疾患 2020-10-30

薬物依存症の後遺症ってどんなもの?薬物依存の特徴や適切な治療法について解説

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薬物依存の後遺症にお悩みですか?一度、薬物依存に陥ってしまった方は、薬物の乱用をやめて普通の生活を送るようになってからも後遺症に悩まされるケースがあります。

最悪の場合、被害妄想から事件や事故を起こすこともあるため、適切なサポートを受けることが重要です。

今回は、薬物依存の後遺症や相談を受け付けている支援機関などを紹介します。

ご自身やご家族が薬物依存の後遺症で苦しんでいるという方は、ぜひこの記事を最後まで読んでみてくださいね。

薬物依存の主な後遺症にはどんなものがあるのか?

疑問
薬物依存になると後遺症が残ることが多いです。はじめに、薬物依存の後遺症にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。

使用する薬物によって、さまざまな後遺症が出ます。

覚醒剤の後遺症

フラッシュバック
  • 幻覚
  • 妄想
  • 不安感
  • 激しい気分の移り変わり
  • フラッシュバック

覚醒剤を使用すると、気分が高揚したり、疲れを感じにくくなったり、集中力が増すような感じになりますが、乱用すると幻覚妄想や不安感などの後遺症に悩まされます。

覚醒剤の後遺症のひとつにフラッシュバック(自然再燃)があり、覚醒剤の乱用を中止しても幻覚妄想などの中毒精神病の症状が再び出現し、長期間にわたって後遺症が残ります。

覚醒剤の後遺症は中毒精神病の症状だけではなく、心臓の働きが低下することで急性心不全などの心臓疾患の症状が出ることもあり、最悪の場合は死亡することもあります。

大麻の後遺症

憂鬱_不安_落ち込み
  • 幻覚
  • 妄想

大麻(マリファナ)を吸引すると、浮遊感や幻覚などで感覚が変化して、一時的に心地よい気持ちになりますが、幻覚や妄想などの後遺症が残ることがあります。

大麻の吸引を合法化している国もありますが、日本では大麻は麻薬に指定されており、厚生労働省は「大麻は、実際にはあなたの脳を壊します」と警告しています。

大麻の後遺症は幻覚妄想などの中毒精神病の症状だけでなく、知的機能が低下したり、何もやる気がしなくなったり、男女とも生殖器官に異常が出ることもあります。

有機溶剤の後遺症

アルコール中毒2の画像
  • 幻覚
  • 妄想
  • 記憶力の減退
  • 抑うつ状態

有機溶剤とはシンナーやトルエン(ボンド・接着剤)などで、有機溶剤を吸引するとアルコール飲料と同じような酩酊状態になりますが、長期間使用すると後遺症が強く残ります。

有機溶剤の後遺症には、幻覚妄想や記憶力の減退、抑うつ状態などがあり、幻覚妄想は長期間にわたって続き、有機溶剤を吸引すると脳が萎縮するため記憶力も低下します。

頭痛やめまい、倦怠感、視力低下などの慢性中毒症状や、呼吸器障害、肝障害、腎障害、造血器障害などの後遺症が残ることもあるので、有機溶剤の乱用は大変危険です。

Point

覚醒剤はフラッシュバックの後遺症が残る

厚労省は大麻は脳を壊すと警告している

有機溶剤は幻覚妄想などの後遺症が強く残る

薬物依存が引き起こすさまざまな問題

ハート

薬物依存は心身に異変をもたらすだけでなく、二次的な問題を引き起こします。

問題 内容
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健康の問題 身体的障害
精神障害
性格の変化
家族の問題 家族機能の障害
家庭内暴力
家族崩壊
家族の心身の健康
対人関係の問題 社会から孤立する
薬物乱用仲間の形成
社会生活上の問題 職務能力の低下
怠業・怠学
失業・退学
借金
社会全体の問題 薬物汚染
犯罪・事故の増加
治安の悪化

厚生労働省は、薬物依存は本人の心身に異変を起こすだけでなく、上記のような二次的な問題が発生することを指摘しており、周囲の人にも被害をもたらします。

これらの問題は本人の性格によるものではなく薬物依存が原因ですので、薬物依存症の治療を受けると、少しずつ目立たなくなってきます。

借金・犯罪・家庭不和などの二次的な問題が深刻化するとご家族の方は大変ですので、専門機関に早めに相談することが大切です。

薬物依存は3つの段階で進行する

チェックの画像

薬物乱用、薬物中毒、薬物依存は同じような意味で使われることがありますが、それぞれ異なる意味を持っています。

薬物乱用・薬物依存・薬物中毒の言葉の意味について見ていきましょう。

薬物乱用

分析の画像

覚醒剤は覚醒剤取締法、大麻は大麻取締法によって所持や使用、売買などが禁止されていますが、薬物乱用とは法律によって禁止されている薬物を不正に使用することをいいます。

シンナーや接着剤などは、本来の目的のために使用するのであれば乱用にはなりませんが、吸引を目的に使用すると薬物乱用になり、1回だけ吸引しても乱用になります。

成人のアルコール飲料の摂取は法律では禁止されていないものの、朝から晩までお酒を飲み続けるなど、社会通念上の限度を超えてアルコールを摂取ことは乱用になるでしょう。

薬物依存

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薬物依存とは、薬物乱用を繰り返した結果、脳が慢性的な異常状態になってしまい、薬物の使用をやめようと思ってもやめられなくなくなり、薬物乱用を続けることをいいます。

薬物依存になると、離脱症状(禁断症状)が出ることが多く、離脱症状が出ると、なんとしてでも薬物を入手しようとして、犯罪などの二次的問題が発生する場合もあります。

薬物の使用をやめても、薬物依存症という病気は変わらず残り、完治することはありませんが、医療機関で適切な治療を受けると回復することは可能です。

薬物中毒

憂鬱_鬱病_落ち込む_不安

以前は、薬物依存と薬物中毒は同じ意味で使われていたことがありましたが、現在は薬物依存と薬物中毒は区別されており、薬物依存と薬物中毒の違いを理解することは大切です。

薬物中毒は急性中毒と慢性中毒に分けられ、依存状態の有無に関係なく、アルコールの一気飲みや危険ドラッグの大量摂取などで意識不明などになることをを急性中毒といいます。

慢性中毒とは薬物依存になっている人がさらに薬物乱用を繰り返した結果、慢性的状態になることをいい、覚醒剤精神病や有機溶剤精神病などが慢性中毒に該当します。

Point

薬物乱用は違法薬物を使用すること

薬物依存は薬物乱用を続けること

薬物中毒は急性中毒と慢性中毒に分けられる

薬物依存から回復するには?

疑問の画像

薬物依存症という病気は完治できませんが、適切な治療を受けると薬物依存から回復することは可能です。

薬物依存から回復するための治療法を見ていきましょう。

中毒性精神病の症状に対する治療

医者の画像
治療対象となる症状 中毒性精神病の症状
飲酒のテーブル画像
治療目的 身体の回復
脳の回復
治療内容 投薬を中心とした治療

薬物依存になると、覚醒剤の場合は幻覚や妄想などの覚醒剤精神病の症状が現れることがありますが、薬物依存から回復するには中毒性精神病の治療をすることが必要です。

覚醒剤精神病や有機溶剤精神病などの中毒性精神病の治療では、身体の回復と脳の回復に重点が置かれ、投薬を中心とした薬物療法によって治療が行われます。

中毒性精神病の症状に合わせて医師がお薬を処方しますが、患者さん本人の同意がなくても医師が処方したお薬が投与され、強制的に入院させて治療が行われる場合もあります。

薬物依存そのものに対する治療

カウンセリングの画像
治療対象となる症状 薬物依存症そのもの
リハビリのテーブル画像
治療目的 心の回復
薬物なしの新しい生活習慣を築く
治療内容 教育的プログラムの参加
自助グループへの参加

中毒性精神病の治療をすると幻覚や妄想などの中毒性精神病の症状は治まりますが、薬物依存は中毒性精神病が治っても続くため、薬物依存そのものに対する治療が行われます。

薬物依存そのものに対する治療は、患者さんが薬物に依存しない新しい生活習慣を構築させることが目標になり、心の回復に主眼が置かれます。

薬物依存そのものに対する治療では、薬物依存から脱却するという強い意志が必要であり、専門病院の教育プログラムや自助グループに参加するなどして回復を目指します。

薬物依存の回復の段階

医師
段階 状態
身体の回復
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薬物によって疲弊し衰弱した身体が正常化する
脳の回復
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薬物による幻覚・妄想がなくなる
思考力や記憶力が正常化する
心の回復
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歪んでしまった物の考え方・感じ方・生活習慣が正常化する
人間関係の回復
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壊れてしまった人間関係が修復され信頼を取り戻す

薬物依存を治療しても一気に回復することはなく、身体→脳→心→人間関係の4つの段階を経て、時間をかけてゆっくりと薬物依存の状態から回復します。

第1段階では薬物依存で衰弱した身体の機能を回復させるための治療が行われ、第2段階では妄想や幻覚などの中毒性精神病の治療を行って脳の機能を回復させます。

第3段階では薬物依存で乱れてしまった生活習慣を改めさせることで心を回復させ、第4段階では薬物依存で壊れてしまった人間関係を回復させて、失った信頼を取り戻します。

Point

薬物依存症は完治しないが回復は可能

中毒性精神病の治療から始める

薬物依存は4段階を経て徐々に回復する

薬物依存の後遺症はどこに相談すればいいのか?

チェック

薬物依存の後遺症に関することは専門機関で相談ができますが、どこに相談すれば良いのかを見ていきましょう。

精神科訪問看護でも薬物依存の後遺症の相談ができます。

専門家の相談先

電話
  • 保健所
  • 精神保健福祉センター
  • 依存症相談拠点機関
  • 民間のリハビリ施設
  • 自助グループ

薬物依存の後遺症に関することは上記の専門機関に相談ができます。保健所は電話での相談にも応じてくれ、保健師や医師、精神保健福祉士などの専門職が対応してくれます。

精神保健福祉センターは各都道府県・政令指定都市にある行政機関で、医師、看護師、保健師などが対応してくれ、依存症相談拠点機関では依存症相談員が対応してくれます。

民間のリハビリ施設や自助グループでも薬物依存の後遺症の相談ができ、自助グループ・回復支援施設では、同じ病気を抱えている仲間と一緒に薬物依存からの回復を目指せます。

精神科訪問看護を利用するという選択肢も

看護師_ナース

薬物依存の後遺症に関することは保健所などで相談ができますが、精神科訪問看護でも相談に乗ってもらえます。

薬物依存から回復するには、乱れてしまった日常生活の習慣を改めさせることが重要になってきます。

精神科訪問看護は薬物依存にも対応しており、自宅療養をしている薬物依存の患者さんのお宅を訪問し、患者さんが健全な日常生活を送れるようにサポートします。

Point

保健所は電話相談ができる

自助グループや回復施設でも相談ができる

精神科訪問看護でも相談に乗ってもらえる

精神科訪問看護ではどんなことをしてもらえるのか?

Q&A_質問

精神科訪問看護でも薬物依存の後遺症の相談ができますが、精神科訪問看護ではどのようなことをしてもらえるのかを見ていきましょう。

精神科訪問看護はご家族にも寄り添ってくれます。

精神科訪問看護とは?

看護師_問診_検査
サービス名 精神科訪問看護
看護のテーブル画像
職種 看護師
准看護師
作業療法士
訪問日数 原則週3日以内

精神科訪問看護は、中毒性精神病などの精神疾患の治療のために自宅療養をしている患者さんのお宅に看護師などが訪問し、安定した日常生活を送れるようにサポートします。

患者さんの自宅に訪問する専門職は、看護師や准看護師、精神保健福祉士、作業療法士などの有資格者で、医師の指示に基づいて看護や回復へ向けての指導などを行います。

薬物依存の後遺症が出ている患者さんは、精神科訪問看護サービスを利用すると、薬物依存の回復へ向けての必要な助言や援助などのトータルサポートが受けられます。

薬物依存に対する看護内容

ポイントの画像

薬物依存の後遺症に対する訪問看護のサービス内容を見ていきましょう。

回復に必要なメニューの提示

看護師_指導

精神科訪問看護では、医師の指示にしたがって、薬物依存からの回復に向けて必要となるメニューを提示してくれ、薬物依存からの回復を目指すうえでの重要な指針になります。

万一、薬物依存の患者さんが再び薬物に手を出した場合でも決して見放したりせず、患者さんが薬物依存から回復するまで徹底的にサポートを続けます。

この場合は、なぜ患者さんが再び薬物に手を出してしまったのかを入念に分析し、薬物の再使用につながる条件を排除して、新たにメニューを作り直します。

家族に対する治療教育

契約の画像

患者さんが薬物依存から回復するためには、同居をするご家族の協力が重要になってくるため、精神科訪問看護ではご家族に対する治療教育も行います。

ご家族に対しては、患者さんに監視的・干渉的対応をしないなどの回復に向けての注意事項をわかりやすく説明し、ご家族と一緒に薬物依存からの回復に向けて取り組みます。

精神科訪問看護サービスを利用することで、ご家族は同居する薬物依存の患者さんに対する接し方がわかり、薬物乱用の再発の防止に役立ちます。

Point

自宅療養中の患者さんのお宅に専門職が訪問

薬物依存からの回復に必要なメニューを提示

患者さんのご家族は治療教育が受けられる

精神科訪問看護ならシンプレ看護ステーションへ!

医療の画像

では最後に、東京都内で精神科訪問看護サービスを提供しているシンプレ訪問看護ステーションをご紹介いたします。

シンプレ訪問看護ステーションは、薬物依存の後遺症にも対応しています。

シンプレ訪問看護ステーションとは?

精神医療の画像

シンプレ訪問看護ステーションは精神科に特化した訪問看護サービスを提供しており、薬物依存の後遺症にも対応しています。

看護師や作業療法士などの専門職のスタッフがご利用者様のお宅を定期的に訪問し、生活支援や自立支援、症状の悪化防止、服薬支援などの回復へ向けての支援を行います。

シンプレ訪問看護ステーションには、薬物依存に関する専門知識や看護の経験が豊富なスタッフが多数在籍しており、薬物依存の後遺症についても気軽に相談ができます。

シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア

東京_地図
  • 新宿区
  • 中野区
  • 豊島区
  • 練馬区
  • 千代田区

シンプレ訪問看護ステーションの拠点は東京都新宿区高田馬場にあり、新宿区、中野区、豊島区、練馬区、千代田区の5区が訪問看護の対応エリアになっています。

その他のエリアにお住まいの方も対応ができる場合がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

シンプレ訪問看護ステーションは24時間365日体制で訪問看護サービスを提供しております。

Point

精神科に特化した訪問看護サービスを提供

薬物依存の後遺症にも対応している

24時間365日体制で同日の複数訪問も可能

総括:薬物依存の後遺症は早い段階で専門家に相談することが重要!

医者2の画像

精神科訪問看護という選択肢も含め、専門機関に早めに相談しましょう。

薬物依存の後遺症の治療に関することは、保健所や精神保健福祉センター、依存症相談拠点機関、民間のリハビリ施設、自助グループなどの専門機関に相談ができます。

精神科訪問看護は、自宅療養をしている薬物依存の患者さんの自宅に看護師などが訪問し、回復に向けてのトータルサポートが受けられます。

シンプレ訪問看護ステーションでは、精神科に特化した訪問看護を行っており、薬物依存の後遺症でお悩みの方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。