不登校の背景にある精神疾患と訪問看護|シンプレ訪問看護
「学校に行けない日が続いている」「もしかすると、その背景に心の不調があるのかもしれない」——お子さんの不登校に向き合うなかで、不登校と精神疾患のつながりが気になるご家族は少なくありません。不登校はそれ自体が病気ではなく「状態」を指す言葉ですが、その背景に精神疾患が隠れていたり、休んでいるあいだに心の不調が重なっていったりすることがあるといわれています。この記事では、不登校と精神疾患の関係、背景に多い疾患やサイン、相談先、家庭での過ごし方、そして精神科訪問看護でできる子ども・家族への支援や費用までを、やさしく整理してお伝えします。
不登校と精神疾患の関係とは

不登校と精神疾患は、必ずしもイコールではありません。ただ、学校に行けない状態が続く背景に心の不調が関わっていたり、休んでいるうちに不調が重なっていったりすることはあるとされています。ここではまず、不登校と精神疾患の関係を整理しながら、ご家族がどう受けとめるとよいかを見ていきます。
不登校は病気ではなく状態
不登校とは、病気などの明らかな理由以外で学校を長期間休んでいる「状態」を指す言葉だとされています。不登校は病名ではありません。原因は一つではなく、本人の気質や友人・家族関係、学校での出来事、心身の疲れなどが複雑に重なって起こると考えられています。まずは「怠けている」のではなく、何らかの理由で心や身体が休息を必要としているサインかもしれない、という視点を持つことが大切だといわれています。
不登校の背景に精神疾患が隠れていることがある
一方で、不登校の背景に精神疾患が隠れている場合があることも知られています。たとえば不安症やうつ病、適応障害などが関わっていたり、学校を休んでいるあいだに二次的に心の不調が強まったりすることもあるとされています。背景に心の病気が関わっていることもあるため、長く続くときや本人のつらさが大きいときは、自己判断せず専門の医師に相談することが大切です。
再登校だけを目標にしない考え方
不登校の支援では、再登校だけをゴールにしないという考え方が広がっているといわれています。大切にされているのは、学校に戻ることそのものよりも、本人が安心できる場所で気持ちを立て直し、自分なりに過ごせる土台をつくっていくことです。焦って登校を促すよりも、まずは休息と安心を優先し、本人のペースを尊重する関わりが回復の支えになると考えられています。
不登校の背景に多い精神疾患

不登校の背景に関わることがあるとされる精神疾患には、いくつかの傾向があるといわれています。ここで挙げるのはあくまで一般的な例で、診断は医師が行うものです。「うちの子はこれかもしれない」と決めつけず、参考として読んでいただければと思います。
不安症や適応障害
人前で強い緊張を感じる社交不安や、環境の変化にうまく適応できずに心身の不調が出る適応障害などは、思春期の不登校に関わりやすいとされています。朝になると体調を崩す、登校しようとすると強い不安が出る、といった形であらわれることもあるといわれています。本人にとっては「行きたいのに行けない」という苦しさを抱えていることも多いと考えられています。
うつ病や双極性障害
気分の落ち込みや意欲の低下が続くうつ病、気分の波が大きくなる双極性障害なども、不登校の背景に関わることがあるとされています。睡眠や食欲の乱れが続くことがあるのも特徴の一つといわれています。気分の問題は本人にも言葉にしづらいことが多いため、周囲がそのつらさに気づき、医療につなぐことが支えになると考えられています。
発達障害とのかかわり
ADHDや自閉スペクトラム症などの発達障害の特性が、学校生活でのつまずきや疲れやすさにつながり、結果として不登校に関わることもあるとされています。こうした特性は、本人の努力不足ではありません。特性に合った環境や関わり方を整えることで、本人が過ごしやすくなる場合があるといわれています。詳しい見立ては専門の医師や相談機関に相談するとよいでしょう。
思春期に発症しやすい統合失調症など
統合失調症などの精神疾患は、思春期から青年期に発症することがあるとされています。早めに気づいて治療につなぐことが大切といわれていますが、初期は気づきにくいこともあります。気になる変化が続くときは、似た症状を示す別の不調との区別も含め、専門の医師に相談することがすすめられています。
不登校に見られる子どものサインと変化

不登校の前後では、子どもにさまざまなサインや変化があらわれることがあるといわれています。これらは精神疾患の有無を判断するものではありませんが、本人のSOSに気づくきっかけになります。不登校に関わる変化として、よく挙げられるものを見ていきましょう。
身体に出るサイン
頭痛や腹痛、吐き気、めまい、朝起きられない、眠れない・寝すぎるといった身体の不調が、登校前に出やすいことがあるとされています。検査をしても明らかな異常が見つからない場合もありますが、本人が感じているつらさは本物です。身体の不調が続くときは、まずかかりつけの小児科などで相談すると安心だといわれています。
行動や気持ちの変化
口数が減る、好きだったことに興味を示さなくなる、イライラしやすくなる、夜型の生活になる、といった行動や気持ちの変化があらわれることもあるとされています。こうした変化は本人なりの疲れやストレスのあらわれであることが多いと考えられています。問いただすよりも、安心して話せる雰囲気をつくることが大切だといわれています。
早めに専門家へ相談する大切さ
気になるサインが続くときは、家庭だけで抱え込まず、早めに専門家へ相談することがすすめられています。一人で判断しなくて大丈夫です。背景に精神疾患が関わっているかどうかも含めて、専門の医師や相談機関と一緒に考えていくことで、本人に合った支え方が見えやすくなると考えられています。
不登校で精神疾患が疑われるときの相談先

不登校で精神疾患が疑われるとき、どこに相談すればよいか迷うご家族は多いものです。相談先は一つではありません。学校・医療・自治体などいくつかの窓口があります。それぞれの役割を知っておくと、状況に合わせて選びやすくなります。
学校のスクールカウンセラーや養護教諭
まず身近な相談先として、学校のスクールカウンセラーや保健室の養護教諭があります。学校での様子を共有できるのが強みで、家庭からは見えにくい本人の状態を一緒に確認できる場合があります。担任の先生を含め、学校と連携しながら本人に合った関わりを考えていくことができると考えられています。
児童精神科やかかりつけの小児科
背景に心の不調が疑われるときは、児童精神科や子どものこころの専門外来、かかりつけの小児科などが相談先になります。医学的な診断や治療は医師が行います。受診のしかたがわからないときは、まずかかりつけの小児科に相談し、必要に応じて専門の医療機関を紹介してもらう流れも一般的だといわれています。
自治体の相談窓口や支援機関
市区町村の子育て・教育相談の窓口や、教育支援センター、保健所・精神保健福祉センターなども相談先になります。公的な相談は無料のことが多いとされています。どこに相談すればよいか迷うときは、こうした窓口に問い合わせると、状況に合った機関につないでもらえる場合があります。正確な内容は、お住まいの自治体の窓口でご確認ください。
不登校と精神疾患を支える家庭での過ごし方

不登校と精神疾患に向き合うとき、家庭での過ごし方に悩むご家族は多いものです。正解は一つではありませんが、本人が安心して過ごせる土台づくりが支えになると考えられています。ここでは家庭で意識したい関わりを整理します。
まずは安心して休める環境づくり
学校に行けない状態が続いているとき、本人は心身ともに疲れていることが多いとされています。まずは十分に休めることが大切だといわれています。無理に登校を促すよりも、家が安心して過ごせる場所であることを大事にすると、気持ちの立て直しにつながりやすいと考えられています。
本人のペースを尊重したかかわり
回復の歩みは人それぞれで、行きつ戻りつすることも多いとされています。焦らず本人のペースで関わることが、安心につながると考えられています。「なぜ行けないの」と問いつめるよりも、本人の気持ちに耳を傾け、できていることに目を向ける関わりが支えになるといわれています。
家族だけで抱え込まないために
子どもを支えるご家族自身も、不安や疲れをためこみやすいものです。家族だけで抱え込まないことが、長く支えていくうえで大切だといわれています。学校や医療、地域の相談先とつながり、ときには家族自身の気持ちを話せる場を持つことも、家庭全体を支える助けになると考えられています。
精神科訪問看護が不登校の子どもと家族にできること

精神科訪問看護は、看護師などの専門職がご自宅に訪問し、不登校や精神疾患に向き合う本人とご家族を支えるサービスです。利用に年齢制限は原則ありません。児童・思春期の子どもも対象になるとされています。学校や病院に行きづらいときでも、住み慣れた家で支援を受けられるのが特徴です。
自宅での心のケアと見守り
訪問看護では、主治医の指示のもとで本人の心と体の状態を観察し、不安や困りごとに耳を傾けながら見守ります。家が安心できる関わりの場になることを大切にしています。看護師が一方的に何かを教えるというより、本人の話を聞き、これまでの過ごし方を一緒に確認しながら、少しずつ前に進む後押しをしていく関わりだと考えていただければと思います。
生活リズムや服薬のサポート
昼夜が逆転しがちな生活リズムを一緒に見直したり、処方された薬を続けられるよう相談に乗ったりすることも、訪問看護の役割の一つです。生活リズムや服薬の不安を一緒に整理できるのは心強い点だといわれています。薬の内容や量を決めるのは主治医で、看護師は様子を観察して医師へ報告し、調整の橋渡しをする立場です。
家族への相談支援と関係機関との橋渡し
精神科訪問看護では、本人だけでなくご家族の相談にも応じます。家族の不安も支えの対象です。日々の関わり方の悩みを一緒に考えたり、気持ちを受けとめたりしながら、学校や主治医、自治体の相談窓口などの関係機関との橋渡しを行うこともあります。家庭だけで抱え込まずに済むよう、チームで支えていく関わりを大切にしています。
不登校の訪問看護にかかる費用と使える医療制度

不登校の子どもに精神科訪問看護を利用するとき、費用がどれくらいかかるのかは気になるところです。精神科訪問看護は医療保険が使え、さらに公費の制度を組み合わせることで、自己負担をかなり抑えられる場合があります。ここでは費用の目安と使える医療制度を整理します。
医療保険と訪問看護の自己負担
精神科の医師が「精神科訪問看護指示書」を交付した場合、精神科訪問看護は医療保険が使えます。子どもは年齢の面でも医療保険が基本です。窓口での自己負担は通常、医療費の一定割合ですが、後述の制度を組み合わせると負担はさらに軽くなります。最新の取り扱いは、ご利用先の訪問看護ステーションや各窓口でご確認ください。
| 区分 | 窓口での自己負担 |
|---|---|
| 医療保険(通常) | 原則3割(年齢・所得により異なる) |
| 自立支援医療を使う場合 | 原則1割(+所得別の月額上限) |
※表の割合は健康保険の自己負担分で、最終的な支払い額そのものではありません。子ども医療費助成で実質無料になることも多いです(自治体差あり)。
自立支援医療による軽減
うつ病やてんかん、統合失調症など、継続的な通院治療が必要な精神疾患では、自立支援医療(精神通院)という公費の制度が使えるとされています。これを使うと、医療保険の窓口負担が原則1割に軽減され、月額の上限も設けられます。世帯の所得などによっては自己負担が0円になる場合もあります。対象になるか・申請方法は、お住まいの市区町村の窓口で確認できます。
子どもの医療費助成制度
18歳ごろまでの子どもには、自治体の子ども医療費助成(東京ではマル乳・マル子・マル青など)があり、保険診療の自己負担分が助成されるとされています。実質無料になることも多いとされ、訪問看護での取り扱い(現物給付か払い戻しか)は自治体によって異なります。どの制度をどう組み合わせるのが有利かは、訪問看護ステーションや自治体の窓口が一緒に整理してくれるので、家族だけで判断しなくて大丈夫です。最新の内容は各窓口でご確認ください。
シンプレ訪問看護ステーションの精神科訪問看護

不登校や精神疾患に向き合うお子さん・ご家族を、住み慣れた家で支えたい——シンプレ訪問看護ステーションは、精神疾患に特化した訪問看護で、そうした願いに寄り添っています。お子さまからご高齢の方まで幅広く対応しており、不登校の背景にある心の不調についても、ご家族と一緒に考えていきます。
シンプレ訪問看護ステーションの特徴
シンプレは精神科に特化した訪問看護ステーションで、うつ病・発達障害・不安障害などに幅広く対応しています。主治医の指示のもと、看護師などの専門職が本人の様子を観察し、服薬の相談、生活リズムの見直し、ご家族への相談支援などを行います。一人ひとりのペースを尊重し、本人とご家族が「自分らしく過ごせる」ことを大切にしながら、学校や医療機関などの関係機関とも連携して支えていきます。
シンプレ訪問看護ステーションの対応エリア
-
<東京都>
・東京23区
※足立区、荒川区は1部エリアとなります。
・西東京市
・三鷹市
・調布市
・武蔵野市
・府中市※1部エリア
・東久留米市※1部エリア
<埼玉県>
・和光市
・朝霞市
・戸田市※1部エリア
・川越市※1部エリア
・新座市※1部エリア
・川口市※1部エリア
シンプレ訪問看護ステーションの対応地域はおもに上記が中心で、訪問活動をおこなっています。該当エリアにお住まいの方はぜひご検討ください。
また上記以外のエリアにお住まいでも、対応できる場合がございますので、一度当社スタッフへご相談ください。
サービス内容を詳しく聞きたい、スケジュールの相談なども承っております。電話やメールなどで相談を受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
訪問は週1〜3回、1回あたり30〜90分を基本に、本人の生活リズムや体調に合わせてプランを作成します。必要に応じて訪問日や時間の相談にも応じ、本人だけでなくご家族の不安についても受けとめます。「家にいる時間が長くて心配」「どう関わればよいかわからない」といったお悩みも、お気軽にご相談ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
まとめ|不登校と精神疾患は家族だけで抱えず相談を

不登校はそれ自体が病気ではありませんが、その背景に不安症やうつ病、適応障害、発達障害などの精神疾患が関わっていることがあるとされています。大切なのは、再登校だけを目標にせず、本人が安心して過ごせる土台を整えていくことだといわれています。家族だけで抱え込まないことが支えになるため、気になるサインが続くときは、学校・医療・自治体の窓口など身近な相談先に早めに相談してみてください。
精神科訪問看護は、住み慣れた家で本人とご家族を支える選択肢の一つです。シンプレ訪問看護ステーションでは、不登校や精神疾患に向き合うお子さん・ご家族のお話をうかがいながら、一人ひとりに合った関わりを一緒に考えていきます。どうしたらよいか迷ったときは、どうぞお気軽にご相談ください。
ご相談の問い合わせはこちら▼
※本記事は執筆時点の一般的な情報をまとめたものです。精神疾患の診断・治療は医師が行うもので、症状や対応は一人ひとり異なります。制度や保険のあつかいは年度の改定・地域・ご家庭の状況により異なる場合があります。参考:厚生労働省(自立支援医療〔精神通院医療〕)/各自治体(子ども医療費助成)/文部科学省(児童生徒の不登校に関する調査)/児童思春期精神科の公開情報。最新・正確な内容は、主治医・訪問看護ステーション・お住まいの市区町村の窓口でご確認ください。
