の置き場所を家族全員が知っていること、外出時にも一式を持ち歩くことがすすめられます。連絡先を電話のそばに貼っておくだけでも、いざというときの動きは変わります。主治医、訪問看護ステーションの緊急連絡先、救急の判断基準をひとまとめにしておきましょう。
停電や災害に向けて用意しておくもの
吸引器は電気で動くため、停電が直接ケアの中断につながります。手動・足踏み式の吸引器や、車のシガーソケットから使えるタイプ、充電式のバッテリーを備えておくと、停電時の選択肢が増えます。人工呼吸器を併用している場合は、電源の確保がさらに重要になるため、機器の業者・主治医と停電時の手順を確認しておきます。あわせて、自治体の災害時要援護者名簿への登録や、地域の医療機関・電力会社への事前連絡といった備えもあります。何をどこに届け出るかは自治体で異なるので、市区町村の窓口や病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)に聞くのが確実です。
在宅気管切開患者指導管理の費用と保険

「家で看ると、いくらかかるのか」は多くの方が最初に知りたいところです。在宅気管切開患者指導管理は医療保険の医学管理なので、かかった医療費に自己負担割合をかけた金額が窓口負担になります。材料代は別途かからないのがこの仕組みの大きな安心材料で、消毒薬・ガーゼ・カテーテルなどの費用は指導管理料に含まれています。以下は執筆時点の一般的な目安です。実際の金額は加算の有無・受診回数・所得によって変わるため、最新・正確な内容は主治医の医療機関や加入している健康保険の窓口でご確認ください。
医療保険と介護保険のどちらを使うのか
訪問看護をどちらの保険で使うかは、順番に見ていくとわかりやすくなります。まず、40歳未満の方や、要介護認定を受けていない方は医療保険です。65歳以上で要介護認定を受けている方、40〜64歳で気管切開のもとになった病気が介護保険の16特定疾病にあたり要介護認定を受けている方は、介護保険が先になります。気管切開という状態そのものは16特定疾病ではないので、「気管切開だから介護保険」ではありません。
そのうえで例外があります。人工呼吸器を使っている状態は別表7に当たり、この場合は年齢や要介護認定にかかわらず医療保険になります。また、状態が悪くなったときに主治医が特別訪問看護指示書を出すと、その期間は医療保険の扱いになります。気管カニューレを使っている方は月2回までこの指示書を受けられ、最大で月28日ぶんが対象になります。この期間は介護保険の限度額を使わないので、他のサービスを削らずに訪問を増やせます。どの保険が当てはまるかの整理は、主治医・訪問看護ステーション・ケアマネジャー・MSWが行いますので、ご家族が一人で判断する必要はありません。
自己負担はどれくらいになるのか
在宅気管切開患者指導管理料は900点、つまり医療費の総額で9,000円です。人工鼻を使う場合は気管切開患者用人工鼻加算として1,500点(15,000円)が加わります。ここに自己負担割合をかけた額が、月あたりの窓口負担の目安になります。たとえば3割負担で指導管理料だけなら約2,700円、人工鼻加算まで含めるとおよそ7,200円ほどです。年齢や所得によって割合は変わります。
| 年齢・状況 | 医療費の自己負担割合 |
|---|---|
| 未就学児 | 2割 |
| 就学後〜69歳 | 3割 |
| 70〜74歳 | 2割(現役並み所得は3割) |
| 75歳以上 | 1割(一定以上の所得は2割・現役並み所得は3割) |
| 生活保護(医療扶助) | 自己負担なし |
表の割合は、あくまで医療費のうち窓口で支払う自己負担分です。ここからさらに軽くなる仕組みがあります。18歳までのお子さんは実質無料になることが多いです(自治体差あり)。また、1か月の自己負担が高くなったときは高額療養費制度が働き、月ごとに所得に応じた上限で頭打ちになります。訪問看護の利用料や受診料も合算できるため、月単位でならして考えるのが実際的です。
負担を軽くする公費や助成
気管切開に至った背景によって、使える公費が変わります。ALSや多系統萎縮症など指定難病にあたる病気であれば、難病医療費助成の対象になり、自己負担が2割になったうえで所得別の月額上限が設けられます。上限は生活保護0円、低所得Ⅰ2,500円、低所得Ⅱ5,000円、一般所得Ⅰ10,000円、一般所得Ⅱ20,000円、上位所得30,000円で、人工呼吸器などを装着している方は所得を問わず1,000円です。18歳未満で対象の病気があれば、小児慢性特定疾病の医療費助成という別の枠組みがあり、上限額はおおむねこの半分に設定されています。
このほか、重い障害がある方が対象の重度心身障害者医療費助成(東京都のマル障)は、住民税非課税なら実質無料、課税されている方は1割で上限つきになります。ただし身体障害者手帳などが要件で、病名だけで自動的に対象になるわけではありません。たんの吸引器についても、身体障害者手帳や医師の意見書をもとに日常生活用具として給付を受けられる自治体が多く、原則1割負担、生活保護世帯や住民税非課税世帯は負担なしという運用が一般的です。どれが使えるかは窓口が整理してくれますので、市区町村の障害福祉窓口・保健所・病院のMSWに、いま使える制度を一度まとめて聞いてみるのが近道です。制度の内容や上限額は年度の改定で変わることがあり、自治体によっても異なります。
在宅気管切開の療養を始めるまでの流れと相談先

在宅気管切開患者指導管理を軸にした在宅療養は、退院の前から準備が始まります。手続きの多さに圧倒されそうになりますが、ご家族がゼロから探して回る必要はありません。病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)や退院支援の看護師が中心になって、必要なサービスを組み立ててくれるのが一般的な流れです。ここでは、どんな順番で何が決まっていくのかを把握しておきましょう。
退院前の話し合いで決まること
退院が見えてきた段階で、病院のスタッフ・訪問看護ステーション・訪問診療の医師・ケアマネジャーなどが集まって話し合いの場が持たれることがあります(退院前カンファレンス)。ここで、自宅での吸引の体制、訪問看護の頻度、緊急時の連絡経路、機器の手配などがすり合わされます。家族の生活も議題です。仕事を続けられるか、夜眠れるか、きょうだいの世話をどうするかといった現実的な条件を伝えると、そこを前提にした組み立てになります。言いにくいことほど、この場で出しておくほうがうまくいきます。
主治医の指示書と訪問看護の契約
訪問看護は、主治医が交付する訪問看護指示書に基づいて始まります。訪問看護ステーションが決まったら、契約を結び、初回訪問で自宅の環境やこれまでのやり方を確認しながら計画を立てていきます。訪問の回数は、医療保険では原則として週3日まで、1回30〜90分が目安です。気管カニューレの使用は別表8の状態にあたるため、90分を超える長時間の訪問や、複数名での訪問、2か所のステーションの利用といった選択肢が広がり、特別管理加算の対象にもなります。実際の回数や時間は、ご本人の状態とご希望をふまえて、ステーション(介護保険ならケアマネジャー)と相談しながら決めていきます。
迷ったときに相談できる先
相談先は状況によって変わります。医療の内容やカニューレのことは主治医、日々のケアの困りごとは訪問看護ステーション、費用や制度の申請は市区町村の窓口と病院のMSW、介護保険のサービス調整はケアマネジャー、お子さんのことなら地域の相談支援専門員や保健センターが窓口になります。指定難病であれば、都道府県の保健所や難病相談支援センターも心強い先です。どこに聞けばいいか分からないときは、いま関わっている誰かに聞けば、適切な先へつないでもらえます。自己判断で抱え込まず、正確なことは主治医・訪問看護・行政の窓口に確認しましょう。
在宅気管切開患者指導管理を支える訪問看護でできること

在宅気管切開患者指導管理が主治医による毎月の医学管理だとすれば、訪問看護はその間を埋める役割です。看護師が定期的に自宅を訪ね、状態を観察し、ケアを一緒に行い、気づいたことを主治医へ報告します。医療的な判断や指示を出すのは主治医で、看護師はその指示のもとで動く立場です。それでも、月に一度の受診だけでは拾いきれない小さな変化に気づき、相談できる相手が家に来てくれることの意味は小さくありません。
状態の観察と主治医への報告
訪問時には、呼吸の音、たんの量と性状、気管孔まわりの皮膚、カニューレの固定、体温や酸素の値などを確認します。気になる変化は主治医へ報告し、必要があれば早めの受診や指示の見直しにつなげます。ご家族が「これは相談していいことなのか」と迷う内容も、看護師が受け取って主治医に伝える言葉に翻訳する形で橋渡しできます。この積み重ねが、在宅気管切開患者指導管理を「毎月の受診だけ」で終わらせず、日々の暮らしと結びつける役割を果たします。
ケアのやり方を一緒に確認する
訪問看護というと「手技を教えてもらう場」と思われがちですが、実際は少し違います。すでにご家族には退院してから続けてきたやり方があり、自宅の道具や間取りに合わせた工夫も生まれています。看護師は初回から全部を把握しているわけではないので、これまでどうされてきたかを伺うところから始めます。そのうえで、うまくいっている点は続けられるように、気になる点は一緒に確認しながら整えていきます。一方的に指導するのではなく、伴走しながら形にしていくのが在宅のやり方です。
家族が抱え込まないための支え
気管切開のある在宅療養では、医療的なケアに加えて、食事・入浴・移動といった暮らしの支えも必要になり、その多くをご家族が担いがちです。ただ、生活援助や日常的な移動の介助は訪問介護(ヘルパー)の領域で、医療面のケアは訪問看護、と役割を分け合えます。介護保険が使える条件に当てはまる場合はケアマネジャーが、そうでない場合は障害福祉サービスの相談支援専門員が、使えるサービスを整理してくれます。訪問看護では、介助方法を一緒に確認したり、利用できる制度や困りごとの相談を受けたりしながら、必要な窓口へ橋渡しをしていきます。
訪問の頻度や回数の考え方
頻度は状態とご希望で決まります。医療保険では原則週3日までが目安ですが、人工呼吸器の使用など別表7・別表8に当たる方や特別訪問看護指示書が出ている方は、週4日以上の訪問や1日複数回の訪問、2か所のステーションの併用ができます。週7日必要な場合は3か所まで可能です。
介護保険では、ケアプランに入っていれば回数やステーション数の制限はありません。
また、多くの訪問看護ステーションは24時間対応の体制を届け出ており、夜間や休日に連絡できる先があることは在宅の大きな支えです。ただし実際に対応できる範囲はステーションによって差があるため、契約前に確認しておきましょう。
在宅気管切開の療養を支えるシンプレ訪問看護ステーション

ここまで見てきたように、在宅気管切開患者指導管理は主治医の医学管理が土台で、そこに訪問看護が加わることで日々の暮らしと結びついていきます。家族だけで抱え込まない体制をつくることが、在宅療養を続けていくうえでの現実的な支えになります。シンプレ訪問看護ステーションでも、気管切開のある方の在宅療養のご相談をお受けしています。
シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレ訪問看護ステーションは、精神科の訪問看護を得意としながら、医療や介護の訪問看護にも対応しています。気管切開のある方の在宅療養では、看護師が定期的にご自宅を訪ね、呼吸やたんの状態、気管孔まわりの皮膚を観察し、主治医の指示のもとでケアを行います。これまでご家族が続けてこられたやり方を一緒に確認しながら、無理のない形に整えていくことを大切にしています。ご本人のペースを尊重し、気になったことは主治医やケアマネジャー、関係する窓口へ橋渡しします。制度や費用の困りごとについても、どこに相談すればよいかを一緒に整理していきます。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
- 東京23区
- 立川市
- 武蔵野市
- 三鷹市
- 府中市
- 昭島市
- 調布市
- 西東京市
- 小金井市
- 小平市
- 日野市
- 東村山市
- 国分寺市
- 国立市
- 福生市
- 狛江市
- 東大和市
- 清瀬市
- 東久留米市
- 武蔵村山市
- 多摩市
- 稲城市
- 和光市
- 朝霞市
- 志木市
- さいたま市
- 蕨市
- 川越市
- ふじみ野市
- 所沢市
- 川口市
- 戸田市
- 富士見市
- 新座市
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
訪問の頻度は週1〜3回が目安ですが、状態によっては週4回以上の訪問ができる場合もあり、1回の訪問時間は30〜90分程度です。土曜・祝日の訪問についてもご相談いただけます。ご本人だけでなく、ご家族からの困りごとのご相談も承っています。※お受けできる内容は、時期・対応エリア・ご本人の状態によって異なり、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。まずはお問い合わせから対応可否をご確認ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ|在宅気管切開患者指導管理と訪問看護は在宅療養の心強い支え

在宅気管切開患者指導管理は、気管切開をしたまま自宅で過ごす方を、主治医の毎月の医学管理と材料の支給で支える仕組みです。気管切開は病名ではなく状態なので、赤ちゃんからご高齢の方まで年齢を問わず対象になります。毎日のケアはたんの吸引・気管孔まわりの清潔と観察・加湿が中心で、カニューレの交換や方法の判断は主治医が行います。
費用の面では、材料代が指導管理料に含まれること、高額療養費で月ごとに頭打ちになること、指定難病の助成や子ども医療費助成、生活保護の医療扶助など、負担を軽くする道が複数あります。どれが使えるかは、市区町村の窓口や病院のMSWが整理してくれます。保険の扱いも、年齢と要介護認定を確認したうえで、人工呼吸器を使っている場合や特別訪問看護指示書が出ている期間といった例外を、主治医やケアマネジャーが判断します。
そして、月に一度の受診だけでは拾いきれない日々の変化に寄り添うのが訪問看護です。状態を観察して主治医へ報告し、これまでのやり方を一緒に確認し、必要な窓口へつなぐ。在宅気管切開患者指導管理と訪問看護が組み合わさることで、ご家族だけで抱え込まない体制に近づいていきます。シンプレ訪問看護ステーションでも、気管切開のある方とご家族のご相談をお受けしています。不安なことがあれば、まずは気軽にお声がけください。
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※本記事は執筆時点の一般的な情報をまとめたものです。制度の内容や保険のあつかい、点数・上限額は年度の改定・地域・ご本人の状態により異なる場合があります。また、シンプレ訪問看護ステーションがお受けできる内容は、時期・対応エリア・ご本人の状態によって異なり、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。ご利用を検討される際は、お問い合わせから対応可否をご確認ください。参考:厚生労働省「診療報酬点数表(在宅療養指導管理料 通則・C112 在宅気管切開患者指導管理料・C169 気管切開患者用人工鼻加算)」、厚生労働省「特掲診療料の施設基準等 別表第七・別表第八」、難病情報センター「医療費助成制度」、厚生労働省「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」、各自治体の日常生活用具給付・医療費助成の公開情報。最新・正確な内容は各窓口でご確認ください。