在宅持続陽圧呼吸療法の費用と訪問看護|シンプレ訪問看護
ご家族や自分自身が睡眠時無呼吸症候群や心不全でCPAP・ASVといった「在宅持続陽圧呼吸療法」を始めると、「この機械を家で毎晩ちゃんと続けられるのか」「困ったとき誰に相談すればいいのか」と不安になりやすいものです。在宅持続陽圧呼吸療法指導管理は、こうした在宅での呼吸療法を医療機関が支えるしくみで、そこに訪問看護が加わると自宅でも安心して呼吸療法を続けやすくなります。
この記事では、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理とは何か、対象になる人、家での続け方、訪問看護でできる支え、そして費用や保険、相談先までをやさしく整理します。制度や金額は年度の改定・地域・ご本人の状態で変わることがあるため、最新の内容は各窓口でご確認ください。
在宅持続陽圧呼吸療法指導管理とは

在宅持続陽圧呼吸療法とは、睡眠時無呼吸症候群または慢性心不全の方が、在宅でマスクを通して気道に空気を送り込む呼吸療法のことをいいます。在宅持続陽圧呼吸療法指導管理は、この療法を安全に続けられるよう、医療機関が機器の貸与や定期的な指導・確認を担うしくみです。難しい操作は少なく、就寝時にマスクを着けるのが基本で、多くの方が自宅で無理なく続けています。
CPAPとASVという2つの呼吸療法
代表的な機器がCPAPとASVです。CPAPはあらかじめ設定した一定の圧力で空気を送り続けるしくみで、喉や気道がふさがって起こる閉塞性の無呼吸に広く使われている標準的な治療とされています。ASVは呼吸の状態をリアルタイムで読み取りながら圧力を細かく調整できる機器で、呼吸のリズムが不規則になりやすい心不全の方などに使われることがあるとされています。どちらもマスクを着けて眠るという使い方は共通していますが、送る圧力の考え方が異なります。どちらが合うかは検査結果や状態をふまえて主治医が判断します。
指導管理料と機器の貸与のしくみ
保険診療で在宅持続陽圧呼吸療法を行う場合、機器は多くのケースで医療機関が患者さんに貸与する形になります。本体を自分で購入するわけではないため、まとまった費用を用意しなくても始めやすいのが特徴です。マスクやチューブなどの消耗品も、指導管理のなかで扱われます。機器の種類や設定は状態によって異なるため、変更が必要になったときも医療機関を通じて相談しながら進めます。
定期受診と遠隔モニタリング
この療法を保険で続けるには、定期的に受診して使用状況や効果を確認することが前提とされています。近年は、使用時間などのデータを通信機器でやり取りする遠隔モニタリングや、オンラインを組み合わせた診療も広がってきたとされています。通院の負担を減らしながら状態を見守れる選択肢が増えてきていますが、対応の可否は医療機関によって異なるため、かかりつけの医療機関に確認しておくと安心です。
在宅持続陽圧呼吸療法の対象になる人

在宅持続陽圧呼吸療法の対象は、大きく分けて睡眠時無呼吸症候群の方と、慢性心不全でASVを使う方です。年齢や要介護の有無で決まるものではなく、検査で一定の基準を満たすかどうかで判断されます。在宅持続陽圧呼吸療法は幅広い年代で行われる在宅医療管理の一つで、働き盛りの世代でも珍しくありません。
睡眠時無呼吸症候群でCPAPを使う人
CPAPが主に使われるのは、睡眠中に喉の奥が物理的にふさがって呼吸が止まる閉塞性睡眠時無呼吸症候群の方です。いびき・日中の強い眠気・起床時の頭痛などが典型的なサインとされ、肥満などで気道が狭くなりやすい方に多い傾向があるといわれています。検査で無呼吸低呼吸指数が一定以上と確認され、医師がCPAP治療の対象と判断した場合に保険診療で始まります。いびきがあるだけで自動的に始まるわけではありません。
慢性心不全でASVを使う人
ASVは、主たる病態が心不全である方に在宅で使う場合、在宅持続陽圧呼吸療法として扱われます。睡眠時に呼吸が強くなったり弱くなったりを繰り返すチェーンストークス呼吸がみられ、一定の基準を満たす場合などに検討されるとされています。ASVは設定調整の項目が多く専門的な判断を要する機器のため、循環器の主治医と相談しながら慎重に使われます。心臓の状態と睡眠中の呼吸の両方に関わるため、日々の体調の変化に気を配ることが大切です。
年齢を問わず在宅で行う医療管理
在宅持続陽圧呼吸療法は「高齢だから」「介護が必要だから」という前提で使うものではなく、若い世代から高齢の方まで、状態に応じて行われます。だからこそ、仕事や家事を続けながら治療を無理なく生活に組み込めるかどうかが、続けるうえでの分かれ目になりやすいといえます。生活のリズムに合わせて続け方を整えていくことが、長く続けるコツになります。
在宅持続陽圧呼吸療法を家で続けるときの流れ

在宅持続陽圧呼吸療法を家で続けるうえで大切なのは、機器を正しく使い、清潔に保ち、毎晩の使用を習慣にしていくことです。最初は違和感があっても、マスクや設定を調整しながら少しずつ慣れていく方が多いとされています。続けやすさは、生活に合った使い方を見つけられるかで大きく変わります。
マスクと機器の使い方と手入れ
就寝時にマスクを着け、鼻や口から一定の圧力の空気を送り込みます。マスクは顔に合った形やサイズを選ぶことが快適さのポイントで、合わないと空気もれや圧痕、肌のかぶれの原因になることがあります。マスクやチューブは定期的に洗うことで清潔を保て、機器のトラブルも起きにくくなるとされています。使い方や手入れで迷ったときは、自己判断せず医療機関や訪問看護に相談すると安心です。
使用時間と続けることの大切さ
在宅持続陽圧呼吸療法は、決められた時間しっかり使い続けることで効果が得られやすいとされています。使用時間が短い日が続くと、治療の効果が十分に発揮されにくくなることがあります。無理なく続けられるよう、寝室の環境を整えたり、装着のタイミングを工夫したりと、自分に合った続け方を探していくことが役立ちます。うまく続かないと感じたら、我慢せず主治医や看護師に伝えることが大切です。
家で続けるときに出やすい不安
「マスクが気になって眠れない」「夜中に外れてしまう」「機械が急に止まったらどうしよう」といった不安は、多くの方が感じるものです。こうした困りごとは、設定やマスクの見直し、緊急時の連絡先の確認などで和らげられることが少なくありません。一人で抱え込まず、相談できる相手をつくっておくことが安心につながります。次章では、その相談先の一つとなる訪問看護の役割を見ていきます。
在宅持続陽圧呼吸療法を訪問看護でどう支えるか

在宅持続陽圧呼吸療法を続けるなかで、高齢の方や心不全などの持病がある方、機器の扱いに不安がある方では、訪問看護が心強い支えになります。看護師は主治医の指示書にもとづいて自宅を訪れ、状態の観察や療養上の相談を通じて、家での療養を支えます。ただし治療方針や機器の設定を決めるのは主治医で、看護師はその判断を支え、気づいたことを医師へ橋渡しする立場です。
装着や機器のトラブルへの支援
看護師は、これまでの使い方を一緒に確認しながら、マスクの当たり方や空気もれ、肌の赤み・圧痕がないかを見ていきます。「ここが痛い」「もれて眠れない」といった困りごとを聞き取り、必要に応じて医療機関へつなぎます。すでにご本人・ご家族が続けてきたやり方を尊重しつつ、迷ったときに相談できる相手がいることが、続ける支えになります。すべてを看護師が一方的に指導するというより、一緒に整えていくイメージです。
全身の状態と睡眠の観察
訪問看護では、呼吸療法そのものだけでなく、全身の状態にも目を向けます。日中の眠気やだるさが減ってきたか、よく眠れているか、血圧はどうかなどを確認します。心不全でASVを使う方では、むくみや体重の増減、息苦しさの変化を観察し、気になる変化があれば早めに主治医へ報告します。こうしたふだんの見守りが、体調の変化に早く気づく助けになるとされています。
本人と家族の相談相手になる
家で医療を続けるときは、ご家族が「これで合っているのか」と迷う場面も多いものです。訪問看護は、機器の扱いで困ったときの相談や、使える制度・サービスの情報提供など、生活に根ざした支援を行います。生活面の介助が必要なときは訪問介護など他のサービスへの橋渡しも行い、医療の面は訪問看護、暮らしの支えは介護と、役割を分け合いながら在宅生活を支えます。家族だけで抱え込まなくてよいという安心感が、長く続ける力になります。
在宅持続陽圧呼吸療法と訪問看護でつかう保険

在宅持続陽圧呼吸療法を受けている方が訪問看護を利用するとき、医療保険と介護保険のどちらを使うかは、年齢や要介護認定の有無で決まるのが基本です。ここで大切なのは、CPAPやASVの指導管理だけでは保険の区分が自動で変わらないという点です。順番に整理します。
医療保険が基本になるケース
40歳未満の方や、要介護認定を受けていない方が訪問看護を利用する場合は、医療保険が基本になります。在宅持続陽圧呼吸療法の対象として多い睡眠時無呼吸症候群の方には、現役世代も多く含まれます。医療保険の訪問看護は、原則として1日1回・週3日までといった枠のなかで、状態やニーズに合わせてステーションと相談しながら回数を決めていきます。実際の頻度は一人ひとり異なるため、始める際に相談して決めるのが一般的です。
要介護認定があるときの介護保険
65歳以上で要介護認定を受けている方などは、訪問看護も介護保険が優先になるのが原則です。この場合は、ケアマネジャーが作るケアプランのなかに訪問看護を位置づけ、他のサービスと組み合わせて利用します。どちらの保険になるかは状態や認定の有無で変わるため、迷ったときはケアマネジャーや訪問看護ステーション、市区町村の窓口に確認すると整理してもらえます。自己判断で決めず、相談しながら進めるのが安心です。
人工呼吸器の管理に切り替わるとき
注意したいのは、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理そのものは、医療保険で頻回の訪問ができる「別表7・別表8の人工呼吸器を使用している状態」には当てはまらない点です。一方で、より高度なマスク型人工呼吸(NPPV)へ進み、主治医が在宅人工呼吸指導管理料の人工呼吸器加算を算定するような状態になると、別表7の人工呼吸器に含まれ、医療保険が優先され訪問回数も増やしやすくなるとされています。これはCPAP・ASVの指導管理とは別のしくみです。ご自身がどれに当てはまるかは、主治医や訪問看護ステーションに確認してください。
在宅持続陽圧呼吸療法にかかる費用の目安

在宅持続陽圧呼吸療法は保険が使える治療で、毎月の自己負担は思ったより手ごろに感じる方が多いようです。ここでは費用の目安を整理しますが、金額は負担割合・診療内容・加算・年度の改定によって変わるため、あくまで執筆時点の目安として捉えてください。
CPAP治療の月々の自己負担
保険診療でCPAPを続ける場合、3割負担の方で月4,000〜5,000円前後が一つの目安とされています。負担割合が低い方はより少なくなり、次のような目安が示されています。
| 自己負担割合 | CPAP治療の月額目安 |
|---|---|
| 3割負担 | 約4,000〜5,000円 |
| 2割負担 | 3割と1割の中間程度 |
| 1割負担 | 約1,400〜1,500円 |
表の金額は健康保険を使ったときの自己負担分の目安で、最終的な支払い額は診療内容で前後します。なお、保険が外れると自費で月15,000円前後になることがあるとされ、保険を続けるためにも定期的な受診が大切です。実際の金額は医療機関で確認してください。
訪問看護の費用と負担を軽くする制度
訪問看護を利用する場合は、CPAP治療の費用とは別に、訪問看護の利用料が保険の自己負担分としてかかります。医療保険なら年齢や所得に応じて原則1〜3割、介護保険なら原則1割などが目安です。医療費がかさむ月は高額療養費制度の対象になることがあり、重い障害がある方はマル障などの医療費助成で負担がさらに軽くなる場合もあります。どの制度が使えるかは窓口や相談員が整理してくれるので、抱え込まずに相談してみてください。
最新の金額は窓口で確認を
費用や制度は年度の改定や地域、ご本人の状態によって変わります。この記事の金額は目安であり、正確な自己負担額は、加入している健康保険の窓口や医療機関、市区町村、訪問看護ステーションで確認するのが確実です。保険証や自己負担割合の分かるものを持参すると、具体的な見込みを教えてもらいやすくなります。
在宅持続陽圧呼吸療法の在宅療養を支えるシンプレ訪問看護ステーション

在宅持続陽圧呼吸療法を続けながら家で暮らしていくには、機器のことも体調のことも気軽に相談できる存在が大きな支えになります。シンプレ訪問看護ステーションは、在宅療養を続ける方とご家族に寄り添う支援を大切にしています。
シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレ訪問看護ステーションでは、看護師などの専門職が定期的にご自宅を訪問し、体調や睡眠の様子の観察、療養上の相談、ご家族への情報提供を行います。CPAPやASVを使っている方には、これまでの使い方を一緒に確認しながら、肌の状態や体調の変化に気を配り、気になる点があれば主治医へ報告・相談します。ご本人のペースを尊重し、困ったときに相談できる伴走者として関わることを心がけています。生活面の介助が必要なときは、使える制度やサービスへの橋渡しも行います。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
- 東京23区
- 立川市
- 武蔵野市
- 三鷹市
- 府中市
- 昭島市
- 調布市
- 西東京市
- 小金井市
- 小平市
- 日野市
- 東村山市
- 国分寺市
- 国立市
- 福生市
- 狛江市
- 東大和市
- 清瀬市
- 東久留米市
- 武蔵村山市
- 多摩市
- 稲城市
- 和光市
- 朝霞市
- 志木市
- さいたま市
- 蕨市
- 川越市
- ふじみ野市
- 所沢市
- 川口市
- 戸田市
- 富士見市
- 新座市
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
訪問の頻度は状態やご希望に合わせて、週1〜3回を目安に、必要に応じて調整します。1回の訪問はおおむね30〜90分で、土曜や祝日の対応も行っています。ご本人だけでなく、ご家族からの「これで合っている?」という相談にも応じ、在宅での呼吸療法を続けやすいように支えます。※お受けできる内容は、時期・対応エリア・ご本人の状態によって異なり、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。まずはお問い合わせから対応可否をご確認ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
在宅持続陽圧呼吸療法を安心して続けるために

在宅持続陽圧呼吸療法指導管理は、睡眠時無呼吸症候群や慢性心不全の方が、CPAPやASVを使って自宅で呼吸療法を続けられるよう医療機関が支えるしくみです。難しい操作は少なく、機器も医療機関から貸与される形が多いため、始めやすい在宅医療管理の一つといえます。続けるうえで大切なのは、マスクや使用時間を自分に合った形に整え、困ったときに相談できる相手をもっておくことです。
訪問看護は、機器の扱いや体調の見守り、ご家族の相談まで、家での療養を身近で支えます。保険は年齢や要介護認定で医療保険・介護保険が分かれ、費用は制度で軽くできる場合もあります。制度や金額は変わることがあるため、迷ったときは主治医や訪問看護ステーション、市区町村の窓口に相談してください。在宅持続陽圧呼吸療法を安心して続けたいとお考えなら、シンプレ訪問看護ステーションがそのお手伝いをします。
ご相談の問い合わせはこちら▼
※本記事は執筆時点の一般的な情報をまとめたものです。制度の内容や保険のあつかい・費用は、年度の改定・地域・ご本人の状態により異なる場合があります。また、シンプレ訪問看護ステーションがお受けできる内容は、時期・対応エリア・ご本人の状態によって異なり、医療的に重いケースなど一部対応できない場合もあります。ご利用を検討される際は、お問い合わせから対応可否をご確認ください。参考:厚生労働省「令和6年度診療報酬改定について」/日本呼吸器学会(CPAP・ASVに関する情報)/日本循環器学会・日本心不全学会(ASV適正使用に関するステートメント)/各医療機関・自治体の公開情報。最新・正確な内容は各窓口でご確認ください。